四国108カ寺徒歩遍路

2004年5月~6月まで、四国108カ寺を通しで歩いた記録です。

81番~83番まで

2004年06月24日 | 遍路日記
天気:曇、無風、蒸し暑い
5:15起床
6:47出発
7:12金蔵寺駅
電車移動
7:37八十場駅
9:00八一番白峯寺
10:12八二番根香寺
11:55別格十九番香西寺
14:20八三番一宮寺
14:50天然温泉きらら
(087815100)

昨夜も遅くまで話しをし、時には意見の違いから、議論が白熱していた。感情を言葉でぶつけ合うのを聞いていると楽しくなる。

今時に言われるキレる人間は、なにも子供に限ったわけではないし、ようは会話ができないだけである。会話とは、話す事と聞く事ができる意味である。

TVで政治家が、相手の言葉を遮って話しをする場面を見るが、あれは会話でも議論ではない。

最後は眠くなっておひらきになったが、いい話しをたくさん聞く事ができた。

朝になって、名残惜しく後にしたが、ここでの2日間は、人生を左右する経験ができた。

全ての遍路に受け入れられるとは言えないかもしれないが、遍路や寺の話しは、単純に楽しいし、自分が真面目な歩き遍路だと、自負している人には、新たな気づきがうまれるはずである。あえて何がとは言わないが、知りたければ立ち寄ればいい。

人生が色々であるように、遍路も色々である。それを包み込む四国の優しさと、居心地の良さが、善根宿まんだらには凝縮されている。

時間を稼ぎたかったので、電車に乗り、昨日自転車で走った場所まで行った。やはり、歩きは自分の歩幅で景色が動くから楽しい。

山寺を2カ寺続けて打ったが、寺には不釣り合いな牛鬼の大きな像を、何人の人が気づいただろうか?

間抜けな顔で、何でパーでんねんの格好なのかを考えた。水木しげるフリークの僕としては、もっとおどろおどろしい方がいいのにと結論付けた。

香西寺周辺は、宅地開発と道路開発が進み、迷いに迷った。聞けば済むことだが、寺らしき屋根が見えているので、路地をたどり着くと、違う寺だったりした。

ここでは、たまたま参拝に来ていたカップルの女性から声を掛けられ、3年前に私も歩いたと、ジュースをい接待頂いた。

市内の方で、この辺は迷い易いと言っていた。僕を見て、また歩きたくなったと、懐かしんでいた。

話しに加われない彼氏が手持ちぶたさだった。車でもいいから一緒に回ればいいのに。

一宮寺の途中では、遍路道を外れていると、畑仕事をほっぽって、おばさんが追い掛けて来てくれた。

道を外れたのは、曲がり角の先に、美味しそうなすももがなっていたからで、偶然にもそのすももを、おばさんは食べなともいでくれた。

今日はいい日だ。

すももはこぶりだが、甘く懐かしい味がした。僕のばあさんが作っていた、ビワや桃を思い出したからだった。

橋を渡ってからは、原チャリのおばさんが、後少しやでぇ、と通り過ぎて行った。実際は遠回りしていて結構歩いた。原チャリとの違いがあるので仕方がない。

納経所のおじさんが、近くのきらら温泉がいいよと言うので、香西寺で会った女性も、泊まった話しを思い出した。おじさんは、筆で場所を書いてくれた。納経の滑らかさと違い、説明してくれる内に、ぎこちない地図になってしまった。差し出してくれたので、2ツ折りにしたら、にじんで納経のようになった。おかしくなって、山門を出てから苦笑いしてしまった。

言っていたように、きらら温泉は新しく清潔だった。受付の女性もだらしなくないのがいい。宿は別棟なので、出入りもでき、部屋は完全なワンルームである。温泉もよかった。

近くにジョイフルとガストがあり、長居がしやすいジョイフルに来た。何回も注文するから、同じように端に居る、何かの小皿をさげられた、ドリンクバーのみの女性よりも対応がいい。

グラタン、ポテトフライ、スパゲティ、サラダ、雑炊、ケーキに、ドリンクバーときている。

煩悩遍路に逆戻りである。しかし、実は嬉しい事もあったのだ。何度か同宿した遍路さん達が、偶然一緒になって結願したと電話をくれたのだ。

宿泊費4750円
交通費350円
洗濯代200円
飲食費2074円
飲料費543円
納経代1200円
数珠代300円
浄財代40円
合計9457円

37900歩
26.53km

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