★★★★☆(A’)
「最初に立ち上がる人」になれるだろうか。
鉱夫の間で、自分たちの仕事が「男のもの」だとする
既得権益の意識が根強かったのは仕方ないと思う。
男にだからできる仕事だという矜持さえあったのだろう。
良い悪いは別にして。
ひとえに、その主張の仕方が悪いのだ。胸くそ悪い。
そんな中、またしてもシャーリーズ・セロンが輝きを放っている。
美しくも、その美しさが、けして見る者を邪魔しない。
美人だなあ、などと作品世界から「注意が逸れる」ことがない。
生活感ある表情の合間に時折滲み出る美貌だけで、
男どもから好奇や性的な衝動の対象に、
同性からは嫉妬の標的にされてしまった不条理さを
十分な説得力で物語っている。
あくまで「立ち上がる」勇気の尊さを描いた作品だが、
その蔭で、立ち上がれずに泣き寝入りせざるを得ない
弱者の存在がどれだけ多いかも、克明に描かれている。
テーマが身近なだけに、
単なる「感動作」「勇気をくれる映画」に留まらず、
普段の自分自身の社会的なあり方、
―セクハラ含め、立場の強い・弱い相手への対し方一般―
について、鑑賞後も問題提起しつづける作品だ。
(TOHOシネタウン秋田)
「最初に立ち上がる人」になれるだろうか。
鉱夫の間で、自分たちの仕事が「男のもの」だとする
既得権益の意識が根強かったのは仕方ないと思う。
男にだからできる仕事だという矜持さえあったのだろう。
良い悪いは別にして。
ひとえに、その主張の仕方が悪いのだ。胸くそ悪い。
そんな中、またしてもシャーリーズ・セロンが輝きを放っている。
美しくも、その美しさが、けして見る者を邪魔しない。
美人だなあ、などと作品世界から「注意が逸れる」ことがない。
生活感ある表情の合間に時折滲み出る美貌だけで、
男どもから好奇や性的な衝動の対象に、
同性からは嫉妬の標的にされてしまった不条理さを
十分な説得力で物語っている。
あくまで「立ち上がる」勇気の尊さを描いた作品だが、
その蔭で、立ち上がれずに泣き寝入りせざるを得ない
弱者の存在がどれだけ多いかも、克明に描かれている。
テーマが身近なだけに、
単なる「感動作」「勇気をくれる映画」に留まらず、
普段の自分自身の社会的なあり方、
―セクハラ含め、立場の強い・弱い相手への対し方一般―
について、鑑賞後も問題提起しつづける作品だ。
(TOHOシネタウン秋田)