
来る日があれば帰る日もある、もう二度とニッポンへは帰らないと心に決める以外、
何日いても何週間いても何年いても必ず帰る日はやってくる、当然のことである。
結局、滞在期間を通してウエストよりのスウェルが大きくなる日はなかった。こちらに
来て数日はノーススウェルが大きすぎる日が何日か続きホキーパーのインサイドが真っ
白ということもあったがウエストのポイントが主なボクらにはうねりの方向が合わず
ノースウエストスウェルでかろうじて3ft程度の波が何日かあっただけでだった。
ただし3ftといっても日本でいう頭サイズはあってパワーも形も申し分ないのでセットを
確実に滑れれば満足は満足なのである。ただ正直言うともう少しサイズが欲しかった
ところではある。まぁ滞在期間が短いのでこればかりは思ったようにいくわけはないよね。
まぁ、波があっただけましなんだよね。でね、連日ボディサーフィン(ハンドプレーン)で
入っていたため泳ぎに泳いだ波乗りであったが経験と発見という意味ではかなりの上積
みになった。カレントの抜け出し方やインパクトゾーンでの波待ち、掘れた波でのテイク
オフのコツなどなど、これからも実戦あるのみというかたちで経験値を少しずつ上げていけ
ば波の大小問わず今以上に形になってくるのではないかと思っております。それとサーフ
マット。これの奥深さはほんとに凄いね、やったもののみわかるというものです。今回は、
そこそこロングライドできるポイントで波をしっかりと乗りつなげたということもありライディン
グで新たな発見があった。マットの縮め方、要するにマットは空気を入れて浮力を作るの
だけどパンパンに入れてしまうと破裂してしまうし、逆に空気の量が足りないと浮力に影響
してくる、まぁ、一般的にマットをやっている方はわかると思いますがその空気の量が大切
なわけ。一見少し足りなさそうな空気の量でもマットの先端部、両手で握るマットの角を
グシャっと縮めると圧力で容積が減り・・・あ~、いかんいかん、メチャクチャマニアックな
話になってきたのでこれはここまで、またの別の機会にお話しすることとします(笑)。
というわけでその要するにマットの縮め方やロッカーの作り方、などなどとても勉強になっ
たわけでしてこれはサーフボードをデザインする過程においてもかなり役に立つ大切なこと
でありアウトラインやロッカーや浮力のバランスを考えるのにとても重要な事柄だと言うこと
をロジャーとも話し合って意見が一致したわけでございましてボクがやってることもあなが
ち間違いではないと再認識した次第であります。でね、こういうオルタナティブをも超えたマ
イノリティーな種類のサーファーってマウイにもほとんどいないようでロジャーとJさんとミー
ティングをするうえでボクの知識も少しは役に立ったようでした。もちろんサーフボードに
関してもデザイン等の細部のチェックをして深く深くミーティングをしてきたので期待してく
ださいね。ロジャーシェイプのボードはショート、ロングともにハイパフォーマンスの最先端
ボード。OLE はもちろんクラシックの極み、そしてボクのシェイプも面白いものが出来そう
ですよ。そんなこんなで今回のマウイはかなり収穫があったわけで、百聞は一見にしかず
、ここに来ないと見えないものもある、考えるより感じろ、でもしっかり考えろ(笑)、まさに
そのとおりである。というわけで今はこんなことを思い感じながらニッポンでの普通の生活
に戻ったわけであります。