お盆に入りましたが今日はお墓参りに行きます。
お盆休みで帰省されるご家族の方も多いのではないでしょうか。
賑やかになりますね。昨日は毎年恒例の花火が空高く舞い上がり束の間の至福の時を過ご
せました。近隣の方々も大変楽しみにしておられる行事。有難い思いです。
今せみの鳴き声を聞きながら涼しい風が日差しと共にカーテンから入り込み少し寒いかなと
思いながらブログを書いています。
さて最近は新作のサンプル製作をしていますが長年の思いを少しずつ形にしています。
私はシンプルなのが好みですが委託先のオーナー様はもっとシンプルな物がお好きなので
余分な物をそぎ落としながらシンプルモダンをそして時には私の制作したい”THE 天燃石”を
交えながら日々制作をしています。何時の時代にも色んな手法がありますがやはり最終的に
はあまり技法にこだわらない普段使いできるものがいいのかなと思います。
何事もsimple is best 。
幼い頃私にはリスペクトなる人物が3人いました。
其の中の一人が祖父でした。祖父からは物づくりの心構えを教わりました。
祖父はよい素材にめぐり合えたからこそ出来るものがある。10年は其の素材と向きあい手加減
で空気の具合と素材の感覚を身体で覚えなくてはいけない。形はどの人でも2~3年で出来る。
一番は土台となるものをいかに仕上げるかによって出来上がりが決まってくる。と言いながら
愛情をこめながら朝の8時から夕方5時までの間素材と向きあって繊細な物を作り、日曜日はお
休みというきちんとした生活パターンを築いていました。
祖父の家に行きラボの中に入りラボの窓の一枚に赤・時には黄色のセロハン紙が貼ってある所
から朝・昼・夕方と空を見上げ、太陽の屈折・雲の流れを見ながら祖父の作った繊細な器を見渡
すのが何よりの楽しみでした。そして何時の日か祖父の作った器に彩りをつけようと。もしかな
わなかったら祖父の年代になったら私は彩りを操る仕事に就こうと幼心に決めていました。
今こうして携わる事ができ幸せな事だと思います。
天然石は今は使わなくても素敵な出会いがあったときには購入して大事に保管して数年後によ
うやく出会えた天然石と共に作品作りに入る事もあります。其の作品は手元に残しておきたいと
思うこともしばしば。でもどの作品もお気に入りで購入した素材で作っているのでお嫁入りした時
などうれしいやら淋しいやら(笑)です。これからは色んな素材を使ったもの、長年心の中に暖め
ていたものを少しずつ形にしていきたいと思います。
祖父の言葉をかみ締めながら物作りをしていこうと思います。