つぶやきむきむ

ダイビング馬鹿の気まぐれ日記

海遊はおかげさまで15歳♪
「海遊でハッピーダイビング!エブリディパラダイス!!」

俺とシマ 最終回 ~約束~

2007-01-08 12:06:14 | Weblog
シマ。元気か?
今年は勝負だな。カッコよくきめてくれよ!
みんなで応援してるからな!


さて本題へと…。
昨年中に書き上げてしまいたかったが手が止まってしまい、年が明けて正月も過ぎてしまった。期待してた方…(いるのか?!)すんませんでした。
今回のアップでラストにする…つもり…。今まで以上に長い文になりそう…、いや絶対長いです。覚悟して読んで下さい…。



「富山から離れる…」
そうシマから打ち明けられて、何かしてやりたかった。ただ、タイムリミットが…、スケジュールの調整が…。いろんなことに葛藤と模索しながら、とにかく思い付くことをやった。


俺がインストラクションをして、体験ダイビングをした。
運動神経がいいシマは、すぐ上手になってすいすい泳いだ。水中で太鼓のバチを持って記念撮影をしたなぁ…。

一泊で温泉にも行った。
ゴレンジャーの衣装を着てエイサーを踊った。シマはアオレンジャーになって、いつも以上に一番張り切ってた。超ウケたなぁ…。
シマのこと、酒で潰してやろうと思ってたのに、潰れんかった…。あいつ実は飲ん兵衛かもな。

それから数日後にシマは、これからのために不安を抱えていた左足首の手術をした。

そして、その術後間もない足を松葉杖でカバーしながら、俺の実家にも遊びに行った。
抜糸する前だから、飲んではいけないのに酒を飲んでた。無理しやがって…。付き合いのいい奴だ。

そんなこんなで、言い出したら…書き出したらきりがないぐらいよく遊んだ。というより、ホントによく飲んだなぁ…。毎晩のように、しかも決まって日が変わるまで…。


そうそう、クイチャーパラダイス富山本部の忘年会も忘れてはいけない。シマと俺の人前でのエイサーは、一年前のここから始まったんだ…。
今年俺は仕事で遅れて行き、エイサーには間に合わなかった。この日のために新しい衣装まで作ってもらったのに…。
後から聞いたら、力いっぱいではないにしろ、術後のあの足でシマは踊ったらしい。やっぱりシマは俺よりエイサー馬鹿かも。
でも、悦ちゃんと有吾には本当に悪いが、シマがやるんだったらなんとしてでも行けばよかった…。もう一度一緒に踊りたかったなぁ…。
シマから“離れる…”話しを聞いてから俺のエイサーは、中野サンプラザで俺達がセンターをつとめたところで止まっていた…。というか、自分の中で止めてしまっていた…。
今思えば、始めから知っていればあの舞台をもっと頑張ったかも…。もっと楽しんだかも…。もっと、もっと…。

でも、泣いてしまっていただろう…。



シマと出会って一年と半年。毎日顔を合わせた日も続いたり、一緒に過ごした時間は計り知れない…。長かったようで、短かったようで…。
人生の中ではほんのちょっとの出来事なのかもしれないが、すごく有意義で貴重な、そして大事で大切な時間を過ごしたと思う。

『人との出会いには、必ずみんな意味があるんだ』と、いつも心に持っている言葉がある。
エイサーでのことをメインに書いてきたけどそれだけでなく、俺はシマがいたからできたこと…、シマがいたからわかったこと…、気付いたこと…。
俺はたくさんのことをもらった。そして、たくさん笑顔になれた…。

なのに俺はシマに、何をしてやれたんだろうか…。何を残せたんだろうか…。

ここに書けなかったことも含め、数え切れないほどのたくさんの思い出をくれたシマに感謝したい。


前にも紹介したが、シマが大好きなアーティスト『池田卓』さんの歌にこんな詩がある。
俺がシマに思うこと…、伝えたいこと…。素直に…


お前との出会いは 神様がくれた
競い合う為に 支え合う為に
俺たちはあの場所で 夢を追いかけた 
血も涙も汗も 大切な思い出

それぞれの道を それぞれの日々を
ひたすらにがむしゃらに 俺たちは走っている
苦労の多い方を 迷った時には
あの頃のままで 信じる力で

風向きなんか気にせずに走ってた
あの頃を 友よ 忘れるな

~友よ~ より



2006年12月20日。
シマは、富山から旅立つ直前に俺の家にきた。いつものように、たわいもない会話をした。
そして紙袋を手渡した。その中には、ささやかな富山のお土産と、寄せ書きをした赤い布が入っていた。
その赤い布とは、俺がシマとエイサーを始めたときからずっと頭に巻いてきた、汗がいっぱい染み込んできたマンサージだ。
汚いと思う人もいるだろうが、俺には大切な宝物なのだ。
俺は極太のマジックでシマへの気持ちをそれに書いていおいた…。


“ありがとう”



最後にぐっと手を握り合った。俺は“元気でな!頑張れよ!”って声にだそうとしたが、言葉にしなくてもよかった。何故なら、シマが俺にそう言ってくれてるのが感じたから…。

写真の笑顔に会いに…、そして再会を約束して、いつもと何も変わらない感じで見送った。

「じゃあな!またなー!」

そして、青い空の下、シマの車は長崎に向けて走っていった…。

いつもと違うとすれば、シマの目がジワジワきてたかな。
俺もあいつのこと言えなかったかもしれないけど…。


シマは、自分の可能性を求め、そして信じ、一生懸命生きようと道を決めた。

“俺も負けんぞ!”と、最後まであいつに意地を張って生きたい…。



おわり