秋にひらく有馬での個展は
今回で４度目になる。
大切な出会いを いっぱい頂いた。
家族のように付き合っていただいている友人との出会いや
大丸神戸店での展示会のきっかけや・・・本当に いっぱい
そのなかで 個展にいらしたわけではないけど
忘れられないおばあさんがいる。
うわさは ギャラリーの方から聞いていた。
太い杖をついて 毎日温泉街を うろうろしていると
有馬でお店をなさっている方の一部からは 歓迎されていないと・・・
「有馬滞在中に 可南さんも見かけるかもしれないね」といわれていたから
気になっていたせいもあって あるとき
太い杖と足元だけが ちらっとギャラリーの２階から見えたので
駆け下りて 外に飛び出し 老婆の後ろ姿を見た
レトロな服装に、太い杖・・・足が悪いのか、前かがみの姿勢
ああ、この人が 噂に聞いた有馬の老婆・・・なんとなく 納得しかけた自分がいた。
瞬間、彼女は 私の予想を裏切って
道に落ちていたゴミを 必死で杖で掃こうとした
ああ、この人は 有馬を愛しているんだ！
何かを教えてくれた彼女を見かけたのは その時一度きりだった
今は 身内の人に引き取られて 有馬を離れたと きく
知らなかった
心が 共振するなんて・・・
おまえ達が 優しいから
私の心も 微笑むよ
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