前年度のエースとして大活躍してくれた、
ADAMSのスピードライン9032LD。
本場アメリカのドラコン仕様だからなのか、
国産のドライバーが悉く砕け散っていくのに
9032LDだけは今も健在で、ヘタる事を知りません。
ただ、ここ数カ月
僕はドラコンの師匠とも呼べる超一流選手に手ほどきを受け、
だいぶスイングが変わってきた。
そのせいか、今までのように「ブっ叩きに行く」スイングではなくなったので
9032LDの戦闘力を活かし切れなくなってきた。
勿論、今のスイングで打っても大いに振れるのだろうけど。
先日、その選手から頂いたアストロもついに粉砕してしまい、
参ったなぁと頭を抱えていて。
そんな中、先々週の遠征で再びその選手に出会った。
彼は何故か僕の事を可愛がってくれる。
選手としてなのか、または人間性を見てくれているのか。
分からないけど、出自が同じ県ということもあり、
僕自身その人が好きだし、一緒にいてどこか落ち着く。
生まれ育った今の土地は正直合わなくて、30数年辟易していた。
でも彼は、やはり郷里が近いせいなのか、言葉が同じだからなのか
懐かしい匂いがする。
重厚で、理知的で、そして何より人間的な優しさがある。
選手としての腕も尊敬するが、何より久しぶりに人間に出会った気がして
どうにも落ち着く。
何とか先週カムイのTP05を間に合わせ、
練習に臨むも、ウエイトの兼合いでヘッドが効き過ぎて
どう振っても妙な弾道になる。
彼もTPシリーズに通じている事から、どうも改良の余地があるとの事。
「またドライバーの選定から始めなきゃ…」
暗澹たる気分で、先に帰る彼を見送り練習を続けた。
ふと、自分のキャディバッグを見ると…
ドライバーが1本増えとるw
メールが来ており、読むと彼からだ。
「1本置いてく、壊れるまで使え」
カバーを外すと、前回と同じアストロ…。
しかもこちらは傷もない。
なんかもう涙で練習にならんようになったので
そのドライバーで30本ぶっ飛ばして帰りました。
Iさん、ありがとう…。
これが今季の僕のエースです。
決勝で戦えたら、全力でやりあいましょう!