ホットにいの部屋

教師としての授業力を高める

光村教育図書4年説明文 「アップとルーズで伝える」

2007-09-17 14:26:14 | 国語 説明文 「アップとルーズで伝える」

TOSSランド>教師ランド>国語>小4>説明文>アップとルーズで伝える

TOSS埼玉/TOSS Dreams Come True 保土田佳敬  hotny@m9.dion.ne.jp
                              ※迷惑防止のためメールアドレスの「@」を全角にしています

新教科書教材
光村教育図書4年説明文 「アップとルーズで伝える」

平成17年度から、教科書が新しくなった。
国語科では、光村教育図書4年生(下)に
「アップとルーズで伝える」という説明文が入った。
向山型説明文指導法により、問いと答えを導き出し、
説明文の構成を理解させる。
しかし、この「アップとルーズで伝える」では、
答えが2つの段落にまたがっている(と考えた)。
そこで、要約指導を取り入れながら、
答えの文を導き出す指導を行った。

<単元の指導構成>
 第1時 音読
   ①範読 ②追い読み ③一文交代読み 
    ④起立読み ⑤列ごとに交代読み)
 第2時 問いを見つける
 第3時 桃太郎で要約を指導
 第4時 第4、5段落の要約から、答えの文を作る

<第一時>
1 漢字指導
2 音読
 指示1 題名の横に○を10個書きなさい。
 指示2 (範読)先生が読みます。教科書を立て、目で追いなさい。
 指示3 (追い読み)先生について読みます。
 指示4 先生と一文ずつ交代読みをします。最初は先生から。
    ※読み終えたら、読む場所を交代。
 指示5  1回読んだら座ります。全員起立。
 指示6  お隣さんと一文交代読み。
        ※机間をまわって、しっかり読んでいるペアを誉めていく。
 指示7 列ごとに一文交代読みをします。
    ※声がしっかり出ている列を誉める。


<第二時>
1. 漢字指導
2. 音読
   ①追い読み ②起立読み ③一文交代読み(号車ごと)         
3. 問いの文を見つける

 指示1 段落に番号をつけなさい。(①~⑧の8段落)
    ※1学期に「かむことの力」で指導していた。
     しかし、段落が分からない子がいる。
     そうした子には、一文字空いているところが
     形式段落であることを知らせた。
 発問1 何段落までありますか。(第8段落まで)
    ※場合によっては確認も必要である。
     例えば、「第一段落の一行目を読みなさい」
     と指名して読ませていく。
 指示2 問いの段落はどこですか。(第3段落)
    ※「問い」を忘れている児童もいた。
     「問題の文のことです」と言い替えをした。
     その場合、問いの文の聞き方(でしょうか)を確認する必要もある。
     「算数の文章題では、どのような言葉で終わりますか」
     と問うと、「でしょうか」「ですか」と出た。
 指示3 問いの一文はどれですか。第三段落の中から選び、線を引きなさい。
    (「アップとルーズでは、どんなちがいがあるのでしょう。」)
 指示4 この文には、問いを表す一文字が抜けています。
     その一文字をノートに書きなさい。(「か」)
 指示5 「か」を入れて読みます。
    (アップとルーズでは、どんなちがいがあるのでしょうか。)
 指示6 問いの一文をノートに書きなさい。
    ※(問いの文)とノートに板書し書かせる。
     そのあとに、問いの一文を書かせた。
 説明1 この説明文では、答えの文は一文ではありません。
     第四、第五段落に分かれています。

<第三時>
1 漢字指導                                                       
2 音読 全体起立読み

 説明1 答えの文を見つけるため、
     第4、第5段落の要約文を書く練習をします。
     要約文とは、長い文章を短く分かりやすくまとめた文章です。
    ※体言止めの指導については、作文指導として1学期に行っていた。
     10月には「一つの花」の中で、
    「簡単にいうと、誰がどうしたお話ですか」の発問をし、
     二十字以内にまとめさせている。
 発問1 桃太郎の話を知っていますか。
    ※教師が、桃太郎の昔話を簡単に話して聞かせる。
 指示1 桃太郎の話を、二十字以内で要約しなさい。
     書けたら持っていらっしゃい。
    ※書いて持ってきた子から板書させ、10点満点で評定していく。
     評定基準は、キーワード「さる犬きじ」「おにたいじ」「もも太郎」
     が書かれていたら、それぞれ2点ずつ。
     最も大事なキーワード「もも太郎」が最後に書かれていたら4点。
     日本語として正しい文でなければ、大きく減点。
     ただし、子どもには評定基準は伝えない。
 指示2 もう一度、書けたら持っていらっしゃい。
       ※もう一度、板書させ、採点する。 
           向山型国語セミナーで、伴先生は、キーワードに線を引きながら採点した。
     これなら、どの子もキーワードの存在に気付く。
     そして、3回目の「書けたら持っていらっしゃい」である。
     ほとんどの子が書ける。
           そこで、「まだ黒板に書いていない子は、書きなさい」
           の指示で、勉強の苦手な子が板書し、活躍できる。
           見事な指導である。よって、以下の指導は必要なくなる。
         
 発問2 桃太郎のお話で、大事なキーワードを三つ挙げなさい。
    (もも太郎、さる犬きじ、おにたいじ) 
            
 発問3 この三つの中で、最も大事なキーワードは何ですか。(もも太郎)
 指示3 キーワードを三つ入れて書きます。
     最も大事なキーワード「もも太郎」を最後に入れます。
    「~もも太郎」と書けたら持っていらっしゃい。
    ※学校公開で行った授業だが、どの子も楽しんでやっていた。
     チャイムが鳴ると、「もっとやりたい」という声も聞かれた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright (C) 2007 保土田佳敬. All Rights Reserved.
TOSS(登録商標第4324345号)、TOSSランド(登録商標第5027143号)
このサイトおよびすべての登録コンテンツは著作権及びリンクはフリーではありません
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━