You With Me

日々のちょっとした出来事の日記です♪

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2017-03-10 20:04:07 | 二次創作
身体を走る激痛で目を覚ました葵は自分が置かれた状況を理解しようと目を凝らした。
所々壊れたコンクリート壁。破れた窓ガラス。
ここが廃墟であることを認識し、何故このような状況に自分が置かれたのか思い出そうとした。
しかし何も思い出せない。
「お目ざめかにゃ。随分眠っていたんだにゃ」
喋る黒猫というイレギュラーにも関わらず冷静になるのは無理だった。
「えと、これは何ていうVRMMORPGですか?ログアウトはどうすればいいんですかね」
自他ともに認めるゲーマー故に最初に出てきた可能性。
「ゲームにゃんかじゃないにゃ。これは現実」
一瞬の閃光と共に猫が青年に変わる。
「さあ、ショータイムの始まりだ。もうすぐ夜が明ける」
破れた窓から日の光が差した。
眩しさで目を細めた一瞬の隙に青年は消えた。
気づいたら身体の痛みは消えていた。

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