月と蝉の戯れ

演劇企画ユニット「月蝉の会」

歩んだり ときに見上げたり

「仮題」 鳴きの8

2011-09-19 | 日記
今年も秋が短いのでしょうかね

台風が接近中ですが、過ぎ去ったらすごしやすい気候になるのかな?

書き始めながらふと、いつまで「仮題」で通そうかと考えました

一応ご連絡は頂いたし、もういいかな?

次くらいには書きます


土曜日は稽古

今回急きょ参加してもらうことになった古い友人と、稽古前にミーティング

疎遠になっていたので距離を縮める意味合いと、月蝉のこと黄金町のことなどを話す為に。

彼女は結婚し、子育てに入ってから芝居をやっていないので

今回は10年以上ぶり

僕もそのくらいブランクがあいて始めたので、不安はよくわかります

しかし、芝居をやりたい!その思いはにじみ出るもの

稽古のあとトミーも

「彼女いいね。このへん(肩とか背中とか)から、芝居やりたいって空気が出てる」


人は多分

ほんとうに大切なものの前では、いくら理屈をこねたとしても

その心をごまかせない

計りしれない恐怖に逃げ出したくなったり

深い怒りと憎しみを抱いていたとしても

そこからひくことが出来ない

そんな思いをどれだけ味わえるか

僕はその恐怖から一度逃げ出し、10数年を失った

こうして月蝉の活動や、その他の芝居をやっていても

いつも不安で怖くて逃げ出したくなる、こんな生活もう嫌だと思ったりする

でも、たった一瞬

その刹那の幸福感の為に

弱い心を押し出そうとする

尊敬する演技の先生の、そのまた先生が言ったという言葉

「恐怖を感じた時、一歩前へ出ろ。それがGOサインだ」

いつもこの言葉が胸をよぎる


ここ最近、作品に選ばれるという感覚を覚える

自分で作品を選んでいるのでなく、作品に選ばれるのだと。

だから真心をこめなければ、すぐさまふるい落とされると。

誰もが恐怖を感じる

そしてその理由をいろいろと、他のところに探しては納得しようとする

しかし問題は

恐怖を感じた時、前へ出られるか後ろへ下がるのか

それに尽きる


駅ビルでお茶をしていた僕たちは、時間になり稽古場へとむかった

遅れてくる予定だったトミーが偶然信号待ちしていて、いいタイミングで合流

いい出会い方だ 心地よさを感じる。

初めの出会い方は重要だ

参加した彼女は、この日あまり時間が無かったのだが

本人の希望もあり少し読むことに

初見から読みこなすなんて無理にきまってる

だが、交わる空気感・全体とのバランス

そんなものは互いにつかめる

トミーは気に入ってくれたようだ。

絵が見える

これで確信がもてた


彼女は家庭もあり、お子さんもいて仕事もある

しかもけっこう遠くから来てもらうことになる

昔から無理をしがちな人だ。稽古場にも居たいだろうし

すでに無理をしそうな発言をしている^^;

大切なものを守りながら演劇にとりくんでほしい

余暇やストレス解消でなく、モノを創る意識をもって。

月蝉は「社会人劇団」などとは言わない

言う必要がない

限られた時間に命を燃やす

その時間を共有したい、ただそれだけだ

縛るのでもなく、ゆるめるのでもない

情熱と主体性が問われる

ほんとうは、恐ろしい場所なんだ

それを理解しあえる人達と

これからも出会い、芝居作りが出来たらなぁと思う

まずは、自分自身がそうでなければ



とにかく、得体の知れぬ重力からは解放されたようだ

台本を開き、声を出し始めている自分がいる

問題はまだまだあり、やるべきことは山積みだが

この船出に感謝


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加算される重力

2011-09-17 | 日記
台風接近中とのこと

大きな被害の無いことを願います

これが過ぎ去れば、すごしやすい秋がくるでしょうか



一度頓挫した企画を再始動させるのは、なかなか骨の折れる作業です

出演人数も減らした作品選びにまでシフトチェンジしていたので

もういちど元に戻し、人数を揃える

しかも時間が経過したぶん稽古時間も減る

停滞してしまった間、稽古場の抽選申し込みをついうっかり忘れてしまっていたり

もちろん一度無くなったものですから、稽古予定日に予定もいれていたり。

暑さもありPCの調子も悪く(いまこうしているときにも)ブログの更新も少なくなり

どよ~んとした重い何かが背中に乗っかってる感じです

幸い、ご連絡も頂きメンバーも揃い、


う~ん!文字がうまく打てない!これってPCのせいかな?やっぱ。

エアコンいれたらいくぶん言うこときくんだけど、やっぱ限界??

