wowowでの放送から少し日がったっているので
ネタバレで語ってもいい頃かと思うので
ネタバレしますが読みたくない人は読まないでください
かなり重大なネタバレをします
ここからはネタバレします!
最終話に関してはもう既にファンの方がいろいろ語っているので
私の感想はおまけ程度です
そしてちょっと違う視点で語ります
昨晩視聴後気になっていた翻訳のことなど確認するために
Suzyさんのブログ
『LOVE 「刑事モース」 ENDEAVOUR and ショーン・エヴァンス (Shaun Evans)』
を読みました
ほとんどここに私が思ったことや疑問に感じたことの答えが書かれているのでそれ以外で^ ^
最終話で一番胸に響くのはやはりなんといっても
モースとサーズデイのパブでの会話でしょう
上のブログでもそのシーンへの解像度を上げてくれる良質な記事が載っています
それ以外のことです
私はサーズデイのセリフ「俺の息子じゃない」に関して
いろいろ思うことがありました
これはサーズデイが“トマホーク”を殺したことを
モースに問いただされてる中で出てくるセリフです
このセリフの前にサーズデイは「殺されて当然」と言い放ちますが
モースが「誰かの息子だったんじゃないですか?」と聞いてきます
このモースのセリフ、助け舟だったんじゃないかと思うんです
サーズデイは自分の息子が殺されるかもしれないと思ったから
守ろうとして相手を殺してしまった
もちろん彼の言うこともわかるのです
でもそこには捻じ曲げた正義が潜んでいます
それをモースは正そうとした
サーズデイの中の歪んでいない正義を呼び起こそうとしたのが
「誰かの息子」だと思うのです
あなたがサムを心配しているように
“トマホーク”にも心配している親がいるんじゃないですか?と
しかし返ってきた答えは「俺の息子じゃない」です
ここの答えが違っていたら
ここでサーズデイがはっと気づいてたらモースも少しは救われたかもしれません
しかしサーズデイは自分のしたことを正当化するだけでした
このセリフを見た(英語音声日本語字幕で見ているので)瞬間
それまでのサーズデイの人生に起こった出来事が
走馬灯のように思い浮かんでしまいました
サーズデイって最初は本当に素晴らしい上司で先輩だったと思うのです
パイロット版でモースの憧れの歌姫が犯人だとわかったときに彼はこう言います
「人を殺そうと思ったときに既に彼女の心は死んでいた」
録画がなくて確認できないので不正確なんですが
そこでのセリフの意味は「殺そうと思った瞬間に人間ではない怪物になっていた」ということです
私はこのサーズデイのセリフがすごく好きだったんです
どんなに素晴らしい人でも人を殺めてしまったら
それはもう人間ではない、人の価値がないということですよね
その正義感がすごく好きだったのです
どんなに自分にとって大切な人でも人を殺したなら断罪することが正義だ
モースは憧れの人を逮捕することに苦しんでいましたが
その一言で救われたのだと思います
モースがサーズデイに「誰かの息子」と言ったとき
その時のことを思い出していたかはわかりません
でもかつて良き指導者だったサーズデイは罪の重さを知っている人でした
しかし今目の前にいる彼は自分の行為を正当化するだけの怪物に成り果ててしまった
私はあのセリフにそんなことを感じたのです
サーズデイはブレナムベイルで銃撃されてからおかしくなってしまいますよね
その後の銀行強盗事件ではジョーンの命が脅かされ、正気を失って犯人を射殺しようとします
チャーリーにお金を貸してから奥さんとの仲もおかしくなり
ボックスに悪の道に引き摺り込まれます
銀行強盗の時もボックスの時もモースが正しい道に引き戻してくれました
しかし今回はそうはなりませんでした
度重なる打撃でもう彼は怪物に乗っ取られてしまったのでしょう
もしこのときサーズデイが自分の行為を恥じたとしたら…
モースは犯人を明るみに出すつもりは最初から無かったとは思います
それでもサーズデイには怪物ではなく罪の重さを知る人間であってほしかったから
救いの手を差し伸べた…
私はモースはこの瞬間まではまだサーズデイに一縷の望みをかけていたのだと思うのです
しかし彼から返ってきた答えはモースの期待しているものではなかった
答えを聞いた瞬間モースの中で別れの引き金が引かれたんじゃないかと思うのでした
ランキングに参加しています
←これをクリック
別タブで開くバージョン
←これをクリック
タブが開かないバージョン
そしてこちらの深い読みもありがとうございます♪
「俺の息子ではない」
ホントに、キツイ...
