明日で２月も終わりですね～、ながつきです。
以下ハ/イ/キ/ュ/ー(及/川)妄/想/小/話あり。
御嫌な方はスルーでお願い致します。
お話が何個か出来たのでチマチマUPさせて頂きます☆
ヒロインちゃん(NOT音駒)：1年生まで東京在学。２年進級時両親が海外転勤となり親戚である烏養家で居候中。繋心のコーチ就任に伴い臨時マネとなるがやちさん入部後は烏養家の家業手伝い。
「交差点」
それは春高前の事。
バレー部の練習も終わった帰り道。
ばったり烏野高校の彼女と会った。
一時烏野バレー部の臨時マネをしていた彼女は
今は1年生マネが入ったのでもう手伝いはしていない。
部活はせず居候先のお店の手伝いをしているらしい。
ちょうど自転車で店の配達をした帰りだったようだ。
声を掛けると彼女は自転車で近づいてきて挨拶をしてくれる。
世間話をちょっとした後。
「そういえば及川さんフラれたんですってね」
「な、なっ、なんのことかなあ」
「え？影山くんから聞いたんですけど」
（飛雄～～～～！！）
あの憎たらしい後輩は何という事を彼女に吹き込むのか。
「大丈夫ですか？」
彼女の大きな瞳が心配そうに及川を覗き込む。
「え？」
「いや、ほら。お付き合いしてた方と別れるって辛くないですか？」
私はそういう経験ないからよく分かんないですけど。
彼女はそう言って俯く。
言われてから思う。
悔しいとは思ったけど悲しくない。
どうしてこの俺をフルのかと思い悔しかったけど。
身を切るような悲しさや辛さはなかった。
そう思えば本気で付き合っていた訳ではなかったのかもしれない。
「うん、別れてもあんまり辛くないね。
本気で好きじゃなかったのかも」
そう答えれば。
彼女は驚いたように俺を見る。
「好きじゃないのに付き合ってたんですか？」
っていうか付合えちゃうんだ・・・と言う。
彼女にとって男女の付き合いというのは
本気以外は考えられないらしい。
「いや好きだったよ。でもこの人じゃなきゃ駄目って
いうくらい好きではなかったかもね」
お付き合いって難しいんですね、と彼女は考え込む。
俺に寄って来るコは昔から大抵こんなもの。
ルックスやバレーの強豪選手だからと好きになられ。
付き合って欲しいと告白される。
でもいざ付き合うと、俺は練習で放課後も休日も忙しい。
かまってくれないとか一緒に居られないと文句を言ってくるようになって。
そして最後は去っていく。
そんなコ達ばっかりだった。
「そういうキミはどうなの？」
「え？」
「お付き合いしたい人っていないの？」
しばし彼女は考え込む。
即答でないという事は今現在誰もそういった存在はいないのだろう。
「俺なんてどう？」
は？！と彼女が及川を見上げる。
「いやいや！及川さん、彼女さんと別れたばっかりですよね」
「彼女と別れたのはキミとこうして出会う為だった気がする」
「何ですか、その理屈！女の敵です」
「俺はフェミニストですよ」
「フェミニストの意味をググって下さい」
「大丈夫。よく分かってるもん」
「・・・岩泉さんはどこですか？」
「俺と居るのに他の男の名前出さないで欲しいなあ」
ね？と女の子なら誰もが俺を好きになっちゃうような笑顔を向ければ。
彼女はチベットスナネズミのような目で俺を見る。
いいね、こんな目で俺の事見る女の子いなかった。
本気のお付き合いしか望まない彼女。
上辺の付き合いしかしてこなかった俺。
『バレーやってるカッコイイ及川さん』ではない俺を
彼女ならちゃんと見てくれる気がする。
岩ちゃんくらいにしか見せない俺の弱い所も
彼女にだったら見せられるし、受け入れてもらえるかもしれない。
「ねえ、本当に駄目？及川さん、今ちょっとしんどいんだよ」
それは本当に本音。
ウシワカをはじめとする春高バレーの戦い。
自分を削って削って研ぎ澄ませていくしかない。
でもそこに彼女がいてくれれば。
こうやって軽口たたくだけでもいいから。
「これってダメ男に引っかかる典型的なパターンですよね」
はあ、と彼女は一つ大きな息を吐く。
「及川さん、ダメ男じゃないよ？！」
「え？自覚なしデスカ？」
「ヒドイっ」
「しょーがないですね」
ぐいっと彼女は俺のジャージを引っ張る。
かがんだ俺の頭をぽんぽんと撫で、
「私でいいんですか？」
と平静を装いつつ耳は真っ赤にして聞いてくる。
・・・反則だ。
これ世間で言うツンデレってやつだよ。
「キミじゃなきゃ駄目みたい」
「返品やクーリングオフは受付ませんので宜しくです」
「俺も俺も。ヨロシクね！」
そうして俺達の時は重なり始めた-------。
