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地域の特徴や投資の性質によって異なる潜在力
地域に対して文化が持つ効果を承認するとしても、あらゆる地域が同じようにその効果を享受するわけではないので、割り引いて考えなければならない。地域の規模や特徴によって、期待される効果の達成の見込みは左右される。
文化資源が高い密度で受け継がれている地域は芸術都市や文化地区(distriets cultnrels)として出現するが、荒廃地区や農村地域が文化の恩恵を受けているのは難しい。
●第一の効果、つまり文化が、当該地域のソーシャル・キャピタルを改善することを通じて、地域の発展を刺激する効果を考えてみよう。
文化活動が地域の発展に役立つこのできる大きさ、それが価値観や目標を生み出し、広めるかどうかにかかっている。個人や団体のプレイヤーが、文化活動によって未来を描いたり、新しいプロジェクトを作ったり、予期せぬ問題にいっしょに対応する気になるかである。
しかし、逆に文化間の衝突によって、新たなプロジェクトへの反対が起きたり、集団的なリスクの引き受けや、共同作業から期待される利益の配分の検討、世代間の富の移転などが妨げられることもある。
こような違いを明らかにするには、文化を次の2つの型に分類することが有用である。1つの方は地域のプレイヤーが新たなプロジェクトの創造に向かう姿勢をとる起業文化であり、もう1つの型は地域のプレイヤーが社会的排除と格差拡大の是正に取り組む姿勢をとる平等化文化である。
荒廃地域や不況に見舞われている地域においては、少なくとも初めは文化が望ましいやり方で機能しているのではないかと疑うことができるし、その場合には改革のための大きな努力が求められる。
●第二の効果、つまり来訪者や旅行者の到来を通じて文化が移出を刺激でくる効果を考えてみよう。この効果を実体のあるものとするには、次の要件が満たされる必要がある。
*地域は、人がまとまって住み、まとまりがり、広いことも必要である。これらの条件が満たされる場合のみ、来訪者や旅行者が必要とする活動を地域の生産物だけで賄うことができ、当該地域にとって損失となる、他の地域からの移入に頼らなくてすむ。
*文化活動は時間的に継続していなければなれならない。一時的な活動、例えば芸術祭のようなものは、きわめて弱い効果しか持たないことが多く、そうした活動が、経済的および社会的な効果を持ち、より持続的な活動を期間中に引き起こす場合の限って地域の張っての貢献する。
*雇用の創出は、地域の資源を用いものでなければならず、よくあることだが域外の資源を移入するようなもので合ってはならない。
*活動はお互いに支え合い、街あるいは地区においてクラスター状で発展しなければならない。そすることで、投資経費を賄うことも新製品を共同で製作することも可能になる。