2位・FC東京にとっては首位・広島を破った勢いを継続するためにも、7連敗と苦しむ最下位・名古屋に取りこぼしは許されない一戦。前半はFC東京、後半は名古屋が優勢に進めた前節・広島戦と近い展開となるも、終盤は前線からのプレスで名古屋のパワープレイを撥ね退けて、逃げ切りに成功した。
FC東京は左サイドに田邉、太田を配すなど連戦を考慮した布陣に。その田邉もチームの共通戦術であるハードなプレッシングを怠らず、大森や高萩、橋本と並んで中盤で奮闘。その前からの速い圧力を序盤から徹底していくと、7分にディエゴ・オリヴェイラ、15分には森重のシュートで名古屋ゴールを脅かしていく。すると、20分に太田のFKの際、エリア内でディエゴ・オリヴェイラがホーシャに倒されてPKを獲得。これをディエゴ・オリヴェイラがお馴染みの、小刻みなステップから跳ねるようにPKを決めて先制。
名古屋は攻撃の形をあまり作れていなかったが、32分にガブリエル・シャビエルのFKからジョーが高さを活かしたヘディングでゴールマウスへ叩きつけて追いつく。だが、好調のFC東京は失点にもそれほど落胆なく攻勢を強め、38分に太田が前の裏のスペースへ出した浮き球に永井が走り込むと、名古屋GK・ランゲラックがエリアを飛び出してクリア。そのこぼれ球を橋本が拾って、エリア左ライン上へ進出。ランゲラックが飛び出しから急いで戻るところ、直接ゴールを狙うと思いきや、中央で待っていた永井へ横パスを送り、これを永井が落ち着いてゴールに流し込んで勝ち越し。前半を2対1で終えると、後半早々にも追加点を挙げる。46分、センターライン付近で名古屋がクリアしたボールが高萩に当たると、ボールは前方左のスペースへ。これに反応した永井が左サイドから突進し、エリアラインあたりで中央へ走り込んでいたディエゴ・オリヴェイラへ送ると、ワンタッチでディエゴ・オリヴェイラが決めて、FC東京が2点差とする。失点してもすぐに追いつき、さらに突き放すことが出来るようになったのは、非常に大きい。
63分にはガブリエル・シャビエルのふわりとしたFKからホーシャに頭で合わせられて名古屋に再び1点差とされるが、FC東京は奮闘した田邉に代わって東、さらに前田、富樫をピッチに送る。FWを入れ替え、前線からの激しいプレッシングで、名古屋のストロングポイントである高さを活かしたロングボール対策を遂行。残り20分以降は連戦の疲労で名古屋に多くの時間ボールを支配されるも集中を切らさず、5分のアディショナルタイムも凌ぎ切って、リーグ3連勝を果たした。
早い時間から得点を奪い、しかも複数得点している点では、チームに攻撃のスタイルが根付きつつあるという実感もある。ただ、ディエゴ・オリヴェイラがピッチを去ってからは得点が出来ていないということもあり、ディエゴ・オリヴェイラ以外、特に前線の前田や富樫あたりのセットでも得点が生まれるよう、さまざまな攻撃の形を構築しなければならないだろう。
一方で、守備については2失点。ジョーを中心に高さやジャンプに際立つメンバーが揃っていたとはいえ、どちらもセットプレーからの失点ということで、セットプレー対策には課題を残してしまった。結果として勝利したことは何物にも代えがたいが、さらに上位へいくためには、綻びを綻びとしたままでは勝ち抜けないことを肝に銘じなければならない。名古屋は高さに特化してきた攻撃は脅威となったが、全体としてはサイドへボールを散らして攻撃を仕掛けようとするもそれほど脅威はなく、バイタルエリアも緩めで、FC東京はそこを突いて早々に得点出来た。その状態が今の名古屋の順位にも表われているように思う。
次は中3日でアウェイ神戸戦。次に中2日で直下の3位に位置する川崎との多摩川クラシコとなる。結果はもちろんだが、まずは最高の準備をして、眼下の試合に奮闘する姿を引き続き見せてもらいたい。
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【明治安田生命J1リーグ 第11節】
2018年04月28日(土)15:03試合開始 味の素スタジアム
入場者数 25,185人
天候 晴 ／ 気温 23.2℃ ／ 湿度 35％
主審 福島孝一郎 ／ 副審 八木あかね、馬場規 ／ ４審 藤澤達也
FC東京 3（2-1 / 1-1）2 名古屋
≪得点≫
（東）： ディエゴ・オリヴェイラ（20分、PK）、永井謙佑（38分）、ディエゴ・オリヴェイラ（46分）
（名）： ジョー（32分）、ホーシャ（63分）
