スポーツマンシップとは、
「 正々堂々と全力を尽くして競技する、
スポーツマンとしての態度・精神 」 と辞書にはある。
現在開催中の全豪オープン。
男子シングルス2回戦、ナダル対スマイチェクが行われた。
ナダルの体調が悪く、試合中にも薬を飲みながら戦い、
気力だけで4時間12分かけてファイナルセットで勝った試合だ。
この試合でナダルの対戦相手、スマイチェクが紳士な計らいをした。
スマイチェクが先に2セットを取り王手をかけたが
4thセットをナダルが意地で取り返して 2-2 のセットオール。
ファイナルセットも両者譲らずキープが続きゲームカウント 5-5 に。
そしてスマイチェクのサーブゲーム。
スマイチェクの攻め焦りや丁寧すぎのプレーが噛み合わず、
あっさりナダルがブレイクに成功。
ナダルの サービング フォー ザ マッチ になった第12ゲーム。
1ポイント目、2ポイント目と簡単に取ったナダル。
30-0で迎えたファーストサーブ。
トスを上げて打とうとした瞬間に観客席から大きな叫び声。
当然ナダルもフォールトをしてしまった。
気を取り直しセカンドサーブを打とうとしているナダルにスマイチェクが
ファーストサーブのやり直しを要求。
「 第3シードに勝つチャンスが残っている 」
「 セカンドサーブになればポイント獲得の確率も上がる 」
「 スマイチェク自身もナダルファンだろうか、
ファイナルセット 3-3 と 5-5 の時に2回もサーブを邪魔されている 」
「 絶対に勝ちたいと思っている 」
こんな状況で自分を不利にさせてまでもやり直しを要求したスマイチェク。
とても紳士で一瞬で応援したい選手に変わった。
選手諸君には日頃より
「 周りから応援される選手になれ!! 」 と伝えてきた。
選手である以上、勝ちにこだわることは必要だ。
ただルールや公平さ、スポーツマンシップは忘れてはいけない。
正々堂々と戦う姿に応援したいと思う人は多いだろう。
今回全豪で起こったことだけではなく、
日頃からスポーツマンシップを忘れずに努力を積んで欲しいと思う。
その精神は昨日今日でできることではないから。