６年目の晴れ間

長女といってもバイクではありません、本物の方です

先日、メールですが　「年内に結婚するので、挨拶に伺いたい」　との事

私は仰天して、うろたえ、戸惑いました


昨年の一月に　「一人暮らしをする」　と出て行ったきりの娘

妻の妹や、義母、義姉が時々コンタクトしてくれているようで、

風の便りに、それとなく伝わって来ていましたが

音信不通で、お寺の住職が自宅にお詣りに来て下さるときも参列せず

母親の七回忌の案内にも返事を返さず


もう　「家には始めから子供はいない」　くらいに思い込もうとしていました

どちらも引っ込みがつかなくなっていたのだと思います


けれど、これからの未来のある二人、ヘンなシコリを残しては可哀そう




私の返信メール

「了解しました　心より祝福します　良かったです

　段取はお二人で決めたらいいと思います

　都合は合わせます

　私に出来ることがあったら言って下さい

　婿ドノに宜しくお伝え下さい。」



モヤモヤが晴れてきました



今まで仕事とかさまざまな局面で、トラブルやピンチの時も、意外と

冷静に対処できたと、我ながら自負があるのに

今回ばかりはウロウロ　オタオタ　全然ダメです

今朝も事務所のデスクに座ったら、通勤バイクのヘルメットをかぶったままでした

通いなれたスーパーの道もうっかり通り過ぎてしまいました

仕事も集中できないので、三線を弾いたら全然ヘタヘタでした


心ここにあらず　地に足が着いていませんね　　たまにはこんなルンルン親父でもいいかと


妻の入院、旅立ちのときは　「絶望のグッタリ」　でしたが、今回は　「希望のオタオタ」　です




娘が大学生の時に同じゼミの彼氏とは会ったことがあります

妻と東海道の「丸子の宿」に麦とろろを食べに静岡に行こうという事になって

浜松に下宿している娘と彼氏に声を掛けて現地集合しました

彼氏は固くなっていましたが

私　「別に娘の彼氏をチェックに来たわけじゃない、ご自由に．．」

といって、車で来たのに一緒にビールを飲んだ記憶があります


あれから１０年　遠距離恋愛して良く続いたなあ　貴女たちは本物だ　脱帽です

妻も入院中に看護師さんに彼氏の事を話していた

お葬式の時も遠方から駆けつけてくれたよね


娘は相当パワフルでキツイので、そのあたりコントロールよろしく頼みます


私は年とったロッキーかランボーみたいに　まだまだ大丈夫

ダイハードのブルースウィリスがいいな

かまわずに、自分たちの未来を切り拓いていってください　　　　私たちがしてきたように


肩の荷が半分降りた気がします




　　　　　老兵は死なず、ただ消え去るのみ　　　ダグラス・マッカーサー





追伸

昨日夕方に植木屋さんのご夫婦が庭木の消毒に来てくれました

嬉しさ一杯の私は　話を聞いてほしくて

私　　　「今度長女が結婚するんだよ」

奥さん　「良っかったね～」　と涙を流さんばかりに喜んでくれました

奥さん　「ずっと見ているけど、アンタも奥さんもらいなよ」

私　　　「私はいい　もうめんどくさい」





もちろん妻には真っ先に報告しました　お墓の線香立てはピカピカにして、仏壇の花も

替えます


月並み表現だけれど、いたら喜んだだろうな

それよりもうとっくに見ているよね



この６年間は重くて暗い雲が垂れ込め、景色もグレーのモノトーンでしたが、

うっすらと日の光が差し込んだようです