END
以下ハ/イ/キ/ュ/ー(及/川)妄/想/小/話あり。
御嫌な方はスルーでお願い致します。
お話が何個か出来たのでチマチマUPさせて頂きます☆
ヒロインちゃん(NOT音駒)：1年生まで東京在学。２年進級時両親が海外転勤となり親戚である烏養家で居候中。繋心のコーチ就任に伴い臨時マネとなるがやちさん入部後は烏養家の家業手伝い。
「交差点」
それは春高前の事。
バレー部の練習も終わった帰り道。
ばったり烏野高校の彼女と会った。
一時烏野バレー部の臨時マネをしていた彼女は
今は1年生マネが入ったのでもう手伝いはしていない。
部活はせず居候先のお店の手伝いをしているらしい。
ちょうど自転車で店の配達をした帰りだったようだ。
声を掛けると彼女は自転車で近づいてきて挨拶をしてくれる。
世間話をちょっとした後。
「そういえば及川さんフラれたんですってね」
「な、なっ、なんのことかなあ」
「え？影山くんから聞いたんですけど」
（飛雄～～～～！！）
あの憎たらしい後輩は何という事を彼女に吹き込むのか。
「大丈夫ですか？」
彼女の大きな瞳が心配そうに及川を覗き込む。
「え？」
「いや、ほら。お付き合いしてた方と別れるって辛くないですか？」
私はそういう経験ないからよく分かんないですけど。
彼女はそう言って俯く。
言われてから思う。
悔しいとは思ったけど悲しくない。
どうしてこの俺をフルのかと思い悔しかったけど。
身を切るような悲しさや辛さはなかった。
そう思えば本気で付き合っていた訳ではなかったのかもしれない。
「うん、別れてもあんまり辛くないね。
本気で好きじゃなかったのかも」
そう答えれば。
彼女は驚いたように俺を見る。
「好きじゃないのに付き合ってたんですか？」
っていうか付合えちゃうんだ・・・と言う。
彼女にとって男女の付き合いというのは
本気以外は考えられないらしい。
「いや好きだったよ。でもこの人じゃなきゃ駄目って
いうくらい好きではなかったかもね」
お付き合いって難しいんですね、と彼女は考え込む。
俺に寄って来るコは昔から大抵こんなもの。
ルックスやバレーの強豪選手だからと好きになられ。
付き合って欲しいと告白される。
でもいざ付き合うと、俺は練習で放課後も休日も忙しい。
かまってくれないとか一緒に居られないと文句を言ってくるようになって。
そして最後は去っていく。
そんなコ達ばっかりだった。
「そういうキミはどうなの？」
「え？」
「お付き合いしたい人っていないの？」
しばし彼女は考え込む。
即答でないという事は今現在誰もそういった存在はいないのだろう。
「俺なんてどう？」
は？！と彼女が及川を見上げる。
「いやいや！及川さん、彼女さんと別れたばっかりですよね」
「彼女と別れたのはキミとこうして出会う為だった気がする」
「何ですか、その理屈！女の敵です」
「俺はフェミニストですよ」
「フェミニストの意味をググって下さい」
「大丈夫。よく分かってるもん」
「・・・岩泉さんはどこですか？」
「俺と居るのに他の男の名前出さないで欲しいなあ」
ね？と女の子なら誰もが俺を好きになっちゃうような笑顔を向ければ。
彼女はチベットスナネズミのような目で俺を見る。
いいね、こんな目で俺の事見る女の子いなかった。
本気のお付き合いしか望まない彼女。
上辺の付き合いしかしてこなかった俺。
『バレーやってるカッコイイ及川さん』ではない俺を
彼女ならちゃんと見てくれる気がする。
岩ちゃんくらいにしか見せない俺の弱い所も
彼女にだったら見せられるし、受け入れてもらえるかもしれない。
「ねえ、本当に駄目？及川さん、今ちょっとしんどいんだよ」
それは本当に本音。
ウシワカをはじめとする春高バレーの戦い。
自分を削って削って研ぎ澄ませていくしかない。
でもそこに彼女がいてくれれば。
こうやって軽口たたくだけでもいいから。
「これってダメ男に引っかかる典型的なパターンですよね」
はあ、と彼女は一つ大きな息を吐く。
「及川さん、ダメ男じゃないよ？！」
「え？自覚なしデスカ？」
「ヒドイっ」
「しょーがないですね」
ぐいっと彼女は俺のジャージを引っ張る。
かがんだ俺の頭をぽんぽんと撫で、
「私でいいんですか？」
と平静を装いつつ耳は真っ赤にして聞いてくる。
・・・反則だ。
これ世間で言うツンデレってやつだよ。
「キミじゃなきゃ駄目みたい」
「返品やクーリングオフは受付ませんので宜しくです」
「俺も俺も。ヨロシクね！」
そうして俺達の時は重なり始めた-------。
END