昔の資料をみていたら、おもしろい資料がでてきた。
『組織の腐り方』
一橋大学の沼上先生の「組織戦略の考え方」から。
環境と経営戦略にギャップがでてきたとき、その不適合を調整する現場での拡大解釈と、それに対応した様々なルールが生まれてくる。
そこでの戦いは、ルールの遵守を優先する『宦官』と、現場主義でルールよりも大事なものがあるという『武闘派』である。
この両者の戦いはどういう結末になるか?
ほぼ100%宦官の勝利におわる。
なぜか?
宦官の目標、主張は「ルールを守ること」である。失敗の可能性は低い。
武闘派の主張、目標は「業績」であったり、「CS」である。もちろん、失敗のリスクは常に大きい。結果的に失敗しない宦官の力がましていく・・・。
まさに、今、この絵図らそのもの、という組織と向き合っている。
実際の企業の問題はもっと根が深い。
本部の多くの宦官たちも、自らが宦官化していることを恐れつつも、自分以外の本部のスタッフが宦官化している、と考えている(自分だけは違う、と思っている)。
一方で、現場の武闘派もすでに宦官化している。そのことにあまり多くの人は気がついていない。
問題はこういう状況から以下にして抜け出すか?
沼上先生によれば、
1.複雑怪奇化したルールや手続きを全面的に撤廃する
2.成熟事業から新規事業へ、本部から現場へ、無理やりにでも優秀な社員を移動させる
3.忙しさと暇のメリハリをつける
3だけはちょっとわかりにくい。暇な人と忙しい人のメリハリをつけると考えてもよいという。まずは優秀な人を暇になるように、仕事のできない人を忙しくなるようにまずはする必要がある。仕事ができない人を暇にすると、忙しそうなふりをしてしまう、という。
あともう一つ、あると思う。それは、企業、事業として、「顧客にどういう価値を提供して喜ばれる=収益をあげていく企業になるのか?」ということを明確にして、共有することである。
それがないと、ルールの簡素化は難しい。逆に言えば、そこによってたつ規範がないからルールが複雑化・詳細化する。
「顧客の立場にたったとき、われわれの事業のミッションから考えたときに、どうするべきか?」
武闘派は時として「収益至上主義」に陥る。このコンプラアンスのうるさい時代に、どうしてもルールは増えていく。それを抑えるためには、こうした共通の価値観が必ず必要になる。
『組織の腐り方』
一橋大学の沼上先生の「組織戦略の考え方」から。
環境と経営戦略にギャップがでてきたとき、その不適合を調整する現場での拡大解釈と、それに対応した様々なルールが生まれてくる。
そこでの戦いは、ルールの遵守を優先する『宦官』と、現場主義でルールよりも大事なものがあるという『武闘派』である。
この両者の戦いはどういう結末になるか?
ほぼ100%宦官の勝利におわる。
なぜか?
宦官の目標、主張は「ルールを守ること」である。失敗の可能性は低い。
武闘派の主張、目標は「業績」であったり、「CS」である。もちろん、失敗のリスクは常に大きい。結果的に失敗しない宦官の力がましていく・・・。
まさに、今、この絵図らそのもの、という組織と向き合っている。
実際の企業の問題はもっと根が深い。
本部の多くの宦官たちも、自らが宦官化していることを恐れつつも、自分以外の本部のスタッフが宦官化している、と考えている(自分だけは違う、と思っている)。
一方で、現場の武闘派もすでに宦官化している。そのことにあまり多くの人は気がついていない。
問題はこういう状況から以下にして抜け出すか?
沼上先生によれば、
1.複雑怪奇化したルールや手続きを全面的に撤廃する
2.成熟事業から新規事業へ、本部から現場へ、無理やりにでも優秀な社員を移動させる
3.忙しさと暇のメリハリをつける
3だけはちょっとわかりにくい。暇な人と忙しい人のメリハリをつけると考えてもよいという。まずは優秀な人を暇になるように、仕事のできない人を忙しくなるようにまずはする必要がある。仕事ができない人を暇にすると、忙しそうなふりをしてしまう、という。
あともう一つ、あると思う。それは、企業、事業として、「顧客にどういう価値を提供して喜ばれる=収益をあげていく企業になるのか?」ということを明確にして、共有することである。
それがないと、ルールの簡素化は難しい。逆に言えば、そこによってたつ規範がないからルールが複雑化・詳細化する。
「顧客の立場にたったとき、われわれの事業のミッションから考えたときに、どうするべきか?」
武闘派は時として「収益至上主義」に陥る。このコンプラアンスのうるさい時代に、どうしてもルールは増えていく。それを抑えるためには、こうした共通の価値観が必ず必要になる。
ヒゲおやじとしては、お得意様のニーズにこたえている人が認められるというルールが一番良いと思っているのですが、お得意様のニーズがなんだかわからなくなっていて、結果も出しにくいという現実の前には、なかなか難しい問題です。
逆にいえば、それが普通の状態と言っていいかもしれません。
そのニーズを発掘できるかどうかが、営業現場では一番大事なことですね。問題はそれをどう評価するか?どう測るのか?ということかもしれません、確かに。
この10年で三度新規事業に身をおきましたがいずれも成功するが→3年から4年で組織が腐りはじめる、という経験をしました。私の経験では、創業世代と第二世代の組み合わせが組織を腐らせるということを感じました。創業世代が忙しさからルール未整備な組織にしっかりさせる役割の第二世代をリクルートしてくる。彼ら第二世代がルールをつくり、守る人になる。創業世代からすれば「うちの組織もずいぶんしっかりしてきたなあ」「そろそろ彼ら(第二世代)にもしかるべきポジションを」となり、大部屋みたいだった組織が細分化されていく。こうなるとタコツボみたいな組織が形成されて、その後の世代は自分のタコツボ組織のことしか見えなくなる・・・これを解決するのはトップしかないです。創業社長がトップダウンでガラガラポンをやらないと無理です。でも往々にして第二世代がトップにいたりするんですよね、その頃には(苦笑)
>「顧客の立場にたったとき、われわれの事業のミッションから考えたときに、どうするべきか?」
さらにこの頃には組織は完全に内向きのロジックで満ち溢れているんです。管理屋主導で社内の報告、資料作成に追い回される・・・
やっぱ組織はトップだなあ。
すごいですね!
たしかに、トップがよければ・・というのはありますよね。でもほんとうに偉大な経営者は
「時を告げるのではなく、時計を作る」
という話もあります(byビジョナリーカンパニー)。そんな組織を作りたいですねー。