アメリカの看護学生時代、実習病院で見た光景は忘れない。
インターン医がある患者の退院指導を行っていた。その患者は年老いていた。ホームレスであった。インターン医は患者の傍らに座って穏やかに接していた。自分の親に接しているようだった。
一言が耳について今でも離れない。"今までどんな生き方をしてきたんだ?"この年になって行き場がないこの生き方。患者は何も言わず、うなだれていた。インターン医の指示の中に見慣れない指示を見た。専門用語ではない。看護婦が聞いた。"What is this?”暖かい、気持ちのよい衣類" 薬、食事、行動範囲などは医師の指示にはあるが、こんな指示は見たことがない。インターン医はソーシャルワーカーに回す指示を忘れていた。若いインターン医はこの患者に、自分の抑えられない感情を移入していたのだ。
私たちは自分に責任がある。若い頃は自分の生き方が分からない。それでも考える必要はある。教育でもっと実践的なことを教える必要がある。社会保険制度、年金制度、身近な法律、栄養、健康などなど。。。私たちは自分の老後の計画も立てなければ成らない。ゴールが設定されれば、具体的な計画も立つ。心構えもできる。
毎日の食事も健康を維持するために配慮する。睡眠、休息、運動も考える必要がある。人との付き合いも配慮する。
姿勢に気をつけていれば、体も弓のように曲がらないだろう。食生活に気をつけていれば、丸々と太ることもないだろうし、病気になる可能性も低い。恨みを持たなければ、苦しむこともないだろうし、物事が上手くいく。すべての小さな積み重ねが老いのわが身をあらわす。生きた集大成がそこにあるのである。
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