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≪スターティングメンバー≫
GK 33 林 彰洋
DF 02 室屋 成
DF 03 森重真人
DF 05 丸山祐市
DF 06 太田宏介
MF 39 大森晃太郎
MF 18 橋本拳人
MF 08 高萩洋次郎
MF 27 田邉草民 → 東 慶悟（67分）
FW 09 ディエゴ・オリヴェイラ → 前田遼一（70分）
FW 11 永井謙佑 → 富樫敬真（83分）
≪サブスティテューション≫
GK 01 大久保択生
DF 25 小川諒也
DF 29 岡崎 慎
MF 38 東 慶悟
FW 15 久保建英
FW 17 富樫敬真
FW 20 前田遼一
≪監督≫
長谷川健太
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【明治安田生命J1リーグ 2018シーズン日程】
第01節 2018/02/24(土)14:00△FC東京 1-1 浦 和（H・味スタ）
第02節 2018/03/03(土)15:00✕FC東京 0-1 仙 台（H・味スタ）
第03節 2018/03/10(土)15:00✕FC東京 0-2 磐 田（A・ヤマハ）
第04節 2018/03/18(日)15:00〇FC東京 1-0 湘 南（H・味スタ）
第05節 2018/03/31(土)15:00〇FC東京 3-2 Ｇ大阪（H・味スタ）
第06節 2018/04/08(日)14:00〇FC東京 5-2 長 崎（A・トラスタ）
第07節 2018/04/11(水)19:00〇FC東京 2-1 鹿 島（H・味スタ）
第08節 2018/04/14(土)15:00✕FC東京 0-1 Ｃ大阪（A・ヤンマー）
第09節 2018/04/21(土)13:00〇FC東京 1-0 清 水（A・アイスタ）
第10節 2018/04/25(水)19:00〇FC東京 3-1 広 島（H・味スタ）
第11節 2018/04/28(土)15:00〇FC東京 3-2 名古屋（H・味スタ）
第12節 2018/05/02(水)19:00 FC東京 vs 神 戸（A・ノエスタ）
第13節 2018/05/05(土)14:00 FC東京 vs 川 崎（A・等々力）
第14節 2018/05/13(日)16:00 FC東京 vs 札 幌（H・味スタ）
第15節 2018/05/20(日)15:00 FC東京 vs 鳥 栖（A・ベアスタ）
第16節 2018/07/18(水)19:00 FC東京 vs 柏 （A・三協Ｆ柏）
第17節 2018/07/22(日)19:00 FC東京 vs 横浜FM（H・味スタ）
第18節 2018/07/27(金)19:00 FC東京 vs 長 崎（H・味スタ）
第19節 2018/08/01(水)19:00 FC東京 vs 鹿 島（A・カシマ）
第20節 2018/08/05(日)19:00 FC東京 vs 神 戸（H・味スタ）
第21節 2018/08/10(金)19:00 FC東京 vs Ｇ大阪（A・吹田Ｓ）
第22節 2018/08/15(水)19:00 FC東京 vs 柏 （H・味スタ）
第23節 2018/08/19(日)13:00 FC東京 vs 札 幌（A・札幌ド）
第24節 2018/08/26(日)19:00 FC東京 vs 湘 南（A・ＢＭＷス）
第25節 2018/09/01(土)・02(日) FC東京 vs 鳥 栖（H・味スタ）
第26節 2018/09/15(土)・16(日) FC東京 vs 仙 台（A・ユアスタ）
第27節 2018/09/22(土)・23(日) FC東京 vs 広 島（A・Ｅスタ）
第28節 2018/09/29(土)・30(日) FC東京 vs 清 水（H・味スタ）
第29節 2018/10/06(土)・07(日) FC東京 vs 名古屋（A・豊田ス）
第30節 2018/10/20(土)・21(日) FC東京 vs Ｃ大阪（H・味スタ）
第31節 2018/11/03(土)・04(日) FC東京 vs 横浜FM（A・日産ス）
第32節 2018/11/10(土) FC東京 vs 磐 田（H・味スタ）
第33節 2018/11/24(土) FC東京 vs 川 崎（H・味スタ）
第34節 2018/12/01(土) FC東京 vs 浦 和（A・埼 玉）
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