そうでしたね、パイロット版でのサーズデイ含め、どんな事情があれ殺人は殺人だ、というのが基本姿勢でした。だからこそモースも尊敬していたはずなのに。
モースからの助け舟、ホントにそうですね。
やってしまったことは取り消せないけれども、サーズデイの後悔の言葉だけでもあれば、まだ、サーズデイといつか再会する希望も持てたのかも。
もう、あそこで完全に二人は道が分かれたんですね。モースの愕然とした表情たるや...(涙)
あと、私、このセリフを初めて聞いた時、あーこれ、S8E3でサムが行方不明になったのにモースを探しに行くサーズデイに怒り心頭のウィンが言ったセリフと同じだな、と思いました。
「あなたが探すべきなのは、誰か他の人の息子ではなく、私の息子よ!」と。
ウィンはもちろんモースのことを大事に思っていますが、やはり本当の息子ではない、サーズデイ家はモースにとって本当の家族ではない、という厳しい現実が突きつけられて。
パブのシーンでサーズデイはもちろんトマホークのことを指して言っていますが、そこにはS8のウィンのセリフも重なってるような気がしました。
モースはサーズデイ家の本当の家族ではない、ジョーンのことも含め、ここで訣別という...あーホントにツライです(涙)
いやはやあのウィンのセリフ!
あのセリフがあってのサーズデイのこのセリフでしたねー!
見ててウィンの言ってることは母として妻として首がもげるほど頷きましたし
サーズデイの行動はダメー!今ここでそれを言っちゃ、やっちゃダメー!と画面に向かって叫びたくなるようなものでした^ ^;
でもサーズデイしかモースの酒に溺れて全てを失いかけてる状況がわかってる人がいないんですよね
だからサーズデイとしてはサムにはウィンもジョーンもいるけどモースには俺しかいないって考えもわかって…
いやぁ脚本がうまいですよね
サーズデイはウィンに言われたあの言葉が心に残っていたでしょうから
今度サムを見捨てたらもう家庭は崩壊してしまうと思ってますし
サムを救うためには何でもする!というのがあの行動でセリフですよね
いやぁ本当に脚本上手いですね
なんというかパイロット版から全ての事柄がこの最終話のモースとサーズデイの別離に向かって集束していった感じでやられました(涙)
サムがこれまた、モースが断酒して戻ってきたら、サムがそっくりそのままS8のモース状態で。
S8のモースが道で倒れて車と接触事故を起こしたように、サムがS9ではサーズデイ家の玄関でひっくり返るんですよね。
二人とも、同じように、転んでしまった、と言っていて。
でも、S9のサーズデイはもうサムのことでいっぱいいっぱいで、久しぶりに帰ってきたモースのことまで頭が回ってなくて。
「戻ってきれくれてよかった」という言葉も、初回エピの一番最後にやっと言うんですよね、まるで取ってつけたかのように。
ホントにツライ、いろいろと^^;。
ありゃあっちこっちで転けてますね^ ^;
で見てて思ったんですけど
ラストの二人でベンチに座って話すシーン
あそこでサーズデイが娘の復讐をした犯人に好意的なこと言うと
モースがいやそんなこと絶対ないですって!みたいにサーズデイを信頼し切ってるんですよね
そっか…モースこの時はこんな気持ちでサーズデイ見てたんだなって(涙)
一つ伺ってもいいですか?
