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【室伏謙一】野党の経済音痴は日本を更に貧国化させる

2019年10月29日 | 日記
https://38news.jp/politics/14835

From 室伏謙一@政策コンサルタント/室伏政策研究室代表



 日米FTA、そしてデジタル貿易協定が国会で審議入りしてしまいました。Win-Winと呼ぶには何億光年もの開きがある、端的に言って譲歩しかしていない、もっと言えばほとんどアメリカの言いなりの、日本の農畜産業を破壊し、食の安心安全を破壊し、日本人の健康を危機的状況に追いやる可能性の高い、トンデモナイ内容。(詳細な問題点等については、東大の鈴木宣弘教授が様々なところで解説してくれていると思いますので、そちらをご参照ください。)審議入りしてしまえば、いつものパターンで短時間の審議で強行採決へと突き進んでいくことでしょう。したがって審議入りをさせないことが肝要だったわけですが、野党第一会派は早々に審議入りで合意してしまいました。れいわ新選組の山本太郎代表は、こうした対応を批判し、「チョロい野党」と揶揄しました。

 私は「チャラい野党」と揶揄しました。その心は、日米FTAの問題点を理解せず十分勉強もせず、与党の足を引っ張ることができるタマになればいい程度にしか考えていない、目立つことを重視して国民のために本気で闘おうなどと思っていない、ということです。

 そのチャラい野党、夏の参院選でも国民生活に直結し、日本経済をどん底に叩き落とすか否かの分かれ道になる消費税増税問題を争点にしませんでした。(争点として前面に押し出していたのは、れいわ新選組だけでした。)その結果は既にご承知のとおり。これは立憲民主党にせよ国民民主党にせよ、党代表は争点化の必要性を理解していても、党内の増税・緊縮派に押し切られたか、気兼ねしたか、そうしたことが背景としてあって争点化できなかったのだろうと思っていましたが、どうやらそうでもなさそうです。

 例えば、選挙の頃から、立憲民主党の枝野代表、街頭演説で変なことを言うようになっていました。臨時国会が始まる直前、10月3日に行われた「緊急大街宣」での枝野代表の演説からいくつか拾って、少々ツッコミを入れてみましょう。(一字一句は拾っていません。語尾等は文章化の都合で少し変えています。その場での声のトーンや身振り手振りも含めて実際に聞いてみたいという方は、立憲民主党のホームページに動画が掲載されていますので、そちらをご参照ください。)

枝野代表:「日本は今でも貿易黒字を積み重ねる豊かな国はず。それなのにそこに住んでいる人たちが、10年前、20年前、30年前と比べて豊かさと安心を感じられていないとすれば、それはまさに政治による再分配が機能していないからではないか。」
ツッコミ:貿易黒字は輸出と輸入の差が単に黒字になっているというだけなので、豊かさとは無関係ですね。また貿易収支の話と再分配の話は無関係です。そもそも貿易黒字を起点として話をしているあたりからは、枝野代表は「日本は貿易立国だ」などという話いまだに信じ込んでいるようですね。日本は内需の国です。輸出依存は国の経済を脆弱化します。

枝野代表:「高齢化が進んでいる日本、人口減少が進んでいる日本、競争すればそのことで世の中が発展していく、これは日本の人口構成がまだ若かった、貧しかった、昭和の感覚、古い発想。」
ツッコミ:競争すれば世の中が発展していくというのも、それが昭和の感覚だというのも、何をいいたいのか意味不明です。とにかく競争を導入すればいいというのは新自由主義の発想であり、インフレ対策、供給を増やすための考え方です。人口構成云々とは全く関係がありません。今はデフレなので、とにかく競争の導入というのはやってはいけないのです。なぜなら、それはデフレを更に進めることになるからです。

枝野代表:「大規模な、カジノに象徴されるような開発に投資すれば景気が良くなるというのは、昭和の時代の古い発想。」
ツッコミ:大規模開発や投資を批判したいのか、カジノを批判したいのか、何なのかよく分かりませんが、現在のデフレ下では財政支出の拡大は景気を好転させます。直近のG20でも日本以外の各国からは財政出動の必要性についての話が出ていましたね。もちろん対象は吟味し、計画的に行う必要がありますが、これを昭和の古い発想というのは間違いです。むしろそれをやらなかったから経済は停滞し、貧国化の道を歩んでいるわけですし、最近の災害でも甚大な被害が生じてしまったわけです。カジノを大規模投資の代表例として持ってくるのは無理があります。カジノの問題点は大規模開発・投資だからではなく、胴元に儲けが集中して地域にはお金はほとんど落ちないビジネスモデルであり、それに国の経済成長を依存させようとしているところです。加えて、胴元の儲けが少なくなればいつでも逃げられるように出来ることも問題としてありますね。

枝野代表:「コストを下げて外国との競争に勝つんだ、いかに人を安く便利に雇うか、それが企業を儲けさせることだ、それも昭和の時代の古い発想。」
ツッコミ:人件費を下げて海外企業とのコスト競争に勝つ、というのはまさにグローバリズム、底辺への競争の話であり、昭和ではなく平成の発想。昭和のコスト削減は労働力以外の生産要素についてでしたね。

枝野代表:「今の日本にとって必要なのは、増えていく高齢者の皆さんが、どうやって安心して歳を重ねていけるのか。若い皆さんが安心して子供を産み育てることができる、そういう社会にしていくことではないのか。」
ツッコミ:これは正しい認識ですね。だからこそ、そのためにも消費税は税率引下げか廃止、財政支出の拡大が必須なのですが・・・

枝野代表:「人件費コストを安くすることで成長するのではなくて、お一人お一人がその人の持ち味を十分に発揮できるような、そういう社会にすることで、高くても買ってもらえるものを世界に売っていくことではないか。」
ツッコミ:おいおい「一億総活躍」かい?海外にモノを売るのではなく、国内で売れるように、国民が買えるようにすることが必要なのですよ。内需を復活させることが。やっぱりこの人「輸出依存脳」。まあ今や日本は「安い国」になりましたから、日本人からして高いものも、中国人あたりからは安いものだったり、普通のものだったりしそうですから、買ってはもらえるでしょうけど、それでいいんですか?デフレ貧国の継続、固定化でいいんですか?

枝野代表:「そのために必要なことは、今低賃金で暮らしてらっしゃる、低賃金なのに重労働をしていらっしゃる、そういう皆さんの賃金を底上げすることでできるんです。そうした仕事のほとんどは、政治が賃金を決めているからです。」
ツッコミ:これも正しい認識です。これ、介護士や保育士のことを念頭に置いた発言のようです。だったら「そのためには積極財政、財政支出の拡大だ!財源は法人税制の適正化や国債の発行だ!」と言わなきゃいけないはずですが、まだまだ「無駄削減」や「身を切る改革」なんですかね。緊縮比べをやってる場合じゃないですよ。

 と、まあツッコミどころ満載でございました。まさに経済音痴!これじゃ消費税率引下げの話をしても、MMTの話をしても通じないわけです。(マレーシアの消費税廃止の話を鼻で笑ったようですしね。)

 野党第一党がこのテイタラクでは・・・令和の政策ピボットの役割がますます重要になりますね。