北関東の宮彫・寺社彫刻(東照宮から派生した宮彫師集団の活躍)

『日光東照宮のスピリッツ』を受けついだ宮彫師たち

桐生本町3丁目の屋台

2020年11月25日 | 各論⑤石原常八
 桐生本町は1-6丁目まであり、各地区が屋台を保有し桐生祇園祭に繰り出していました。保管されていた3丁目の屋台が60年ぶりに組み立てられました。  素木の彫物は花輪の彫工・三代石原常八主利、息子の駒吉(後の高澤改之介)、鶴次郎になります。正面の金箔の龍は他と作風が異なり、以前の屋台の彫物を再利用したと考えられ、彫工は初代石原常八を疑います。 正面 後面 下回り(車輪部) 正面上部 . . . 本文を読む
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小澤半兵衛  實相寺一切経蔵(静岡県富士市)

2020年07月29日 | 各論⑳その他
北関東から離れますが、伊豆半島の南の江奈(現松崎町江奈)生まれの名工一族がいます。石田半兵衛(邦秀)で、師匠筋は小沢流であったため小澤姓を職姓として名乗っています。小沢流は初代五右衛門常信(宝暦10年没)、2代常足、常寧、常高と続いていますが、その本流の足跡は不明な点が多いです。二代常足の弟子の一人、諏訪立川流の祖・立川和四郎冨棟や、他の弟子 高田体章勝蔵は千本(せんぼ)の流れで山梨県都留市の生出 . . . 本文を読む
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伊勢崎の屋台-境・三ッ木の屋台

2019年08月06日 | 総論 
前回の境・女塚の屋台に続き、隣の三ッ木地区の屋台を紹介します。彫工、製作年は不明です。この屋台も世良田祇園祭に客屋台として参加していましたが、最近は世良田には行っておりません。 ●屋台の全体像 ●屋台の前方部  鬼板の『孔雀』が特徴的です。  欄間『龍』 ●屋台の後方部 ●屋台の側面の上部の欄間 . . . 本文を読む
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伊勢崎の屋台-境・女塚の屋台

2019年08月06日 | 各論⑤石原常八
旧境町(現伊勢崎市)の女塚(おなづか)地区の屋台を紹介させて頂きます。現在は境ふるさと祭りで巡行されます。以前は世良田祇園祭に客屋台として遠征していました。女塚屋台は、明治8年(1875)に焼失し、明治13年(1880)に新調されました。彫物師は、石原常八の末流になる高澤改之助、棟梁は中嶋亀吉になります(伊勢崎市教育委員会『波志江の屋台』34-35頁)。高澤改之助に関しましては、当ブログ2018年 . . . 本文を読む
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白沢甲部(宇都宮市)の屋台

2019年07月29日 | 各論⑯磯辺家
先に紹介した東下ヶ橋地区と同じ旧河内町(現 宇都宮市)の屋台です。宇都宮から奥州街道を北へ進んだ白沢宿の甲部地区になります。 屋台は、天保四年に製作(製作者不明)、明治三年(1870)に修復・彩色がされ、彫工として礒辺義兵衛敬信が関わっています。 口伝では、他所(鹿沼)から屋台を購入した話があるとのことでした。 屋台の前面 前面上部(鬼板、懸魚) 前面 拡大(ブドウにリス) 前面 . . . 本文を読む
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東下ヶ橋(宇都宮市)の天棚

2019年07月28日 | 各論⑯磯辺家
宇都宮周辺には、天祭(五穀豊穣、息災を祈願する)のために使用する建造物(天棚)が、多くの地区で江戸時代後期から作られました。天棚は車輪がなく、二階造りが特徴です。昭和になって天祭が行われなくなった地区が多いのですが、この東下ヶ橋地区では、平成28年に64年ぶりに地区の皆さんの尽力で復活し、復活以降は3年毎の開催とし、今回が2回目の開催となりました(令和元年七月二十七日)。 天棚の全体像(東下ヶ橋 . . . 本文を読む
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十六羅漢について

2019年06月17日 | 総論 
十六羅漢を同定する事は苦労します。参考になればと画像(『萬物雛形画譜』より)を列挙します。 ①跋羅駄闍尊者 ②迦諾迦伐蹉尊者 ③諾迦跋釐駄尊者 ④蘇頻陀尊者 ⑤諾矩羅尊者 ⑥跋陀羅尊者 ⑦迦哩尊者 ⑧弗多羅尊者 ⑨戎博迦尊者 ⑩半諾迦尊者 ⑪羅怙羅尊者 ⑫那伽犀那尊者 ⑬因掲陀尊者 ⑭伐那婆斯尊者 ⑮阿氏多尊者 ⑯注荼半託迦尊者 . . . 本文を読む
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今市屋台まつり-今市(日光市)の彫刻屋台-

2019年04月19日 | 総論 
彫刻屋台というと鹿沼のものが有名です。鹿沼よりも少し日光に向かった今市にも素晴らしい屋台があります。現在も10月の第3日曜(変更があり、要確認)に今市駅の前の道で披露されます。6台の彫刻屋台と4台の花屋台になります。このブログは宮彫がテーマですので、彫刻屋台を中心に紹介します。リンクは自由です。 ●今市の地図 赤の四角は彫刻屋台の午前の待機場所です。お昼頃に国道119号を追分地蔵方面に進み、 . . . 本文を読む
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葉鹿仲町(栃木県足利市)の屋台

2018年11月29日 | 各論⑪小林源八一門
足利市の文化財に指定されていて、「足利文化財一斉公開2018」で披露されました。 この屋台の注目点は、 ①前期(文政年間)と、修復の後期(天保年間)の彫物がある点。 ②後期の彫工が磯辺系(栃木富田)と小林源八系(埼玉熊谷)で、両者が協力して製作している点。が挙げられます。 ●屋台の全体像 前方部 後方部 側面部 (奥には屋台蔵、屋台の下部には車輪が見えます) 屋台のサイズ 両脇に広が . . . 本文を読む
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彫工 礒辺家の系譜

2018年11月27日 | 総論 
ここでは、栃木を中心に活躍した彫工・礒辺家について紹介します (私見が混ざっております)。 花輪出身の高松又八は幕府お抱えの彫物大工棟梁となり、多くの弟子を抱え、江戸時代後期の石原、石川、後藤、小沢の流派につながっていく。 以前、当ブログ 「上州の宮彫師たち(上州彫工集団)とその周辺」で紹介しました。 伊東龍一氏がまとめられた、関東彫物大工の系譜(文献1)は、三代後藤茂右衛門(後藤正常)が、文化 . . . 本文を読む
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