実地医療Q&A

少しずつ更新していきます。
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冷え症

2008-03-02 | 内科
冬って嫌だと思っています。
太陽の燦燦と輝く常夏の国で過ごしたいです~~夏より冬が良いといういう方も
おられますが、私などは汗ばんでくるころから、本調子ってタイプなので・・・
年齢が高齢になって、体がだんだん虚してきて、冷えを感じるのは当たり前なのですが、若い女性がエアコンの中にいると、腰から下が水につかっているようだ
とか、夏でも靴下っていうのもよくあることですね。
夏でも靴下というのは、まずまずとしてもエアコンの中にいると腰から下が
水につかっているようだとか、体の芯が冷えてたまらないとかいうのは、虚証(体力がない)方が多いのですが、痩せ型で、水滞証(体の中の水の偏在)がある方に多いわけです。
痩せ型の人はまず、胃腸では胃が下垂していて、腹部を打診するとピチャピチャっていうような振水音を へその少し左上あるいはひどい人はへその左側に聴くこと
が多いです。
では、私のように実証(比較的体力がある)の場合はどうかというと、周囲の筋
が血管を圧迫して足の先とかが冷えるわけです。もちろん冬だけです。
私には、高血圧はないですが、がっちり型の高血圧の人は拡張期(下のほう)血圧がわりと下がらない人が多く細い血管を拡張する降圧剤を併用することも多いです。
爪を5秒程度おさえていて、普通の人ではすぐに血色が戻ってきますが、
ちょっと周囲の人に較べてかなり遅いなどという人は血行が悪いです。

石炭とか金属の産出が日本でも多かったころは大きなドリルで鉱穴の壁を
掘っていくわけですから、何年かすると振動障害といって、肘、頚椎、腰椎
などの関節にひどい変形をきたし、骨が離断しているようなレントゲン写真も
多くみてきましたが、リハビリだけではがまんができず、肩や肘の関節内に
注射しないともてないような例も多く経験しました。
この振動障害は血行障害も合併します。
爪圧迫をやると、もとの血色がなかなか戻ってこないわけです。
冷水負荷をかけると、さらに血行障害が著明になります。
プロスタグランディン製剤でも維持がやっとやっとというところ
でしょうか。
凍創(しもやけ)などは、ビタミンE誘導体製剤で十分なことが多く、
外用薬もありますが、内服のみでいける場合がほとんどです。
冬の寒い朝などに手先が白くなるという方は、レイノー現象といって
末梢循環が悪いわけです。

若い方で、夏でも体の芯が冷えるなどという方は、けっこう維持していくのに
難しい場合が多いです。
著明改善っていうのが、なかなか得られないわけです。

風邪と新陳代謝

2007-12-16 | 小児科
明治期以前の治療ですが、風邪で38度も39度も発熱する。
そうした子供に対して、どういう治療が行われていたかというと、
麻黄剤を煎じ薬で投与して、布団を何枚もかけ、部屋を暖かくし、
体温を上げていくわけです。(麻黄剤をかけるのですから、体力は
ないといけません)
普通、熱があるのだから、解熱作用のある薬が投与されるのが
当たり前と考えられるわけですが、そうではなかったのです。
子供はものすごく発汗しますから、それに応じて脱水にならない
ように水分を与える。
1~3日で解熱して、子供はぴんぴんに元気になることが多い。
大人でも体力強壮な40歳以下くらいの人にも適応になりますが、
現代では仕事が休めませんから、そんな治療はどこもしないでしょうが、
風邪と猛烈な発汗による新陳代謝~~機序をうまく説明できる人は少ない
でしょうが、成長期にある体力のある子供、体力強壮な対しては
現代医学的治療の上をいくかもしれません。
ただし、証を間違えて、発熱して、じんわり汗をかいているような人に
こうした治療をすると、命にもかかわることになっていたでしょう。

1ヶ月遅れ

2007-11-10 | 内科 小児科
今年は、夏~秋にかけての異常気象のため、
夏の疲れがでてくる お盆明け~9月下旬に多い、
風邪症候群、ヘルペス、膀胱炎等が10月中旬~下旬
ころに多く、11月現在でもけっこうあります。
「柿の実が熟すれば、医者は青くなる」なんて
聞いたことがありますが、都市部と郡部で、
それから標榜科(内科とか整形外科とか)
によって、違いがあると思うのですが、
過去11年の経験では、11月は年間で最も暇な月
で、12月に入ってから猛烈に忙しくなる、嵐の前
の静けさみたいなものが11月にはありました。
なるたけ休養して、体の疲れの蓄積を十分にとってから
冬に備えるのが良いと思います。

寝たがい

2007-09-16 | 寝たがい
子供が寝たがい をして痛いと言うので、祖母と整形外科に受診。
鎮痛剤とシップを処方されたようですけど、
私でしたら、局部にトリガーポイント注射といって、鎮痛剤の
入った注射を本人の希望によりするでしょう。
ただ、解剖学的に打てない部位もありますが・・・
腰、肩、どこでもいけますね。

これとは違って、関節内が痛い場合、田舎では関節内注射を希望される
人が多いのですが、変形性膝関節症などでは、よほどひどい場合以外
内服薬で腫れをとり、シップ、局所の安静を第一にすすめていました。

慢性病に瘀血(おけつ)あり

2007-09-11 | 内科・皮膚科
「慢性病に おけつ あり。」漢方を少し知っておられる方なら
常識的なことなのですが、特にウィルス性肝炎など漢方では、
おけつ とみなし、桂枝ブクリョウ丸などよく使用するわけです。

