What Mario isn't telling you...

映画とかいろんな事について書くつもりだったのにハンガリーのフットボールに占拠されているブログ

躍進の秘訣はやっぱりクーマン? 救世主となる若手は...

2009-05-09 02:40:36 | Magical Magyars
成功したクーマン改革
現在発売中の『ワールドサッカーダイジェスト』に、各国ジャーナリストのレポートのひとつとしてウィーン出身のヴラディミル・ノヴァク氏の記事が1ページを割いて掲載されている。
タイトルは『ハンガリーの暗黒時代に終止符が』。
日本のメディアでは非常に稀なハンガリー代表についての記事の内容は、現在の代表の好調ぶりを取り上げたものである。
詳しい内容の紹介は避けるが、彼はハンガリー代表の復調の最大の要因を、キック・アンド・ラッシュのスタイルからサイドを広く使い、長短のパスで主導権を握ろうとするオランダ流のフットボールへ生まれ変わらせた『クーマン改革』だとしている。
また彼は前線からのプレス、攻守の切り替えと共に、ディフェンス安定の要因としてセンターバックのユハースを絶賛。
去年のハンガリー最優秀選手に選出されている彼がハンガリーの最終ラインを支えているのは、いまさら驚くことではないが、興味深いのはニューキャッスルやフィオレンティーナからオファーが届いているという情報だ。
来シーズンには世界最高峰のリーグでプレーするユハースが見られるかもしれない。
一方、課題として指摘されているのは、これまた意外なことではなくストライカーのタレント不足。
トルゲッレはコンスタントにゴールを決めているが、中盤に揃う欧州トップリーグで活躍する選手たちと比べると見劣りするのは事実であり、世界レベルの強豪と渡り合うためには、やはりより強力なストライカーの登場が望まれる。

ジュジャークに続くのは?
また、同じく現在発売中の『ワールドサッカーキング』は次世代のスター候補特集を掲載。
各国期待のU-23世代の若手をリストアップする中で、東ヨーロッパのセクションにはハンガリーから5人がエントリーしている。
中でも『ブレイク確実』と最高の評価を得たのは、やはりジュジャーク。
彼は代表ではもはや期待の若手でなく攻撃のキーマンの一人であり、フスティがサンクトペテルブルクへ行ってしまった今、プレミアシップなどのトップクラブ進出が最も期待される選手と言える。
続いて『急成長中』とされたのはプリシュキンとサライ。
22歳にしてかなりの代表キャップを重ね、イングランドのチャンピオンシップ(2部)で今季11得点しているプリシュキンはともかく、レアル・マドリー・カスティージャ(3部)でプレーするサライがここまで好評価とはやや意外だ。
トップチームの壁はあまりに高いが、おそらく来季はより上のカテゴリーでプレーできるだろう。
『今後に期待』の評価はU-20代表を引っ張るコマン。
同じくU-20組で、個人的に非常に期待しているネメトは残念ながら『伸び悩み』とされている。
ちなみに記事ではブラックプール(チャンピオンシップ)所属となっているが、1ヶ月のローンで移籍した直後のデビュー戦でほお骨を骨折し、その1試合の出場のみでリヴァプールに復帰、現在はFWシモン(19歳)と共にリザーブチームでプレーしている。
プリシュキン、サライ、ネメトの3人にはストライカー不足を打破する人材として、一刻も早いブレイクを果たしてほしいものだ。
ちなみにベニテスによって青田買いされたリヴァプール3人衆のもう一人、GKグラーチは貸出先のリーグ1(3部)のヘレフォードで活躍している。