リア充への道

6月30日までに彼女をつくります

伝わる、温かさ、思い

2009-05-31 23:33:55 | 日記
横断歩道に差し掛かった。

歩幅に気をつけて、距離を意識する。

信号が点滅しはじめる。


ここだ!


俺は、手を伸ばし、彼女の手をつかんだ。


「渡っちゃおうよ」


彼女は、少し驚いた顔をしたが、
一瞬の出来事に何が起こったかわからないようだった。

手の平から伝わる、温かさ。

女性の手はなぜこんなにも柔らかいのだろうか。

小走りに走りながら、そんなことを考えていた。


横断歩道を渡り、手を繋ぐ理由もなくなった。

しかし、俺はこのまま彼女と手を繋いでいたい。

彼女のぬくもりを感じていたい。

気付いたら、言葉が出ていた。


「このまま手を繋いでいてもいい?」


彼女は、はにかんだ顔をこちらに向けてきた。

俺は、強い視線で彼女に訴えかけた。

そして、手を強くぎゅっと握った。


彼女に言葉は無かった。

ただ、俺の手をぎゅっと握り返してきた。

君の瞳は、夏の太陽のように眩しい

2009-05-29 00:35:22 | 日記
夕方六時、日本橋集合。

彼女が小走りにこちらに走ってくる。

彼女は、いつもより化粧を念入りにしているように見えた。

スカート、少し小さめの体のラインが出るシャツ。

夏が、もうそこに来ていることを感じさせてくれるスタイルだった。

彼女の周りには、心地よい夏風が吹いていた。


「すみませーん汗、少し遅れました」

「いや、全然いいよー
 おお~、何か今日いつもより可愛くない?」

彼女は頬を赤く染めて俺の言葉を否定した。

しかし、彼女の目は嬉しそうだ。照れながらはにかんでいる。

思わず抱きしめたくなるような姿だった。

眩しい。眩しすぎる。夏の太陽だ。

君は太陽で、俺は月だ。

君がいるから輝ける。


「んじゃ、行こうか」


ドキドキ

ドキドキ


俺は、ここである作戦を用意していた。

恋愛ハウツー本で学んだこと

「理由をつけて、お触りしろ」

これを、実践してみようというのだ。

男もそうだが、女性も体に触れられると、

何故かその人のことを意識せずにはいられないのだ。



手を繋ごう!理由をつけて。

勝利の方程式ができた瞬間

2009-05-29 00:25:28 | 日記
天下分け目の関ヶ原を一週間後に控えて、俺は準備に取り掛かった。

会話が途切れないように

楽しくおしゃべりができるように

シュウカツ、映画、野球、趣味…など

俺のすべらない非常に面白いネタを練りに練り上げた。

これで、どんな展開になっても笑いに持っていける(はずw???)


そしてもう一つやったことがある。

徹底的に恋愛ハウツー本を読み漁った

合計4冊読破。

そして、頭に叩き込んだ。

何度もイメージ、いや妄想に妄想を重ねた。

デートの前日は、徹夜勉強を朝5時まで敢行した。



勝利の方程式が完成した。

これで、どんなボールが飛んでこようとも、跳ね返すことができる。

天下はもう俺の手のひらにある。

現代とはボタン一つでリア充への道が開ける時代のことである

2009-05-28 01:21:51 | 日記
2週間前に、Aさんにメールを送った。

黒木メイサを可愛い系にした感じの女性だ。

元バイト先の仲間だ。

同じ就活生として、よく話もしていた。

そんなに話しかけてくれるほうではないが、

こちらから歩み寄ると、ニッコリと微笑んでくれる良い子だ。


「飲みにいかない?」

何のためらいもなく送った。

前に、違う用件でメールした時に、「また、今度飲もう」と送ったら

「いいですねぇ~」と良い感触の返事が返ってきたからだ。


それに最近俺は悶々としている。

彼女が欲しい。

彼女が欲しい。

彼女が欲しい。

ボーっとしていると、いつも考えている。


躊躇っている暇なんかない。

ボタン一つで、リア充への道が開けるかもしれないのだ。

ええい、ポチットな!!!





しかし、返信は来ない。

何分か置きにケータイを眺める俺。

センターに問い合わせしても意味ねーぞ、俺!

嫌な予感がした。

これは、女の子の常套手段「メール無視」作戦なのか?

いやいや、もう少し待ってみよう。

今彼女は忙しいのかもしれない。

ネガティブな考えが自然と浮かんでくるが、

それを何とか意志の力を持って、押さえ込もうとする。

チキンな俺と心の中で鍔迫り合い。

チキンな俺が、袈裟に斬ってくる。

その度に、何とか防御する。

しかし、決して攻撃には出れない。



ああああああ




返信が来たのは翌日昼だった。

ふぅー

とりあえず安心、安心。

何度経験しても、女性からの返信には緊張する。

同時にめちゃくちゃ楽しみでもある。

シュウカツの結果を待つときの心境に似てる気がする。



ドキ、ドキ、ドキ。


ケータイの決定ボタンを押す。



「いいですね~、クリリン(仮名)さんいつ暇な日ありますか?」



俺、ガッツポーズ!全俺が泣いた。

脳内がフルに活動し、俺は妄想モードに突入した。


あんなことして

こんなことして

うほっ


脳内は、アバンチュール(あれ、死語w?)だ!

おーい、俺!まだ早いぞ!


仕留めろ!仕留めるんだ!



「来週の火曜とかどう?」


よし、これで返信が来て、デート決定だ。

久しぶりのデート。

絶対に負けられない戦いがそこにはある。



ん?

あれ?

返信が来ない。

前回の返信も遅かった。何となく嫌な予感がした。

再び、キチンな俺、登場!

鍔迫り合い。


何か返信おせーぞ…。

彼女いやいやhんしんしてるんじゃねーの…?

断れずに困っているから返信が遅いのでは…?


そんなチキンな俺と心の中で戦う。


ブーブー


ケータイがなったのは、次の日の昼すぎ。

24時間以上たってるぞ!こらぁ!!!


と思っていたが、返信の内容を見てそんな考えは吹っ飛んでた。


「いいですね。それじゃ、当日は楽しみにしています」


キターーーーーーーーーーーーーー。

頭の中では、俺は彼女を抱いていた。