10月28日リリース。
ふたを開けてみたら
『悲しみは雪のように』が一番いいじゃないか(爆!)
何が「爆!」かというと、日ごろの私のリアルな言動をご存知の方向けの「爆!」なのであります(笑)この曲は、言わずと知れた浜田省吾さんの大ヒット曲。(あ~~~、自分のブログで、この人の名前を出す日が来るなんて、思ってもみなかったよ)
だいたい、私が稲垣さんがいいと思ったのは、それまでのフォークとは全く別物の世界だったからなのであって…私の「フォーク嫌い」はこちらでもよく書いているとおり。カリスマ的人気のある浜○さんも(今さら無駄な伏字)私には全く縁のない人でした。
いや、「縁がない」以上のものかも知れません(注意報~)もっとも、この方の音楽を聴きこんでいるわけではないので、音楽性をとやかくなどは言えません。でも、言わせてもらうとすれば、この方の「ファン」だと自認する方、そしてこの方の音楽を熱く語る方とは「気が合ったためしがない」(?)(向こうもそう思ってるんでしょうけどネ…汗)
まぁ「レントヘッド」みたいなもんですな(!)
こちらによくお越しくださる方には、この例えが分かりやすいかもです。
で、昨年に続いての稲垣さんのカバー・アルバム…
たいして期待もしていませんでした。最大の話題である『クリスマスキャロルの頃には』にしたってこのありさまですしね。昨年に続いて、今回も○倉さんがご自分の番組でプッシュしてくださったらしいですが、私は業界のことはよく分かりませんが、氏が稲垣さんのことが本当にお好きだとは到底思えないのです。ま、いろいろフクザツな利害関係の中で褒めていらっしゃるだけでしょうね。
っていうか、もう私も稲垣さんのことになると、まともじゃなくなるというか(汗)稲垣さんを貶めるようなことを言われたら騒ぐくせに(前歴あり…ハハハ)褒められたら褒められたで「本心じゃない」だの「嘘をついている人は分かる」だのと…ますます被害妄想に拍車がかかるわけでありまして…でも、ここまで入れ込めるアーティストがいるというのは幸せなことなのかもしれませんデス(はい)
で(前置き長い!)この『悲しみは雪のように』…
実は、「稲垣さんの声」と「フォークっぽい曲」の「相性のよさ」というのは、実はずっと前から気付いていたことではあります。昨年のアルバムでも『人生の扉』が一番良い!!と書いていますよね。これは竹内マリアさんの曲で、三連のリズムの独特な作品ではありますが、曲調や歌詞の世界は「フォークっぽい」
あと、今でも私が稲垣さんの最高傑作だと思っているSELF PORTRAIT(1990)にも『この空』という素晴らしい曲があります。これも、フォークっぽい曲で最初に聴いたときは、ちょっとショックだった。でも、聴けば聴くほど味が出る曲になった。
曲を作った人の深い思いや、熱いメッセージが込められた曲を、稲垣さんの独特の声で歌われると、それが緩衝材の役割をして、曲の世界と聴き手の間に程良く介入してくれます。稲垣さんが好きな人間には、淡々と「語る」ように歌ってくれる稲垣さんの歌唱スタイルとフォーク調の曲とのコンビネーションというのは、かなりツボなのです。
この『悲しみは雪のように』は中村あゆみさんとのデュエットですが、あゆみさんのブルースっぽい(笑)歌い方も全く違和感がなくて良かったし、彼女のハスキー・ヴォイスとのハーモニーもきれいでした。イントロが「軽すぎる」のが気になるけど。あとサビの部分、「だ~れ~も~がぁ~~」の「だ~れ~」の部分ね…声の響きが足りない!この音域は、確かに低いんですが(それでも過去の曲を聴いていると)その気になれば、ちゃんと響かせられるはずなんですけどネ。でも、そのあとの「おお~おお、おお~~~」の部分の稲垣さんの真綿のようなハイトーンが聞こえると「まっ、細かいことはいいか~」と思わされてしまう

ちなみに、あゆみさんの歌うこのフレーズは良い♪
この曲自体は、浜田省吾さんが、合唱組曲『心の四季』の中の「雪の日に」からインスパイアされて作った曲なのですよね。このことを初めて知ったときは、ちょっと興奮しました。かつては「合唱少女」だった私は、この組曲もよく知っていますし(しかし、難曲「雪の日に」は歌ったことはない)CDも持っています。吉野弘さんの詩によるもの。「雪」と「悲しみ」…詩の世界におけるこの組み合わせは、確かに共通した世界観がベースにあるように思われます。
「雪がはげしくふりつづける/うわべの白さで輝きながら/うわべの白さをこらえながら/雪は汚れぬものとして/いつまでも白いものとして/空の高みに生まれたのだ/その悲しみをどうふらそう」(吉野弘)
雪国で生活する私にとって、雪が降る空を見上げて思い浮かぶのはこの曲です。
男と女2の話に戻ります。
もう一つ良かったのが『真夏の夜の夢』
これはユ-○ンの曲でTVドラマの主題歌にもなってました。元歌はユ…のボーカルのしょぼさばかりが目立つ痛い曲という(はいはい)印象だったのですが、でも、このメロディーラインは稲垣さんの声とはよく合うはず…と思っていましたら、やはり期待していた通りでした。摩訶不思議で官能的な独特の世界を巧みにつくり上げてくれました。デュエットの岡本真夜さんの声も素晴らしい。ちょっと見は、素朴でナチュラルな木綿に見えるのだけど、近寄って見ると、複雑な地模様と独特のつやがあるような…そんな声ですね。
ま、今日のところはこれくらいで~