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銀幕に包まれて眠りたい

最新の劇場公開映画のレビューが中心です。

「ジェントルマン」評論

2021-07-17 10:04:43 | 洋画
今作は全米のコロナ禍直前に封切られてヒットしたが、日本公開は1年半も遅れてようやく公開。
予告編からして洋画ファン向けな作品である気がしましたが、実際もその通りでした。洋画を見慣れている人じゃないと面白さが分からないかもしれない。
と言うのも出演者たち、そして監督のガイ・リッチーも楽しんでながらこの映画を撮っている事がスクリーンから伝わってきて、こちらまで楽しくなって来てしまう。こう言う感覚を得る作品は滅多に無くて、最近では「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」くらいかな。この映画も洋画ファンでしか分からない知性がありました。
ガイ・リッチー監督は商業性と作家性を両立出来る数少ない監督(その一番手はもちろんスピルバーグ)ですが、今回も作家性の割合が大きいながらも、マフィアの主人公を演じてるのは高感度が高いマシュー・マコノヒー、利益は害の少ない大麻の栽培、妻を心の底から愛していると、一般大衆から愛されやすいキャラクターですからね。
物語の進行は回想形式ながら、映画愛満載の語り口なのも映画ファンにとって非常に心地よい。
そして主なキャラクター全員に見せ場のあるシナリオは役者想い?なのも良い。
犯罪社会を描いたマフィアものは少々苦手だったけど、この映画はそんな苦手意識をぶっ飛ばすほど楽しかったです。
リピートして何度も観たい映画です。
欲を言えば奥さん役の女優さんは予定通り、ケイト・ベッキンゼールの方が好みでしたが。
またガイ・リッチー監督の新作「Wrath of Man」が全米で封切られたばかりですが、評価も高くチャートでも1位となりました。こちらも早く観たいですね。

ブラック・ウィドウ 魅力的女優共演の快作

2021-07-16 03:24:50 | 洋画
公開が1年以上も遅れて待ちに待ったと言う想いは実はさほど無くて、と言うのもアベンジャーズの中では添え物的存在な感があり、確かに強いのだけど普通の人間に限りなく近いので、他のスーパーヒーロー前では地味な存在だからです。しかも「アベンジャーズ インフィニティウォー」の前の話ですから自分の中ではちょっと盛り上がりに欠けてました。
なのでこの映画の1番の楽しみはフローレンス・ピューが妹エレーナ役で出ている事でした。
そして映画が始まりすぐに気づいたのが大ファンのレイチェル・ワイズが母親役で出ている事。事前情報はあまり見ない事にしているので、これは嬉しい驚きでした。
これで一気にこの映画に乗せられてしまい、大好きな女優さん揃い踏みしたブラックウィドウが大活躍するだけで満点。そしてすぐに2回目を観に行き、1回目は大アクションに圧倒されるだけでしたが、2回目はドラマも堪能。生活ギャグマンガのようなクスクス笑いから、ベタではあるけれど、1度離れ離れになった家族の心と体がまた一つになって行くシーンに素直に感動してしまいました。
そして特筆したいのはラスボスであるレッドルームの支配者ドレイコフの存在。マーベル映画史上もっとも嫌な奴なのは間違いありません。ナターシャとのタイマンの格闘シーンは他のシーンとは異次元の異様な迫力を感じました。

でもこの映画の1番残念な事は「アベンジャーズ インフィニティウォー」の前に作って欲しかった事です。もしそうなってればブラックウィドウに対する視線は違ってくるだろうし、「アベンジャーズ インフィニティウォー」の中での描かれ方も変わって来たと思います。
続編はこのスーパーヒーロー“家族“再集結でお願いしたいところです。