一台目は、お客様のご依頼で中古メタリットの交換とO2センサー、チェックバルブの交換です。
それに伴い、ECUの書き換えを行いました。

ナカムラザウルス・・。

隣はECUは貸出用です。
隣は天下のナカムラザウルス・・。

インタークーラーのステー取り付け部のヘリサートが馬鹿になっていました。
また強化インテークパイプ及びホースが抜けかかっていました。
この後、一旦納車してその際にノーマルエアクリーナーBOX及びインタークーラーに変更して貰い再入庫後チェックすると
やはり、ブーストがプライマリーは約0.8を示すのですが、シーケンシャルに切り替わったと同時に0.4くらいしか掛からないトラブルに見舞われました。
ダイアグにはエラコードは出ません。
いくつか点検し、予防的(10万キロ越えの車両なので)に中古(年式等使用履歴がハッキリしている動作確認済み)部品交換結果、最終的にセカンダリータービンの可能性もあると考えましたが、持込された中古メタル触媒を一度元のノーマル触媒に戻す事にしました。
その際に外した触媒をチェックすると・・。

リアマフラー側は特に問題がありませんが・・。

フロントパイプ側は・・。

変形、破損しています。
原因は、恐らくこれだと確信しながら、元のノーマル触媒に戻しお客様に試乗して頂いた所・・。
ブーストかかりました!
と連絡がありました。
原因の大元は持ち込み中古メタル触媒でした。
ただ、結果的にはいくつか点検交換した部品がありますので本来の良い調子に戻っていると思います。
やはり、中古はどこまで行っても中古です。
お客様が大丈夫と言った場合、本当に?とは思いますがやはりお客様を信用してそのまま取り付ける事があります。
今回はその結果でした。
決してお客様が嘘を付いていた訳では無く、こちらの確認不足だったと言われればそれまでかも知れません。
しかし、持ち込みと言う事はこういうリスクがあると言う事を改めて再確認しました。
当事者のお客様は安く着けたい一心だったので商品そのものの質を忘れていたのかも知れません。
改めて中古持ち込み取り付けは、こう言う事があると言う事をご報告いたします。
二台目は、以前エンジンとタービンをリビルドに載せ替えた車両です。
過去記事http://air.ap.teacup.com/ifeelin1/271.html
今回はデフAssyの持ち込み交換依頼と共に、慣らし終了後にご報告されたブースト圧が低いと言う事でした。
デフのAssy交換後、ダイアグをかけるとダイアグは異状りませんでした。
この車両も一台目と同じ用にシーケンシャルには切り替わっていました。
しかし、プライマリーもセカンダリーも0.6くらいでした。
原因を探った結果アクチューエーターの個体差に寄る過給漏れでした。
16bit車は、アクチュエーターに繋がるバキュームホースはストレートですが8bit車はオリフィスが入っているホースが使われています。
今回、そのホースに交換して確認するとしっかりとブーストが掛かる様になりました。
瞬間最大で約1.0kです。
仕様はパワーフロー、フロントパイプ、純正触媒(メタリットが付いていましたが、やはり内部が変形してましたので交換しました)、レガリス、ECOCPU。

ブーストが掛かる様になって新たな事が発覚。
てっきりお客様が外したと思っていた社外のブーストコントローラーのソレノイドは、実はその前から後部に載っていたそうです。
と言う事はやはり壊れるべくして壊れていたのです。
お客様は車を購入後、フロントパイプとパワーフローを付け、尚且つそれに合わせてECOCPUを書き換えました。
この時点では何も問題はありません。
中村屋さんの指示の元、その仕様だとブーストが収まらないのでブーストコントローラーで調整して欲しいと言われ調整をしていました。
が、お気づきの方も多いとは思いますが、この時点で本来付いているハズのソレノイドバルブは実はついていないのです。
コントローラーは電源が入っているので、お客様は調整していると思っていますが実際は調整されずノーマルの制御だったのです。
なので結果的にやはり壊れるべくして壊れています。
現在、ブーストコントローラーは前のままになっています。
点検後に使用をするか新品導入をする事をオススメした為、ブーストには要注意の状態での使用ですが、現在の状況が判っていると判っていないとはでは天地の差程あります。
中古は、疑ってかかるくらいがやはり丁度良いと言う教訓を与えてくれたブーストトラブルの事象でした。
皆さんも中古は、どこまで行っても中古でそれを使用している以上は決して問題解決にならない場合がある事をお忘れなき様、カーライフを楽しんで下さい。