中高年よ!頑張れ!ブログ

 57才で残り3年を待たずして33年間務めた公務員を退職しました。起業します。5年で上場を目指します。

夢とロマンのベンチャー企業

2006-06-18 06:52:07 | 起業
 夢とロマンのベンチャー企業

 日本で受験競争が激しいのは、一流大学へ進学し、有名な
大企業に就職するためといっても過言ではないだろう。
このような、大企業・有名企業志向があるから、一流とされる
大学の卒業生はまずベンチャー企業には就職しない。
本人に就職意欲があっても、親の猛反対で断念して、一流とされる
企業へ就職してしまう。

 最近、大学でも講座を作り、ベンチャー起業家を育成しようという
動きも活発になっているが、長年培われた「寄らば大樹」の社会風土は
簡単には変化しない。

 日本でもベンチャー企業への投資は盛んになってきたものの、
国際的に比較すると、対GDP比で米国の20分の1、ヨーロッパの
10分の1、アジアの2分の1(野田健太郎『ベンチャー育成論入門』
大学教育出版)と極めて低い水準にとどまっている。

 資金問題だけでなく、多くのベンチャー起業家が指摘するように、
日本はベンチャー企業を育成する社会環境が極めて劣悪、というのが
現実なのだ。

 このようにベンチャー企業をめぐる環境は明るい材料ばかりではないが、
起業を支援している「ベンチャーエンタープライズセンター(財)」の
ホームページ、ドリームゲートには37万人が登録している。
チャンスさえあればベンチャー企業を起こしたいと考えている人は
その数倍の100万人以上と推定できよう。

 また、大学発のベンチャーや大学生によるベンチャーなど、従来では
考えられなかった分野からのベンチャー企業設立も活発になっている。
 さらにリストラを契機に独立し、親会社を見返してやると意欲を燃やす
起業家、逆に社内発のベンチャーと、設立の経緯も多様になっている。

 ベンチャー企業への支援の環境は現在ではかってとは比較にならないほど
恵まれている。
少しの勇気とやる気さえあれば誰にでもベンチャー企業を設立できるのだ。
厳しい道ではあるが、夢とロマンのある仕事であることも事実である。

 最初に書いたように、中小企業の経営者とベンチャー起業家はまったく
異なるとされているが、どこが異なるのか? 

 なぜ厳しいベンチャーの世界に飛び込んだのか? 
高い成長を目指すべンチャ一企業とはどのようなもので、極めて成功率の
低いとされる日本の企業社会のなかでどのようにして成功させたのか?

 そして起業家に必要な条件とは何か? この本を書いたのは、
このような疑問に少しでも答えられればと考えたからであり、今頑張っている
ベンチャー経営者とはどんな人物なのかを広く世に知って欲しいからだ。

 ベンチャー起業家を、「徒手空拳」「脱サラ」「時代の先を行く」「第二創業」
そして「女性」の章に分類した。
 読んでいただけばすぐに分かるが、いずれの章に登場する人物も、人間的に
も経営者としても優れた魅力ある人物であり、その生き方や経営哲学は、
ベンチャー企業を目指す人だけでなく、多くの人の生き方にも参考になると
確信している。

 筆者がベンチャー企業の経営者と親しくお付き合いするようになったのは、
時事通信社の編集委員に就任した前後からであるから15年以上も前になる。
それなりにべンチャー企業についての知識はあるつもりだが、この本を書くに
あたり改めて50人近いベンチャー企業のトップにインタビューした。
短い場合でも約2時間、長い場合には半日以上にも及んだ。

 それだけでなく、後から多くの関連取材をお願いして、関係者各位には
大変ご迷惑をおかけした。
 上梓できたのは、多忙のなか、その方たちが取材に快く応じて下さったから
であり、紙面を借りてお礼を申し上げたい。
残念ながら紙数の関係で、取材に応じていただいたにも関わらずその半分以上は
掲載できなかった。本当に申し訳なく心よりお詫び申し上げたい。また、
文中の敬称は略させていただいた。


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