スマホ用のアプリないのかな?FC2みたく。


と、メンバーも揃い、あとは場所の交渉がうまくいけば

大きな仕事は終わって芝居作りにうちこめるんだけど。

今回は場所も難関なんだよなぁ~

試練多き回になりそうです


再出発したはずなのに停滞感が抜けない

こんな時はやはり

とにかく台本を読む

残された時間や、先行きに不安を感じてばかりいてもしょうがない

答えは

台本の中にのみあるだろう


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「仮題」 鳴きの7

2011-09-12 | 日記
6の追記のような感じです


これだけ右往左往したのです、部外者にはたまったもんではないでしょう

お嬢に関しては、許可がおりたら声をかけてといっていたので話しが早い

しかしもう一人の出演者にとっては、この状況をただただ受け入れて参加するのは難しかったようです

とうぜんです


しかも僕が、以前お願いしたときとは違う意識でやりたい的な、ややこしいことを言ったもんだからなおのこと。

価値観の違いという壁が立ちはだかってきました

月蝉は、名目上演出家を置いていません

僕が演出家ですと言えば皆が安心するのなら、そう言ってもいいのですが

自分に演出家としての能力があるかないか自信がないこと半分

相互演出というものへの憧れ半分で

いまだ「演出家はいない」と言っています

ま、実質は僕がまとめるし、空間演出などは行うので

まったくの野放し、フラット状態というわけではないのですが。

相互演出とは過酷で、残酷なものです

相手を動かすためには自分がいい演技をしなければならないし

なにかを要求するとき、信頼関係が必要になってくる

たいていは成立が難しい、だから演出家が一人いたほうが楽は楽でしょう

ただこの作業は、とてつもなく役者を育てるものでもある

いいものを創るという共通目的のもとにおこなう議論は、喧嘩ではない

関係性が壊れる時点でそれは偽りであって、不純な動機なのです

「言うならやる」

この単純なことが出来てこそ成立する

そういう高等な試みなのです

だれしも価値観の違いはあり、モノづくりへの考え方も違います

それに耐えられないなら共に創ることをやめればいい

大切なのは

目の前にある芝居を「やりたいか、やりたくないか」

それだけです

月蝉はお金や時間に制約をうけ、芝居ができない

そんな状況にある役者が、出来うるかぎりのことをして芝居作りを行う

そんな場でありたいと思っています

それは裏をかえせばとても過酷なことで

主体性と情熱が問われるのです

時間やお金に縛られたほうが、ある意味やりやすいのです

週1回しか参加できない

なら、その1回になにをもってくるか

それが問われる場なのです

出来ることは自分でする

そういう場なのです

それはまさに理屈でなく

「やりたいか、やりたくないか」

それだけなのです

お客様でなく、自分のものとして取り組めるかどうか

そこからしか学びとるものなんて無いのです


一人去り、一人来ました

目の前に起こることの意味性と、どうしてもやりたいという情熱

めぐりめぐって再びやってきたこの作品

リセットしてあらたな気分で挑めます


月蝉のコンセプトや、この先の活動なんてどうでもいい

4人の出演者が、作品を自分のものとして

最後まで愛し抜けることを願います


余暇として週1日リフレッシュしにくる場ではない

何をもってこれるか、試される場だ

この1日とは

そういう価値ある1日なのです


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「仮題」 鳴きの6

2011-09-12 | 日記
気づけば今月に入り初めての更新

PCの調子もさることながら、なかなか混沌期に入っておりました

何から書けばいいだろう?

そう思うほど、様々なことがあり様々な感情を味わったここ数日です

一言でいうならば

多くの心血をそそがれ、沢山の人々、役者たちの悲喜こもごもがこめられてきた作品は

それだけでとてつもない命をもっている

意志すら感じるほどに。


ふるいにかけられる


そういうことを感じずにはいられない日々でした


当初予定していた作品は上演許可のご連絡がいただけず、一度断念

再び作品選びをはじめてからみつけたいい作品があったのですが

お誘いした役者さんからなかなか連絡が頂けず、あとさまざま思ところあって中止

結果、トミーと二人で土台作りに立ち返ろうと、二人芝居を探すことに。

紆余曲折を繰り返しながら、きっとなにか意味があるんだと信じ

ただもうとにかく「やる!」という一念で日々をおくっていました


この日々の中で

上演許可をいただく大変さ

場所を確保する大変さ

人を集める、そして意識を一致させていく大変さ

そのバランスのとりかた

一本の芝居を作る為に、苦労をしている

影で動いている人達がいることへの再認識

作品をつくることへの姿勢というものを問われているような日々でした


そんな日々の中で問いかけ始める

なぜ芝居をやるんだろう?

なぜ自分たちで立ちあげて活動するんだろう?

なぜ劇場じゃない場所で、なぜ既成の脚本にこだわるんだろう?

なぜ100円にしたんだったろう?


頭がパンパンになって、心も混沌としはじめたとき携帯がなりました

「こんにちは〇〇の代理の者です」

それは上演許可をお願いしていた先生の代理の方、奥さまだと思いますが、からでした

思いがけないご連絡に軽パニックの僕

バスの中だったし、お電話をかけていただいてるのに

折り返しますの一言も言えないほどでした

お聞きすれば、先生が御入院されているとのこと

「遅くなってごめんなさいね」

無名の僕たちにも丁寧に接して下さることに感激をかくせません

正直、歯牙にもかけていただけないのかもなぁなどと思っていた自分を大反省です

「企画はまだいきてるのかしら?」

経緯を御説明したうえで、メンバーはやらせていただけるならやらせていただきたいといっていますと。

「やっていただけるなら〇〇も喜ぶと思います」

胸のつっかえが全て落ちていくのを感じました

より詳細な内容を送ってくださいとのことで、メンバーの意思確認をしたのち送らせていただく旨を伝え電話を切りました。

さすがにバスの運転手さんに怒られた^^;

すぐさまトミーにメール


実はこの日は、朝とつぜん仕事が中止になり、作品を探しに図書館にいく途中でした

芸術家?は特に、運命的なものに弱いし、繋げたがります

もちろん例にもれず、僕もそのタイプ

きっとこの電話を受ける為に仕事が中止になったんだなぁ~

作品名は、正式に許可をいただけたら公表します


月蝉の活動用に持ち歩いているファイル

中止になったにもかかわらず、その中には

その台本が入ったままでした

そうだね、やっぱりやりたかったんだね


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