このシーンの最後のサーズデイの
「人は変わらんぞ本質的には
逃れようとしたところで結局は無駄に終わる
自分にしかなれないどんなにもがいても」
てセリフで
「逃れる」は失恋を指してるのかと思うんですけど
「自分にしかなれない」はどういうことを意味してるのかイマイチわからなくて^ ^;
失恋を受け入れろって意味でしょうか?
スージーさんはどう解釈しましたか?
Thursday: "We're who we are, Morse. Our nature. We can try to escape it. But it'll find us out in the end. A man's what he is. Whether he likes it or not."
ここは、失恋ではなくて、どんなに逃れようとしても、自分の本質からは変われない、逃れられない、という言葉で。
こんな言葉をサーズデイがS8E2で意味深にモースに語っていて、S9E3のパブシーンでトマホークを刺したことを「ほとんど本能だった」とそのサーズデイが語るという...
なんかもう、切ないというかなんというか、脚本家さんスゴイな、と思いました。
Weなんですね
日本語訳の方はモースだけに対して言ってると思っちゃったので失恋と受け取ったのですが
Weだと“我々全ての人”みたいな主語でいい感じですよね
これ怖いですね
サーズデイが本能からは逃れられないって言っちゃってるというの
つまりサーズデイのしたことは予定調和だったと…
うーん…
脚本家さんの“仕込み”すごいな…
圧巻です…
今更打ちのめされてます
あぁでもそうなると本当にモースが信頼しきってるのもかわいそうで…
モースって女を見る目も無いけど人を見る目もない?^ ^;
というかサーズデイの言葉を借りればモースの本能は正義を貫くことだから
周りの人間も自分と同じように正義感を持ってると誤解しちゃうんですかね…
モース孤独だなぁ
本当に孤独だなぁ
(最終話のラストシーンを思い出しながら)
ショーン君は、エンデバーが老モースシリーズへとつながっていくには、エンデバーのモースは孤独で終わらないといけない、と話されてて。にしても、そこまで徹底してやりますか、と、私もホントに見ててツライです。
サーズデイについては、もう初期シリーズから暴力に訴える傾向はありましたし、S5E4でサムが子供の頃に友達にいじめられてたけど父さんに言ったら何をするか怖いから言わなかった、と言ってたこととか、まさにだなぁと思ったり。
それでも思いとどまってきたのに、ここにきて、という--;
今、訳してるショーン君のインタビューでも、モースはもうサーズデイと別れるシーンですでに、僕たちは完全に終わった、もうモースはこれまでの世界に対して感情的にシャットダウンした、と言われてて。
とはいえ、サーズデイが危険にさらされるのを黙って見過ごす訳にはいかないから、逃げ道を忠告して。
モースの中にも、サーズデイとは終わった、でも助けたい、という2通りの気持ちが渦巻いている、みたいなことを言われてて、モース、ホントに辛いなぁ...と思いました(涙)
というくらい残酷な別れと孤独でしたね
一時期サーズデイの名前が主任警部モースで出てこないことへの整合性で
もうマクナットに改名しちゃったことでもいいのでは
という話がツイッターで出てたことがありましたが
サーズデイの名前が出てこないことへの整合性としてここまでやるとは…っ感じてしまいました
納得というかやり切ったというか全て見たと思わせてくれるスタッフには感謝なんですが
モースが可哀想だなぁと泣かずには見られない最終話になってしまいました
ショーン君の言う二通りの気持ちは痛いほど伝わってきました
悲しいけれど素晴らしいドラマでした(涙)
無鉄砲で仲間に助けてもらってるモースがカッコ悪い、ということですね
具体的にどのエピソードのどのシーンを指しているのかわからないので的外れな答えになるかもしれませんが…
私はモースをカッコ悪いとは思っていません
また守ってあげたいキャラクターも好きなのでモースのピンチは大好きです
頭も良くて腕っぷしも強いオールマイティなキャラクターも好きですが
どこか欠点?があるキャラクターも親しみやすくて好きです
どちらもいていいんじゃないかと思っています