半人前ホテル支配人のつぶやき

36歳の半人前支配人になっちゃった苦悩と笑いの日々

号泣

2006-11-06 01:52:09 | Weblog

久々のブログ・・・。ぢつは最近とっても仕事が忙しかった。そしてその上PCゲームに
ハマってしまい、完璧に暇な時間がなくなってしまった今日この頃・・・。
おしゃれで美人なお友達のあゆみちゃんにそれを告げると、
「私も携帯のゲームにハマってるんだよね。・・・でも他の子に”ださい”って言われた。」・・・ゲームにハマるのはださい”らしい
確かに34歳、独身、彼氏いない歴2年、悪さしてない歴1年・・・PCゲームで秋の夜長を過ごしているのは”ださい”のかもしれない。

そこで本を読んでみることにした。(あんま変わんねー?)
少しは活字を読まなければ。(仕事以外でね)
そうは言え、私は小さい頃から「本の虫」だった。私の狭い部屋には本があちらこちらから出てくる。ジャンルは特にない。何でも読む。
「何を読もうか・・・」と思案をしてネットサーフィンをしていたところ、玉木 宏君のインタビューにぶち当たった(何で?)主演映画「ただ、君を愛している」についてのインタビューだった。前々から気になる俳優さんだと意識をしていたけれど、とっさに原作を読んでみよう!という気になった。(だから何で?)

「恋愛寫眞」 市川拓司 作

読んでいく内にどんどん止まらなくなり、一気に読み上げた。
きれいな言葉、ずきずきと胸に来る台詞や表現・・・。淡々と過ぎていくストーリー展開の中で台詞や表現だけでこんなにどきどきさせられる本には久しぶりに出会った。そして最後は号泣していた。
そう、私は本で号泣できる女である。しかし久しぶりだった。
確か私が本で号泣をしたのは「嫌われ松子の一生」以来である。
「嫌われ松子」って泣けるの?って言われるけど、原作を読んで御覧なさい。映画やドラマでは表現できない作者の言葉や表現がたくさん出てくるから。主演女優が脱ぐとか映像表現がどーとか、そんなレベルの小説ではないのだよ。あれは・・・。
話を元に戻して、「恋愛寫眞」にもどる。
34歳の私からして彼らの恋はとっても不器用で、そして昔の私を思い起こされた。
若い頃は「時間の制限」というものが感じられない。極端に言うと、「時間は無限」なのだ。少なくとも私はそうだった。だから大切な人(今にして思えば、ね)に出会って別れてもいつかまた出会えるものだと思っていた。
若い子達・・・よくお聞き。
あなた達が今向き合っている人はこの世にひとりしかいないのだよ。
その人以上の人も以下の人もいないの。
「もっといい出会いが・・・」なんてよく言うけど、そんな言葉は本当のダメ男を相手にした時か、一方的ふられた時にしか使っちゃダメ。
私にも最高の最初の恋人に、それとはその時には気づかなくて、「もっといい人がいるかもしれない」と罰当たりに考え、ひどいことをした経験がある。
それから他の恋人には、最後のもうひと踏ん張りの勇気や意気地がなくて、「今は無理だけどお互いまた会おうね。」なんて別れたこともある。
時は人や状況を変える。
当たり前だけど、今になってみなければ分からない事実。
「恋愛寫眞」は、私にそのことを改めて思い知らせてくれた。
作者の意図することは他のところにあるのもかもしれないが、今の私には「さよなら、また会おうね」や「いつまでも続くや」という根拠レスな気持ちがどれだけ儚いものか、残酷なものか、という部分が一番心に突き刺さった。

しかし・・・実は昨夜はホテルの宿直だったから、一気に読み上げてそれから号泣して、朝はツライし、目はぱんぱんに腫れてるし・・・タイミングを完璧に間違った。
人生の勉強は簡単ではないのだ。