「結婚占い2」はプロセスを省略して結果しか書いてませんから、あまり感動的ではありませんね。
プロセスを書くととても長くなることと、個人情報に触れやすくなることで、簡略にしてしまいました。
「結婚占い」は今日でおしまい。
15年以上前のある日、百合さん恵利さんと僕の友人等と合流して(今は無き)恵比寿のバーE-STREETへ集まりました。
まだ百合さん恵利さんの結果が出ない時期です。
最近の様子を語りながら7~8人で飲もう、と思ったのです。
(個人的にはカムーロはまだお酒は飲みにくい体でしたが)
乾杯しようとする頃、突然ぞろぞろと見知らぬ 女性達が入って来ました。
恵利さんさんたちの友達3人です。
「私もみて下さい!」
「私も!」
口伝えに聞きつけて来たのです。大きめのテーブルを予約したのにあっという間にきつくなりました。
(当時の写真を今 探しています)
予定外の事で面食らった僕(レオ=カムーロ)はしょうがなく紙片にイラストを描いてゆきました。
「行列の出来る占い師さん」じゃあるまいし、こんな状況だと念が薄くなります。
僕はおふざけで漫画を描いて冗談ばかり言いました。
一番威勢のいい女性由起子さん(仮名)はある時代の首相の孫でした。育ちの良さそうな活発な子です。
今、交際している男性はどんな人か当ててみて、と難題を突きつけて来ました。
「その人は日本人じゃないね」
「当たり、どこの国の人でしょう」
「うんロンドンから1000キロ以内だね」
「そうです」
彼女は仕事で毎月1度パリに行くそうです。
「東欧だね。クロアチアだ」
「うわあ!どうして分かるんでしょう、すっごい!」
彼女のボーイフレンドの事を知ってる友達たちは膝を寄せて聞き入ります。
「彼は38才くらい、髪は焦げ茶、時に黒に見える。身長約180センチ」
「すっごい!全部当たり」
「描いてみようか?こんな感じ。こおんな感じ…。瞳は焦げ茶」
イラストでほぼ外観を描くと
「うっわあ!そっくり。ねえ見て見て!」
とその紙片を恵利さん達に得意げに見せました。
「ほんとほんと、そっくり」
調子付いて来た僕は
「じゃ、おまけ。眉はこんな形。この辺はこんな形でしょ」
眉をアップで描きます。(再現画像)
「ほんと、ぴったんこ。どうして分かるんですかあ?」
嬉しいやら怖いやら。という表情です。
由起子さんはハンドバッグから1枚の写真を出して見せました。
彼の写真です。と言っても20人くらいの集団写真の1人で彼は小さく写っていました。
「ところで、彼とは結婚できますか?」
僕の顔を覗き込みます。
「がっかりさせて済まないけど、結婚は出来ない」
それを聞くと由起子さんはカンカンに怒って店を出て1人帰ってしまいました。
出来ないものを「出来るかも」なんて言えません。彼女の青春の貴重な時間の無駄です。
●なぜ降臨したか
前にも書きましたが体が痛くて落ち込んだ3年間がありました。
これら幾つかの出来事(趣味の結婚占い)があったのはこの時期でした。
今、自分なりに振り返ると霊感が降り湧いたのではなく「人の痛みを共有する」姿勢が起きた事ではないかと思います。
僕自身、腰から背中にかけて寝ても覚めても激痛が走り絶望的になっていた時期でしたから他人の痛みまで分かる、分かりたい、と思ったのかも知れません。
大酒を飲みご機嫌に道を歩いているサラリーマン達には、道の端っこに倒れているホームレスのおじいさんの姿が目に入りますか?
入らないでしょう。自分の世界に入っているからです。
御殿に住む政治家に貧民の本当の苦しみが分かりますか?ワーキングプアの惨めさが分かりますか?
それを口先だけで司政に利用していませんか。
自分は特別だと思うからです。
永すぎる不倫のあとに捨てられた女性の 癒える事のない深い悲しみが分かりますか。
人生の中で最も貴重な青春の時間を奪ったという自覚が、遊んでいる貴男にありますか?
多重恋愛は遊びですか、仕事ですか。
向学心が有っても親がないという理由で、奨学金の申し込み資格がない事を教えられ 進学をあきらめる少年少女の絶望感・不信感が「育英会・奨学会」に分かりますか?
