ここ数年製造業は見込み生産ではなく、ジャスト・イン・タイム、早い話が欲しいものを欲しい分だけ作るように「我々もそれをやって結果を出しているのだから。」と上から下請けに求められていたように思う。
私も上にパーツを供給する下請けに携わる身であり、様々な場所でそのことを説かれてきた。確かにそれは理想的だと思う反面、キャパオーバーする可能性も秘めている。ではどうすればいいのかと聞くと、そのためには誰ががやってもできるように改善し、小ロットにも対応するのだと説かれた、、、。
そんな中、ここ数年は好景気と言う訳で、どこもキャパオーバーだったと思うし、私自身も振り返るとクソ忙しかったように思う。だが、世の中にセレブと言うワードが定着する一方で、私個人はあまり豊かさを実感できていなかったように思う。それは米百俵の精神やらウンタラカンタラでボーナスからも税金が取られるようになったことあると思うが、例えば自動車メーカーのラインナップから合理化の名の下に売れないからと言う理由で2ドアクーペや3ドアハッチバックが消えたことやいろんな機能を備えながらもそれに追従する環境が整っていないために使えない電気製品が多いこともその理由だ。1人の製造業者として、それはジャスト・イン・タイムとは反対だと思うし、1人の消費者としてはFRじゃなくてもパワーがなくても全然構わない、安価な2ドアクーペや3ドアハッチバックの車が欲しい。携帯電話はメールができれば十分で、どこでも安定して通話ができればいい、、、。
ところがぎっちょん、今は百年に一度の大不況で、ものが売れないそうだ。私もその影響下にある。資本主義なのだから好不景気の波があることは致し方ない。しかしながら、ジャスト・イン・タイムと謳うからにはてっきり注文が入ってから完成すると思っていた車や電気製品は在庫の山で、大赤字なんだそうだ。まるで幻想を見ていたような気分だ、、、。