紙は舞い降りた~自分で本を作ろう~

同人誌製作ノウハウをつらつらと書き連ねるブログ

ご挨拶

2010-06-18 22:18:23 | Weblog
「自分で本を作る」とは何か。
ぶっちゃけ何枚かの紙を何らかの方法で束ねて「これは本」といえば本なわけですが、どうせならもっと本らしい本を作ってみたいとは思いませんか?

本屋で並んでいるような本。
印刷所に作ってもらったような本。

本らしい本を自分で作る。その為の知識や道具やはたまた失敗談などをつづっていきたいと思います。

リョウ来夢

column Vol.2 コピー本原稿の作り方

2006-06-22 19:18:43 | column
第2回目は、原稿の作り方について書きたいと思います。

オフセット印刷(印刷所に出して刷ってもらう印刷方法、以下オフ本)の原稿と
大きく違うのは、原稿用紙の使い方でしょうか。
コピー本では、オフ本と違い化粧裁ちという工程がありませんので、
タチキリは紙いっぱいいっぱいまで描く形になります。
私の場合は、市販の投稿用マンガ原稿用紙を半分に切って、
B5サイズで描いています。

写真をアップしたかったんだけど、上手くいかないのでまた後日(笑)

最近のコピー機の性能はずいぶん良くなってきているので、
そう気にしなくてもいいかもしれませんが、細い線や
目が細かく、薄い色のトーンなどはオフ本に比べるときれいに再現されません。
逆に、トーンの保護の為に貼ったメンディングテープの影が写ってしまう、
なんてことも(泣)

原稿は、きれいに作っておくに越したことはないです。

また、極端にベタが多いと紙づまりを起こしやすいなども
昔はよくあったけれど、最近はないかなあ……?

まあ、そういうこともあるよ、ということで(笑)

コピー印刷の場合、どうしても紙の周辺5ミリくらいは印刷されません。
また、コピー機の調子によっては、周辺がくっきり印刷されない、
なんてこともあるかと思います。
その為、原稿の周辺1.5センチくらいはセリフ等、
消えては困るものは書かないように気をつけましょう。
平とじ(後日リョウさんが説明してくれるはず(笑))で作る場合は、
とじる側は、さらに5ミリ余裕を見たほうがいいかもしれません。

装丁がいくらきれいでも、いざ中身を読もうと思ったら
限界まで本を開かないとセリフが読めない、なんてことのないように
とるべき余白をとって、白・黒・トーンのバランスのとれた
画面を作って、見やすい、読みやすい本文を意識して
原稿をつくりましょう♪


あおみことこ
(書き込み要員さん達へ:補足などあったら、ガシガシやって下さい)


column Vol.1

2006-06-21 01:40:47 | column
最初は何から行こうかと思ってちょっとまとまらないので軽い話を一つ。

肉筆回覧誌というのをご存知ですか?
今のようにコピーや印刷が手軽に出来なかったころあった本の形態で、簡単に言うと手書き原稿のままを本にするというものらしいです。
もちろん本として形にするのでやれトンボやら枠線やらはないのを使いますが。(いや、それもOKなのかな?)

今ではそんな事をしてる人はもういないですよね。

けれど私は初めて本を作った時は半分肉筆回覧誌状態でした。
今と違って白黒コピーも高ければカラーコピーは高嶺の華。
B41枚300円とかのお店もあったりして。

まだ子供だった私は全てをモノクロでコピーしてカラーにしたいところは色鉛筆で色を塗ってました。
表紙を色の付いた紙にしたくて画用紙に。
けれど画用紙はコピー機に通らないので、原稿の裏を鉛筆で塗って絵を上からなぞって転写したり、PP加工を知らなかったの表紙に薄いプラスチック板をはったりしてました。

今ならありえないですね(笑)

コピー機が簡単に使えなかったということだけでなく。なんというかもっと他に方法があるだろうと。

今の私だったら
本文・表紙フルカラーコピー。
PP加工のかわりになんちゃってPP加工使用
という最小限の手間で終わってしまいますね。

それはさておき、こうして出来た本はかなり単価が高かったです。
10ページあるかないかで(表紙含まず)300円。
原価はもっと高くて。
同人誌を知ったばかりの頃でとにかく本を作ってみたいという衝動に駆られて友人とつくったんです。
もちろん楽しかったのですが二人の感想は「とても売れない」でした。
価格の割には出来がお粗末過ぎると。

手作りだからしかたないとはいえいかにも「子供が手作りしました」という感じ。
小学生ぐらいの絵が好きな子が自分でぬりえを作っているような微笑ましい出来だったんです。

で、そこであえて売ってみて痛い目を見るほど子供ではなかった私は次に考えたことが「もっと他に方法はないのか?」だったのでした。

安価で綺麗な本を作る。

当たり前で、でもとっても難しいこと。
コスト高と綺麗な本をはワンセットです。
安価にするには色々妥協が必要ですが妥協しすぎると途端に質が悪くなる。

肉質回覧誌……といっていいのか微妙ですが、本の出来の悪さを手作りのせいにしたくなくて色々考えるようになりました。

私にとっての本を作るということは

・安いこと
・綺麗に製本されていること

です。
コストパフォーマンスや見た目のよさはちょっとしたアイディアや道具の応用で出来たりします。

なのでちょっとした遊び心も大事。
一見関係ないと思われるものが大活躍してくれたりすることもあるので、自前製本をするときはその工程を楽しむようにするのがコツ。

ちなみに先に触れた私が初めて作った本ですが、作ってる時はとても楽しかったです。
ええ、手間は尋常じゃなかったですが(笑)

楽しんで作った本が自分のイメージどおり出来たときはとても嬉しいです。
コピー誌を作る人が同じように楽しくて嬉しいと思ってもらえるといいなーと思いながら。

さて最初の製本の話しは何がいいのやら。

とりあえず原稿の話からはじめますかー?


リョウ来夢