わたしは 短調のメロディーが好きです。
幼い頃
父が吹いてくれたハーモニカや
歌ってくれた唄が そうだったからかもしれません。
子守唄代わりに唄ってくれたのは
母ではなく、なぜか父でした。
月の砂漠や 因幡の白兎の唄
ふしぎと・・・少しせつない唄ばかり
本当にこんな唄があるのかどうかすら
今では疑問なのですが
なかでも 大好きな唄があります。
鈴を無くした鈴虫が
鈴を 探しに行きました
一軒家の表を たずねたり
二軒屋の裏戸を のぞいたり
｢鈴はないか？｣
｢鈴はないか？｣と 言いました
それでも 鈴はありません
鈴を無くした鈴虫は
鈴なし鈴虫になりました・・・
父は、寡黙ではありましたが
陰気な人ではありませんでした。
実の親がいながらも養子に出され
戦争にも行き
とても 大変な人生だったと思います。
でも、彼から 人生への恨み言を聞いたことありません。
いつも、いつも
優しすぎる父でした。
そして
父のうたってくれる唄が
なぜ、短調ばかりだったのかを
思い至るには
あまりに 幼すぎる私でした。
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次の個展の詳細が決まりました。
可南つちびと展 『ココニ イルヨ』
2009年5月3日～7月5日（日曜日のみ開館）
川西市湯山台2丁目25-21 ぎゃらりい 手風琴
AM１１：３０～PM５：００
tel＆fax ０７２－７４１－４２７０
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