祈るような想いで、窯の蓋を開けた
それほど多くない中のつちびとの一つが破損していた
ショックだった
だけど・・なんとなく予感はあったような気がする
絵付け後、釉薬をかける時
もう腕の中から抜け落ちることが無いと思うほどくっついていた赤ちゃんが
ひっくり返して釉薬につけた時
母の腕からするりと抜けてどろどろの釉薬の中に落ちた
洗い流しただけでは取れなくて
削ったりいろいろやってみた
本焼き後、その赤ちゃんはちゃんとした色で焼きあがっていたのに
お母さんの方が割れていた
一瞬、どうしようもなく落ち込んだけれど
個展搬入まであと６日
落ちこんでいる時間の余裕はない
きっとそういうことだったのだと・・自分に言い聞かせて頭をあげる
自分の技術の無さはもちろんだけれど
この危うさや儚さがつちびとなのかもと思ったりもする
だから・・気を取り直して
無事に焼きあがった『星のうた』の二人の石粒をとる
もくもくと取る
そして・・とりあえずの写真を撮った
生きていたら・・思うようにならないこともある
だけど・・そんなことも
星の時間の流れに身を置いたら
どうってことのないことなのだなあと・・
思ったり
願ったりしてみた
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★★★
可南 つちびと展 『みんな、幸せになるために生まれてくるはず』
＋毎日開催 咲セリの本が読めるブックカフェ （ご希望でGHBのクッキーがついた正豆の珈琲が５００円でお楽しみいただけます）
２０２４年 ５月２３日（木）～６月１日（土） 11:00～17:00 月曜日 休廊
ぎゃらりいホンダ 大阪府堺市中区深井沢町３１３４ 072-278-3381
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