介護士の貴女の乱暴で陰湿な老人いじめが、体の動かぬ「痴呆者に口なし」と言わんばかりの横暴ぶりが、夜どうし恐怖におびえている老人を生み出している事が分かりますか?
閉鎖環境の特権だと過信してませんか。
人の痛みは自分の身にかかって来ないと実感できないものです。
●相手の残像を見る
何も占いをするという事で人と話していた訳ではありません。
ただ普通にたまに会った人に、日頃の信頼関係の延長で描いてあげたイラスト占いが的中したのだと思います。
「この人は今一番何を望みどういう状態を欲しているか」「将来のベストな姿は?」
を汲み取ってあげたのです。
おそらく幾つかの選択肢を漠然と感じているその人に小さなアンテナを新設してあげて、注意力や方角を喚起してあげた結果、ハッピーエンドになったのでは?と思います。
じゃあ由起子さんは?
東欧の貧乏中年には日本のお金持ちじゃじゃ馬が興味深く映ったでしょう。
●その後
やがて体の痛みが消え、体力が戻り大声も出るようになった僕レオ(カムーロ)は「結婚イラスト占い」の事はすっかり忘れてしまい、普通の酔っぱらい生活に復帰しました。
他にもハッピーになった例が2つありましたが、僕の飲んべえ復帰とともに占い行為は終わりました。
その後1年前の禁酒宣言までの永い年月は休肝日も作らず、ひたすら飲み続けたアル中おじさんに堕落してしまいました。
ヒトの事は多少見えていたものの自分の事はさっぱり見えない俗物になったのでしょう。
脳梗塞で倒れ会社を辞めた社員がある日、杖をついてやっと道を歩いていました。
「最近はどうですか」
彼は週に1日だけ会社に仕事に来ているそうでした。
僕は1年近く禁酒したら元気になった事を伝え
「一時は死ぬかと思ったけど、結局ただのアル中オヤジだったみたいです」と言って笑うと
「見や毛さん、それは違う。『アルコール依存症』と呼ぶんですよ」
プロセスを書くととても長くなることと、個人情報に触れやすくなることで、簡略にしてしまいました。
「結婚占い」は今日でおしまい。
15年以上前のある日、百合さん恵利さんと僕の友人等と合流して(今は無き)恵比寿のバーE-STREETへ集まりました。
まだ百合さん恵利さんの結果が出ない時期です。
最近の様子を語りながら7~8人で飲もう、と思ったのです。
(個人的にはカムーロはまだお酒は飲みにくい体でしたが)
乾杯しようとする頃、突然ぞろぞろと見知らぬ 女性達が入って来ました。
恵利さんさんたちの友達3人です。
「私もみて下さい!」
「私も!」
口伝えに聞きつけて来たのです。大きめのテーブルを予約したのにあっという間にきつくなりました。
(当時の写真を今 探しています)
予定外の事で面食らった僕(レオ=カムーロ)はしょうがなく紙片にイラストを描いてゆきました。
「行列の出来る占い師さん」じゃあるまいし、こんな状況だと念が薄くなります。
僕はおふざけで漫画を描いて冗談ばかり言いました。
一番威勢のいい女性由起子さん(仮名)はある時代の首相の孫でした。育ちの良さそうな活発な子です。
今、交際している男性はどんな人か当ててみて、と難題を突きつけて来ました。
「その人は日本人じゃないね」
「当たり、どこの国の人でしょう」
「うんロンドンから1000キロ以内だね」
「そうです」
彼女は仕事で毎月1度パリに行くそうです。
「東欧だね。クロアチアだ」
「うわあ!どうして分かるんでしょう、すっごい!」
彼女のボーイフレンドの事を知ってる友達たちは膝を寄せて聞き入ります。
「彼は38才くらい、髪は焦げ茶、時に黒に見える。身長約180センチ」
「すっごい!全部当たり」
「描いてみようか?こんな感じ。こおんな感じ…。瞳は焦げ茶」
イラストでほぼ外観を描くと
「うっわあ!そっくり。ねえ見て見て!」
とその紙片を恵利さん達に得意げに見せました。
「ほんとほんと、そっくり」
調子付いて来た僕は
「じゃ、おまけ。眉はこんな形。この辺はこんな形でしょ」
眉をアップで描きます。(再現画像)
「ほんと、ぴったんこ。どうして分かるんですかあ?」
嬉しいやら怖いやら。という表情です。
由起子さんはハンドバッグから1枚の写真を出して見せました。
彼の写真です。と言っても20人くらいの集団写真の1人で彼は小さく写っていました。
「ところで、彼とは結婚できますか?」
僕の顔を覗き込みます。
「がっかりさせて済まないけど、結婚は出来ない」
それを聞くと由起子さんはカンカンに怒って店を出て1人帰ってしまいました。
出来ないものを「出来るかも」なんて言えません。彼女の青春の貴重な時間の無駄です。
●なぜ降臨したか
前にも書きましたが体が痛くて落ち込んだ3年間がありました。
これら幾つかの出来事(趣味の結婚占い)があったのはこの時期でした。
今、自分なりに振り返ると霊感が降り湧いたのではなく「人の痛みを共有する」姿勢が起きた事ではないかと思います。
僕自身、腰から背中にかけて寝ても覚めても激痛が走り絶望的になっていた時期でしたから他人の痛みまで分かる、分かりたい、と思ったのかも知れません。
大酒を飲みご機嫌に道を歩いているサラリーマン達には、道の端っこに倒れているホームレスのおじいさんの姿が目に入りますか?
