私たちの生活の中でなくてはならないものの1つでもある「時計」
「時計」は「とけい」と読みますが、誰も不思議に思ったりしません。
しかし、「時」は、音読みでは「ジ」で、訓読みでは「とき」で、「と」と読むことはありません。
「時計」のときだけ「と」と読むんです。
じつは、「時計」というのは当て字、だったのです。
時計(機械時計)が日本に伝わったのは室町時代末期、16世紀半ばのこと。
それは「とけい」と呼ばれ、「土圭」「斗計」「斗鶏」「斗景」などと、いろいろな漢字が当てられました。
そもそも、「とけい」という言葉は、古代中国で方向・日影などを測定する際に用いられた「土圭」という器具の名前に由来します。
「時計」は、この「とけい」という言葉に当てたものということで、「と」と読ませているのです。
明治時代には、「とけい」は「時斗」「時辰」「時器」「時機」「時鐘」などとも書かれていたんだそうです。
「時」を「計る」から「時計」なんだと思っていましたが、うまく思いついた当て字だったとは、実に驚きです
もし、時を計ることから名付けられていたら、「ときけい」と読んでいたんでしょうか?
違和感が半端ないですね…