陰陽順逆之說,洛書流行之用,其理信有之也,其法不可執一。
陽生陰死,陽順陰逆,此理出於洛書,流行之用,固信有之,然甲木死於午,午為洩氣之地,理固然也,而乙木死於亥,亥中有壬水,乃其嫡母,何為死哉,凡此皆詳其干支輕重之機,母子相依之勢,陰陽消息之理,而論吉凶可也,若專執生死一說推斷則有誤矣。
四柱推命における干支の相互作用とその影響について述べています。ここでの「陰陽順逆之說」とは、陽のエネルギーが順であり、陰のエネルギーが逆であるという考え方を指しています。これは「洛書」から来た理論であり、流行の中で広く受け入れられているとされています。
しかし、この文章は、単に陽が生き、陰が死ぬという一般的な理論に固執することの問題点を指摘しています。例えば、「甲木死於午」とは、甲(木の陽)が午(火の地)で衰えるという意味ですが、午は「洩氣之地」、つまりエネルギーが放出される場所とされています。一方で、「乙木死於亥」とは、乙(木の陰)が亥(水の地)で衰えるとされていますが、亥には壬水があり、これは乙木の「嫡母」、つまり生命を与える源とされています。なぜ乙木が亥で衰えるのかという疑問を投げかけています。
故天地順遂而精粹者昌,天地乖悖而混亂者亡,
不論有根無根,俱要天覆地載。
天全一氣,不可使地道莫之載。
四干四乙,而遇寅申卯酉為地不載
天地の調和とその影響について述べています。具体的には、天地が順調に機能するときは万物が繁栄し、逆に不調和があると混乱と滅亡が起こるという意味です。また、「天覆地載」とは、天がすべてを覆い、地がすべてを支えるという意味で、天地が万物を支える基盤であることを表しています。
「四干四乙」とは、四柱推命における天干地支の組み合わせの一つで、特定の干支の組み合わせが「地不載」、つまり地支が天干のエネルギーを支えられない状態を指しています。寅申卯酉は、それぞれ木と金のエネルギーを持つ地支で、これらが特定の天干と組み合わさると、相互にエネルギーが生じない、または相互作用が弱まるとされています。これは、四柱推命において個人の運命を読み解く際に重要な要素となります。
地全三物,不可使天道莫之覆。
寅卯辰,亥卯未,而遇甲乙庚辛,則天不覆,故不論全一氣與三物者,皆要天覆地載不論有根無根,皆要循其氣序,干支不反悖為妙。
この句は、中国の伝統的な占星術や命理学に関連しています。ここで言及されている「地全三物」とは、地支(十二支の一部)において三合局または三会局が形成された状態を指しています。これは、特定の地支が一定のパターンで並ぶことにより、特別な意味を持つとされています。
「天道莫之覆」という表現は、天干(十干の一部)が地支の配置と調和している必要があるという考えを示しています。寅卯辰や亥卯未などの地支の組み合わせがあり、それに甲乙庚辛などの天干が適切に結びつくと、天(天干)が地(地支)を覆う、つまり支持するという意味です。これは、全体のバランスが取れている状態を理想とする命理学の原則を反映しています。
さらに、「干支不反悖」とは、天干と地支が相反したり矛盾したりしないように、すべてが順序良く配置されるべきであるという考えを表しています。これは、調和とバランスが重要であるという中国の哲学的な見解に基づいています。
陽乘陽位陽者昌,最要行程安頓。
六陽之位,獨子寅為陽方,為陽位之純,五陽居之旺矣,最要行運陰順安頓之地。
陽と陰のバランスが重要であり、陽が陽の位置にあるときは、物事が順調に進むとされています。また、「六陽之位」とは、六つの陽の位置を指し、特定の条件下で最も強い状態にあると考えられています。ここで言う「獨子寅」とは、干支の一つである寅(とら)を指し、陽のエネルギーが純粋な状態であることを意味しています。陰のエネルギーが順調に流れるように安定した場所を選ぶべきだという考えを示しています。
陰乘陰位陰氣盛,還須道路光亨。
六陰之位,獨未酉亥為陰方,乃陰位之純,五陰居之旺矣,最要行陽順光亨之運。
ここでの「陰」とは、物質や機能において、陰の性質を持つものが水準より高くなっている状態を指しています。また、「六陰之位」とは、特定の干支において陰の気が強い位置を指し、特に「酉亥丑」は陰方(退気)とされ、陰位の純粋なものとされていますこの句は、陰陽のバランスとその変化に関する東洋の哲学を表しているようです。ここでの「陰」とは、物質や機能において、陰の性質を持つものが水準より高くなっている状態を指しています「陰乘陰位陰氣盛」とは、陰の気が非常に強い状態を意味し、「還須道路光亨」とは、陽の気を取り入れてバランスを取る必要があることを示唆しています。
つまり、陰が盛んな時は、陽の気を行使して、物事を順調に進めるべきだという考え方です。これは、人間の身体のバランスを保つために、陰と陽のバランスが重要であるという東洋医学の原則に基づいています
したがって、この句は、陰の気が強い状態にある時には、陽の気を取り入れて物事をスムーズに進めるべきだというメッセージを伝えていると解釈できます。これは、人生のバランスを取るための智慧として、または具体的な健康状態や運勢のアドバイスとして用いられることがあります。