入らないでしょう。自分の世界に入っているからです。
御殿に住む政治家に貧民の本当の苦しみが分かりますか?ワーキングプアの惨めさが分かりますか?
それを口先だけで司政に利用していませんか。
自分は特別だと思うからです。
永すぎる不倫のあとに捨てられた女性の 癒える事のない深い悲しみが分かりますか。
人生の中で最も貴重な青春の時間を奪ったという自覚が、遊んでいる貴男にありますか?
多重恋愛は遊びですか、仕事ですか。
向学心が有っても親がないという理由で、奨学金の申し込み資格がない事を教えられ 進学をあきらめる少年少女の絶望感・不信感が「育英会・奨学会」に分かりますか?
介護士の貴女の乱暴で陰湿な老人いじめが、体の動かぬ「痴呆者に口なし」と言わんばかりの横暴ぶりが、夜どうし恐怖におびえている老人を生み出している事が分かりますか?
閉鎖環境の特権だと過信してませんか。
人の痛みは自分の身にかかって来ないと実感できないものです。
●相手の残像を見る
何も占いをするという事で人と話していた訳ではありません。
ただ普通にたまに会った人に、日頃の信頼関係の延長で描いてあげたイラスト占いが的中したのだと思います。
「この人は今一番何を望みどういう状態を欲しているか」「将来のベストな姿は?」
を汲み取ってあげたのです。
おそらく幾つかの選択肢を漠然と感じているその人に小さなアンテナを新設してあげて、注意力や方角を喚起してあげた結果、ハッピーエンドになったのでは?と思います。
じゃあ由起子さんは?
東欧の貧乏中年には日本のお金持ちじゃじゃ馬が興味深く映ったでしょう。
●その後
やがて体の痛みが消え、体力が戻り大声も出るようになった僕レオ(カムーロ)は「結婚イラスト占い」の事はすっかり忘れてしまい、普通の酔っぱらい生活に復帰しました。
他にもハッピーになった例が2つありましたが、僕の飲んべえ復帰とともに占い行為は終わりました。
その後1年前の禁酒宣言までの永い年月は休肝日も作らず、ひたすら飲み続けたアル中おじさんに堕落してしまいました。
ヒトの事は多少見えていたものの自分の事はさっぱり見えない俗物になったのでしょう。
脳梗塞で倒れ会社を辞めた社員がある日、杖をついてやっと道を歩いていました。
「最近はどうですか」
彼は週に1日だけ会社に仕事に来ているそうでした。
僕は1年近く禁酒したら元気になった事を伝え
「一時は死ぬかと思ったけど、結局ただのアル中オヤジだったみたいです」と言って笑うと
「見や毛さん、それは違う。『アルコール依存症』と呼ぶんですよ」
La musica que Camoolo escogio
もう終りですか?
結婚占いシリーズはトータルで凄いページビューがありました。
でもハゲ+カツラのブログには読者様がためらうのではないかと。
別のブログでも立ち上げようかと思っています。
このカツラ・ハゲのブログを読んで下さる皆様に
お口直しのつもりで書いたページ「イラスト結婚占い」は
「息抜き」のつもりでしたが
幾つか書いている内に「息切れ」して滅入ってしまいました。
でも本気で占星術でも研究しようかと思って来ましたョ。
「カムーロ・見や毛のカツラ占星術」なんてのはオモロクないですね。