*** june typhoon tokyo ***

Nao Yoshioka@代官山LOOP

■ Nao Yoshioka@代官山LOOP

Naoyoshioka20131206_00



 2013年11月に1stアルバム『The Light』をリリースした日本ソウル・シンガーの逸材、Nao Yoshiokaのリリース・パーティ〈Nao Yoshioka “The Light”Release Party in Tokyo Presented by SWEET SOUL RECORDS〉を観賞。この10月にも開かれたのと同様(その時の記事はこちら)、代官山にあるライヴハウス“LOOP”で。金曜20時からのスタート。

 ドアを開けて入るなり、前回とは比べものにならないほどの人でフロアが埋め尽くされ、入りきらない(直接ステージを見られない)観客もいたほどの盛況ぶり。R&B/ソウルの好事家たちで評判になっていたとはいうものの、短期間でこれほどの注目を集めるとは予想しなかった。

 文字通りの1stアルバムのリリース・パーティということで、セット・リストも1stアルバムを中心に数曲カヴァーを組み込むスタイル。これは前回と同じ。バンド・メンバーに、MISIAのツアーでおなじみのドラマーFuyuや久保田利伸のサポート・ギタリストのオオニシユウスケが加わったこともあってか、バンド・サウンドの音圧が高い、厚くしっかりとした音を叩き出していた。その心地よい音の波に気を良くしたのか、Naoのヴォーカルのノリにもいつも以上の高揚と興奮をもたらしていた気がする。

Naoyoshioka20131206_03 彼女の歌は、彼女の骨であり肉であり汗であり魂だ。実体験と多くを重ねて歌ってきたことがMCで語られる以上に伝わってくるから、リアリティがある。それは、人によっては時に重厚なものとして受け止められるかもしれないが、飾らない剥き出しの想いを歌声に乗せているから、聴衆の胸を穿ち、そして共感を呼び起こす。小さい身体からどうしてそんなパワーが……とはよくある描写だが、それを地で行くのがまさに彼女だ。MCでとちったりするところも愛嬌や人間味があって、彼女自身の人柄に興味を持たせる一つとなっているのかもしれない。

 前回も演奏したアレサ・フランクリンの「シンク」などは、コール&レスポンスもあって非常にフロアが盛り上がる。ただ、前にも言ったかもしれないが、個人的にはオリジナルの楽曲の方がよりいきいきとしている感じがするので、さらに注目されるためには、オリジナルでのミドル・ダンサーやらアッパーのキャッチーな楽曲を押し出してもいいのではないかと思う。もちろん、それは、今風のEDMとかキラキラ/セツナ系R&Bなどの類ではなくて、しっかりとR&B/ソウルに根付いたものにしなければいけないが。ルーサー・ヴァンドロス「ネヴァー・トゥー・マッチ」、ジョー「スタッター」、メアリー・J.ブライジ「ファミリー・アフェア」あたりの路線はどうなのだろうかなど考えてしまう。アン・ヴォーグあたりも悪くないんじゃないか。

 今月18日にはジャスミン・カラとのステージもあるという(残念ながらそこには行けそうにないのだが)。これだけの集客が出来るのなら、今後はさらにキャパシティの広い会場でのステージも十二分に開催出来るのではないか。MCで多くの観客が目前にいる光景を見ながら、「こういう光景を目にして歌うんだと夢見てきたけれど、その夢見たもの以上のものが今日、ここで目にすることが出来た」というようなことを発していたが、これくらいで満足されては困る。(笑) “ワンヒットワンダー”にはならなくて良いが、息の長い活動をするためにも、さまざまにチャレンジしながら、ファンを広く開拓していきたいところだ。一聴すれば、その魅力を堪能させる才はすでに備わっているのだから。


◇◇◇


<SET LIST>

01 Feeling Good (*)
02 Spend My Life (*)
03 Certifiable (*)
04 A Change Is Gonna Come (*)
05 How Come You Don't Call Me(Original by Prince)
06 I am Changing
07 I'm Not Perfect (*)
08 Evil Gal Blues(Original by Dinah Washington)
09 I Believe I Can Fly(Original by R. Kelly)
10 Think(Original by Aretha Franklin)
11 The Light (*)
≪ENCORE≫
12 At Last (*)
13 Make the Change (*)

(*) Song from Album“The Light”
 


<MEMBER>

Nao Yoshioka(vo)

Kaz Kato(MD/key)
Fuyu (ds)
SOKUSAI (b)
Yusuke Onishi (g)
Lyn (cho)
Yuho Yoshioka(cho)
 

◇◇◇
 
 
Naoyoshioka20131206_01


Naoyoshioka20131206_02

 


Nao Yoshioka ? Think (live)

 
 
 
 




 
 

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コメント一覧

野球狂。
ペケ丸さん、コメントありがとうございます。いつ...
http://jtt.blogzine.jp/jtt/
ペケ丸さん、コメントありがとうございます。いつもブログを見ていただいているとは…かなり貴重です。励みになります。(笑)

Nao Yoshiokaのライヴ行かれてたんですね。次は是非もうちょっとキャパのあるところで、オリジナルも多めに(まだそれほどないのかもしれませんが)やって欲しいですね。もし、また彼女のライヴに行かれたら、ペケ丸さんの感想を聞かせていただきたいです。

> キラキラ系はちょっと飽きて
Ne-Yoやらスターゲイトの功罪……なんでしょうか。クラブ・ユースという意味では、R&B系統の楽曲とダンスは融和性があるので、手っ取り早いのかもしれませんが……。

もしよろしければ、またざっくばらんにコメントお願いします。
ペケ丸
野球狂。さんいつもブログを見させていただいてい...
野球狂。さんいつもブログを見させていただいていますが、はじめてコメさせていただきます。
僕はこの日@代官山でナオヨシオカを初めてライブで聴きました。
写真でみるよりキュートな方で、、?、、もちろん歌は素晴らしかったですね。確かにオリジナルの方が生き生きとしていました。ニーナ・シモンのカバーは良かったですが

野球狂。さんがキラキラ系はちょっと飽きて、、というのにまさに同意です。ナオさんはほんまもんの雰囲気がしますね!これからも応援していきたいと思いました。
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