*** june typhoon tokyo ***

INCOGNITO@BLUENOTE TOKYO

■ A special party for the Grand Year-End of 2009 & welcoming in a Happy New Year 2010 with INCOGNITO

Incognito2009_2010

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 祝30周年! そしてこれからも“ONE LOVE”。

 年末12月28日から行なわれているブルーノート東京でのインコグニートの公演“A special party for the Grand Year-End of 2009 & welcoming in a Happy New Year 2010 with INCOGNITO”を観賞。当初はカウント・ダウンかラスト・ショウに行こうかと考えたのだが、スケジュール的なこともあって年始休み最後の1月3日をチョイスしていた。そうしたら、ラッキーなことに、1月3日の公演が急遽、インコグニート結成30周年を祝う一夜1ショウ限りのスペシャル・ライヴ、“For One Night Only ! An Extended Special Show Looking back at 30 Years of INCOGNITO”(インコグニート結成30周年記念スペシャル公演)に変更され、約120分となる公演となった。

 ヴォーカリストはイマーニが来日せず、トニー・モムレル、ジョイ・ローズに昨年から加わったヴァネッサ・ヘインズの3人体制。ホーン・セクションには初来日のデイヴ・ウィリアムソンが。マット・クーパーは相変わらずクレイジー・ファンキー・マン(超褒め言葉)だった。

 定番としては「N.O.T.」がなく、ヴァネッサがヴォーカルをとった「GET INTO MY GROOVE」など、近年演奏してないような楽曲も。 最初はそれほどスタンディング率も高くはなかったが、「COLIBRI」あたり(?)で一気にスパークすると、そのままラストまでオール・スタンディング状態。コール&レスポンスは当然のこと、マット・クーパーがドラム、フランシス・ヒルトンがキーボード、ピート・レイ・ビギンがベース、ブルーイがヴォーカル……といったように通常の持ち場を変えて演奏したり(トニー・モムレルがブルーイの位置のスタンドマイクでビートボックスを披露したら、ブルーイがタオルでマイクを拭いて「アリガトゴザイマース」と言ったのは笑った)、ジョイ・ローズやヴァネッサ・ヘインズのファットなシャウトに喝采となったり、サックスのポール・グリーンウッドのソロ・パートでうねりがあったりと、いつもながらの高揚と興奮と心地よさに満喫となっていった。

 ブラジルのファンク・バンド、バンダ・ブラック・リオのカヴァーを披露する際には、「どんなミュージシャンから影響を受けたのかってよく質問されるんだけど、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、アース・ウィンド&ファイア……挙げたらキリがない。かつて、ブラジル音楽はどう? と訊かれたんだけど(といってボサ・ノヴァ・テイストのギター演奏をする)、ボサ・ノヴァもいいんだけど、やっぱりサンバ・ファンク! これだったんだ(といって、サンバ・ファンク・テイストの演奏をする)。で、そのなかでも、バンダ・ブラック・リオが好きで。なんでかって? それはボクがファンキーだからだよ!(笑)」といって楽しげに「エスプレッソ・マドゥレイラ」をスタートさせたり。インコグニートの初期のインスト曲に影響を与えたような、ブルーイの音楽的ルーツを垣間見られる楽曲だった。

 このブルーイ率いる多国籍多民族連合ユニットは、その時々で形を変えて年を重ねている。だが、もちろんすべてが順風満帆でいったということではないだろう。しかしながら、舵取り船長たるブルーイは常に時代の流れを察知しつつ、時には冒険をし、時にはより成熟さを求めて航行してきたように思える。そして、彼らが行き着く先は数あれど、ラヴ(LOVE)とピース(PEACE)という要素が共通項として必ずあるところへ常に向かい、そしてその良さを太陽のように暖かく照らし続けて浸透させるという意識に揺らぎはない。演奏からもそれはすこぶる感じ取れる。その軸に揺らぎがない限り、彼らにとって音楽的際限は見当たらないのだ。そして、新たなる発見へ向けて、これからもインコグニートによる未来航行は続いていくのだ。


◇◇◇

※ セット・リストは補完予定


<SET LIST>

THINKING ABOUT TOMORROW
ROOTS
MORNING SUN
AS(Orignal by Stevie Wonder)
STILL A FRIEND OF MINE

GET INTO MY GROOVE
DID WE REALLY EVERY TRY
THIS THING CALLED LOVE
EXPRESSO MADUREIRA(Original by Banda Black Rio)
COLIBRI

WHO NEES LOVE
ALWAYS THERE
DON'T YOU WORRY 'BOUT A THING

REACH OUT
NIGHTS OVER EGYPT
EVERYDAY
≪ENCORE≫
I HEAR YOUR NAME
ONE LOVE


STEP ASIDE?


<MEMBER>

Jean Paul "Bluey" Maunick(g,vo)
Vanessa Haynes(vo)
Joy Rose(vo)
Tony Momrelle(vo)
Paul Greenwood(sax, fl)
Sid Gauld (tp)
Dave Williamson (tb)
Matt Cooper (key)
Francis Hylton(b)
Pete Ray Biggin(ds)

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