漢方には気、血、水の概念があるのですが、アトピーなどは
血虚(貧血ではないですよ)に おけつ が合併している場合も
あります。

男性のストレス

2007-08-26 | 男性のストレス
人それぞれの性格によって違いますが、
男性というのは、「外にでて戦う、狩猟をする、肉体労働をする」
という具合に元来つくられていると思うのです。
現代社会においては、主にデスクワークとかセールスとか第3次産業
の比率が大きくなってきていますから、本来、男性に天から与えられて
いるものとは、違ったことをして1日中過ごしているわけです。
ただ、警察とか自衛隊とか組織化されているものではなく、アフリカ
などの原住民のように、あまり組織化されていないことが条件で、
組織化されると当然、第3次産業のようにストレスがたまります。
1日が終わって、家族の食べ物を確保し、妻のねぎらいがあり・・・
そうしたサイクルですと、精神的に参ってしまって、精神科や心療内科
を受診する割合も減るのではないかと思います。
反対に、女性の社会進出がさかんで、「働く女性」が増えているわけ
ですが、本来は子育て、家事など天から与えられているものとは違った
ことを無理してするために、ストレスが大きくなるのではないかと思い
ます。まあ、パートくらいが、気分転換にもなって良いのではないかと
思うのですが・・・「ファッション」とかにもお金がかかりますから、
昔のように、夫の所得だけで、生活を工夫していくような女性は
学生時代に勉強ができたかどうかなど関係なく、稀にみる聡い女性
である可能性があると思います。
リンク1からリンクさせていただいている「薬剤師ゆうの主婦生活」
などの ゆうさん などは 現代でいえば、非常によくできた女性
ではないかと思います。
教養が高く、富裕な田舎に行けば、主人が帰ると、奥さんがついて
まわって、脱いだものを片付け、家着に着替えさせ、「お風呂にされ
ますか、食事にされますか」・・・などという家庭も若い夫婦にも
見られるかもしれません。

時期はずれの風邪

2007-08-25 | 内科 小児科
やっと少し涼しくなりましたね。
お盆の前ころから、例年になく暑さが続いておりますが、
食事を食べる気がしない、などの症状はありませんか。
この時期は、虚証(単純に言えば、体力がないということ)
の方は、疲れがでる時期です。
田舎では、お盆にわーっと里帰りがあり、休むというより
日頃より忙しかったり、気をつかったりして・・・
こういう時期の、食欲不振、体がだるい、時期はずれの
風邪をひいてしまった、膀胱炎になった・・・などという
のは気をつけましょう。
また、ヘルペスのでやすい時期でもあります。
休める時に、十分に休養をとりましょう。
上記のような体質の人は、
余病を併発しないように、9月中旬~下旬くらいまで
体に無理な負担をかけず、とにかく休める時に十分休む
ことです。

悪玉コレステロール

2007-08-24 | 悪玉コレステロール
私はテレビはほとんど見ませんので、わかりませんが、
新聞、テレビ等でも報道されていると思います。
これまで、コレステロールといいますと、総コレステロール、
善玉コレステロール(HDL-cho)が健診などで表示されていた
わけですが、高コレステロール血症の治療は
悪玉コレステロール(LDL-cho)のコントロールに変わってきました。
コレステロールが高いだけなら、そう急がれることもないのですが、
高血圧、糖尿病、高尿酸血症等の動脈硬化性疾患をもっておられる
方は注意しましょう。
合併している生活習慣病が多いほど、生活習慣病が1つの方に較べて
何倍かのスピードで血管内病変が進行していきます。

ホームピーリングキットお試し用

2007-08-22 | ホームピーリングキットお試し用
デルファーマ::ホームピーリングセットお試し用 入りました。
(週1回として4回=1か月分)
一応、ご購入希望の方は、2種類の成分につきまして、10分程度の
アレルギーがあるかないかのテストをしていただきます。
(皮膚に塗って、調べます。無料)
ピーリングは にきびに対して宣伝をしているようですが、にきびは保険診療
で、治癒する場合がほとんどです。
ホームピーリングはクリニックで施術するものに較べて、効果は弱いですので、
脂性肌、毛穴の開き、顔の皮膚が厚く感じる 等くらいの適応でしょうか。
最後の愁訴に対しては、少し効果が弱いかもしれません。

アトピーの脱ステ=古典的外用薬による治療

2007-08-06 | アトピーに対する古典的外用薬
ステロイドの塗り薬は基本的には急性湿疹に使用するもので、
この場合は 患者さんは恐れられる必要はないと思います。
中には、ステロイドと聞いただけで、「えっー」なんて
言われる親御さんもおられますが、心配ないです。
ただ、アトピーのような慢性的な湿疹に対しては、
急性憎悪期のみ短期間使用して、あとは保湿剤、
そして、古典的外用薬またはそれに非ステロイド外用薬
を混合したものでコントロールしていくほうが良いと
思います。
または、非ステロイド剤のみでもよいと思います。
もちろん、抗アレルギー剤は必要とおもいます。

軟膏の混合が必要ですので、脱ステロイドは9月中旬くらいから
始めようかと思っております。

抗炎症効果、痒みをとめる効果が各人によって
様々です。

ただ、アトピーは体の内部からの発症であるだけに、
中等症以上の方は抗アレルギー剤が必要と思います。

ただ、ステロイドほどの切れ味がないですので、患者さん
自身の忍耐が大切だと思います。