諸行無常（しょぎょうむじょう）

【平家物語】

祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響き有り。

娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す。

驕（おご）れる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。

猛（たけ）き者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。


祇園精舎（インドのお釈迦さまのお寺）の鐘の音には、
諸行無常、この世の全ての現象は絶えず変化し永久不変なものは無いとの響きがある。
沙羅双樹（ツバキの一種。お釈迦さまが死を迎えるとき白くなって枯れた。）の花の色は、
どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるとい事を表している。
世に栄え得意になっている者も、その栄えはずっとは続かず、
春の夜の夢のようである。
勢い盛んで激しい者も、結局は滅び去り、
まるで風に吹き飛ばされる塵と同じようである。

諸行無常でございますな。