地方公務員の 日々淡々

地方公務員の私が日々の出来事や思ったことをづっていきます。なお、一応フィクションです。

3月2日(日)

2014-03-03 | ニュース雑感
 体調は依然としてよくない。天候もよくなかったので、結局ほとんど自宅で過ごしてしまった。気分もふさぎ勝ちで、二日間ほとんど無駄にすごしてしまったように思う。1時就寝。 

 ロシア、ウクライナ情勢が俄然きな臭くなってきた。ロシアというと、ソ連崩壊で人口は1億5千万を切り、旧社会主義国だけあって産業も未発達、エネルギー価格の高騰が無ければどうなっていた事やら、という印象で、かつて米ソで世界を二分していた大国の風格はどこへ、というイメージがあったが、やはりこうしてアメリカやEUを敵に回して一歩も引かずに動いているところを見ると、単に国連で拒否権を持っているという以上に、実にたいした大国だと実感する。
 ウクライナというのは旧ソ連の中でも非常に恵まれた国で、黒土地帯なる肥沃な土地に恵まれヨーロッパの穀倉地帯も言われ、鉄鉱石や石炭などの地下資源にも恵まれていて、人口も4千万以上と多い。また、ベラルーシとともにロシアとEUとの橋渡しの位置にあり、パイプラインがウクライナを経由している。この辺りは、高校の地理では「必須」のレベルの知識。
 ロシアとしては、経済面もさることながら、セヴァストーポリという軍港があるなど軍事面でも重要ということもあり、ウクライナを手放せないというのは良く分かる。実際、エネルギーを相当安価に提供することでウクライナのつなぎとめに必死だった。

 大国がここまで明白に軍事力を行使するというのは、中東がらみのアメリカの動きを別にすれば、フォークランド紛争でのイギリスくらいしか、ここ2~30年の動きとしては思い当たらない。しかも、アメリカの中東での動きは利権をめぐるものであったが、今回のロシアの動きは明白に「領土」を狙っている。こういう動きは実に久しぶりだと思う。これをEUやアメリカはどう捌くのか、残念な事務総長を戴いている国連はどう対処するのか。落としどころはどこにあるのか、見ものである。

 最も危険な結論としては、ロシアの武力行使を容認する方向に動く事である。とくに、アジアには中国という前近代的な、軍事力や民族浄化といった手法で隣国を威圧したり領土を奪おうとする国があり、こうした国がある手前、「責任ある国家は、国際社会の承認が無い限り軍を動かせない」という共通認識が堅持されなければ、日本にとっても極東の安定にとっても大変危険である。ロシアがなし崩し的に許されれば、中国はそれを前例としてなし崩し的に極東や東南アジアに軍事進出してくると思われる。
 もっとも、ウクライナ問題に国際社会の注目が集まっている隙に、中国が動くという可能性はあるので、尖閣の防衛には相当に力を入れるべきである。事実、北朝鮮がミサイルを発射している。日本ではそこそこ記事になっているが、欧米ではどう見られているのか。ヨーロッパ人にとっては、チュニジアやリビアが地中海に向かってミサイルを飛ばすなどといったことは想定もしていないだろうが、日本の周辺ではそれが実際に起こっている。

 それにしても、フォークランド紛争の時のサッチャーにせよ、今回のプーチンにせよ、大国にはやはりそれなりのリーダーがいるものだと思う。大統領制だから、という事にはならない。イギリスは日本と同じ議員内閣制である。ここ何人かのリーダーの中では、そうした決断を下せるかどうかという点では、安倍現総理や麻生元総理が最も期待ができる気がする。難しい局面になるかもしれないが、安倍総理には大局を誤らないよう決断をお願いしたい。

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