今年の冬にバラの苗を買った。何年も前から買いたかったものである。中学1年秋、友人の父が亡くなり、担任の初老の先生と二人で葬儀に行く途中、綺麗に手入れされた庭に大きなバラの花が美しく咲いていた。先生は貧しく出来の悪い自分に向かって、楽しそうにバラの育て方を話し始めた。先生と言う者をいつも遠くから見ていた私は、先生と二人で歩くだけで緊張していたが、綺麗な花と先生の明るい話し方になんとなく緊張が解けていつた。バラを見るとあのときの庭と先生を思い出す。どちらも私にとっては気高い物に見えた。
今、黄色と真紅のバラが私の庭に咲いる。先生の年をはるかに越えてからのわが家のバラである。あの庭の素晴らしいバラとは比べ物にならないが、わが家にもあの高貴な香りが少し漂っている。
☆バラが咲き 手折りし花を 壷に挿し わが家の居間に おきて微笑む
☆ 1年前も今日のように寒い朝、青空の下メジロがチョロチョロ小枝に止まっています。風も無く、朝はなんとも心が落ちつきます。夏の暑さから比べると、寒いのですが、空気が旨く、心癒されるときです。今朝は早起きしてよかった。
☆ 青空の 朝日の下で、メジロ跳ぶ 秋の香りの 旨い森かな
このモデルさんは、広告紙載っていた人、あまりにも美人でスタイルが良いので、描きました。嫌味のない美人は描いていて楽しいです。これからも楽しい絵が描けることを願っています。
今日は雨。目の前の森の木は昨日と違って、深みが増しています。風も無く不動の森に時たま、小鳥が動きます。もうすぐ雨もやむでしょう。
☆ ツワブキの 黄色の花の 咲く今朝は 冷気がよぎり 秋は深まる
今年は柿の実が少なく、熟柿は野鳥につつかれました。柿の葉は葉紅しはじめ、実も色づいています。あと少しすると、葉が真っ赤になり、真紅の葉を見ることができます。私は常に目の前にある状況はずっと続くと思いがちです。しかし、この柿の真紅の葉を見るときは、時の流れの速さと変化のあることを悟ります。
☆ どなたが、見られているのかしりませんが、再三のメールをいただき、そのつど、前年の似顔絵と短歌に再会でき、楽しんでいます。歳を取ると、1年は速いもので、昨日のようです。今日は晴天の秋晴れ、日曜日。大道で似顔絵を描くには、最高の日です。絵を描くのもいいですが、ぼーと澄み切った空をみていのもいいものです。音もない青空、霞む山並み、旨い空気。秋なのに、青々した森のみどり、風のなく、森は休んでいるようです。一年の中で、こんなにのどかな日があるかと思うと、来年の秋が待ちどしいです。