はれのきろく

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シンベリン 彩の国シェイクスピア・シリーズ第25弾@梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(2012年5月4日)

2012-05-04 20:31:22 | 演劇
彩の国シェイクスピア・シリーズ第25弾『シンベリン』
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 シェークスピア劇(舞台)は、新感線の「リチャード3世」以来久しぶり(3年少し)。
 高校時代、相当数の翻訳作品と原書を少し読みましたが、「シンベリン」は読んだ記憶がなく、今回の観劇で初めて内容を知りました。
 シェークスピア作品なので人が亡くなりますが(殺されますが)、恋する二人(ポステュマスとイノジェン)が結ばれハッピーエンド?のせいか、「悲劇」ではなく、「後期ロマンス劇」に分類されるそうです。
 笑って泣いて、メッチャ面白い舞台だったので、あまり上演されない作品というのがよく分かりませんが、その意味では貴重な観劇だったかもしれません。これほど満足度の高い観劇は久しぶりです。
 今回は10列目以内限定チケット販売だったので、役者さんの表情もよく見え、「芝居」を堪能できました。「舞台」を見るという意味では、もう少し後ろの方が全体が楽しめるのでいいのでしょうが・・・、難しいところです。

 阿部寛さんは、数日前「テロマエ・ロマエ」で古代ローマ人役を演じていらっしゃるのを拝見しましたが、表情であったり肉体であったり、とてもうまく役にはまっていて、今回のブリテン人でも魅力的な演技をなさっていました。映画自体は中途半端な感じがしましたが・・・

 大竹しのぶさんは、その演技が賞賛され続けていらっしゃいますが、緒方拳さんや三国連太郎さんのように役によって印象が異なる俳優さんではなく、世間的評価とのギャップを感じています。うまい女優さんであることは間違いないですが・・・。今回、声が細く通らないため、非常に聞きづらく、また、一途な王女役にはルックスも演技も老けすぎているように感じ、ミスキャストだと思います。

 窪塚洋介さんは、正月映画「源氏物語」でも思ったことですが、ストーリーとは全く別次元の存在になっています。でも、いい意味で、今回のチンピラナンパ野郎はハマリ役でしょう。

 鳳蘭さんは舞台女優として存在感を示されていましたが、如何せん出番が少なくて・・・。

 瑳川哲朗さんはお若い頃の細身のお姿が・・・年齢を重ねられて恰幅がとても良くなっておられて・・・、でも、役者さんとしては素晴らしい方だと思います。死して屍拾う者なし、ですね。

 勝村政信さんは、お笑い担当(?)のようでしたが、流石にうまい。吉田鋼太郎さんもにくい演技をされていました。

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上演時間
 開演前、舞台には楽屋のセット、役者さんたちがくつろいでいる風景。16:32場内アナウンスがあり、主要キャストも登場。16:35鈴が鳴り、舞台上の役者さんたちがそれまでの着物を剥いで、舞台衣装に替わり列をなして挨拶。舞台スタート!
16:35-18:00 第1幕
18:17-19:54 第2幕
(カーテンコール含む)

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主要キャストの相関図
 皆さんを書くと蜘蛛の巣になってしまいますので・・・


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<公演データ>
演出 蜷川幸雄
作 W・シェイクスピア
翻訳 松岡和子

出演
●阿部 寛 = ポステュマス 
●大竹しのぶ = イノジェン 
●窪塚洋介 = ヤーキモー 
●勝村政信 = クロートン 
●浦井健治 = ギデリアス 
●瑳川哲朗 = ベラリアス 
●吉田鋼太郎 = シンベリン 
●鳳蘭 = 王妃

主催 関西テレビ放送/梅田芸術劇場
制作 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団/ホリプロ
企画 彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会



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