向日葵の手紙

子育てに参加するお父さんへ
そして、子育てに悩むすべての親へ

26才 春の手紙

2011-05-10 | メッセージ
26才 春

新居での生活が はじまりました


新居での生活が 心地よく

子育てが 急に楽になった気がした 自分


子どもの夜泣きが終わり

子育てが 急に楽になった気がした パートナー

想像もできなかった 2人目の子どものことを

少しずつ考えだした パートナー


春の強い風は 

洗濯物にも パートナーの花粉症にも とても厳しく

しかし どこか心地よく

それまでの苦労を 吹き飛ばしてくれているかの ようでした



私と、パートナーと、2才の子ども、
そして大きなマットレスと小さな机が1つ、あとは薪ストーブだけ。
それだけで、私たちの新居での生活が始まりました。

テレビも、パソコンも、エアコンも、冷蔵庫さえない。

窓を開けると、寝室のカーテンが風でやさしくなびき、
外からは水の音が聞こえ、子どもの笑い声が響く。

時間がゆっくりと流れ、毎日が“日曜日”の感覚です。

冷蔵庫やテレビが揃うまでの1ヶ月ほど、
この何もない生活が続きましたが、
私たちには、何の不自由もありませんでした。

それからしばらくして、パートナーの誕生日。
パートナーが、妊娠している事が、分かりました。

1人目の妊娠の時とはまるで違う、気持ちと、環境。
私とパートナーは、素直に喜びました。
そして、2才のお兄さんに、話をしました。

お腹には、赤ちゃんがいるということ。

なぜ、抱っこができないのかということ。

赤ちゃんは大きくなっていき、あなたと同じように、産まれてくるということ。

ゆっくり、時間をかけて、説明しました。

私たちは、前回の経験から、
『妊娠中の関係が、その後の関係を左右する』
『妊娠中には、胎児だけじゃなく、まわりの人も成長する』
ことを知っていました。

そしてそれは、2才の子どもにも当てはまるはずだと、信じていました。

それから上の子は、私とパートナーと一緒に、
パートナーをいたわり、
赤ちゃんをいたわり、
赤ちゃんがお腹の中で大きくなっていく事を、実感しているようでした。

私とパートナーは、
「“お兄さん”を理由に、我慢はさせない」
と決め、ゆっくりと、最後になるであろう3人での生活を楽しみました。

パートナーのつわりはとても激しく、ピークの時には水分もとれなくなり、
何度も病院で点滴を必要としました。点滴の量は、時には2ℓにもなりました。

それでも、前回はいろいろな出来事があり、とても長く感じた妊娠中の数ヶ月は、
びっくりする程に、早く、自然に流れていきました。



妊娠8ヶ月頃、胎児の心臓には異常の疑いが見つかり、私は肘を骨折し、
大変な生活が始まる事になるのですが、それはまた次回!

最後まで読んでくれてありがとう!

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食中毒と浜岡原発

2011-05-07 | 時事ニュース
今日は、

浜岡原発の全原子炉停止

富山などで死亡者を出している食中毒

について。


菅首相が中部電力に対して浜岡原発の“全原子炉停止”の要請を出したことには、
本当に驚きました。
これほどのビッグニュースはなかなかありません。

ついに原発推進の流れが変わる時がくるかもしれない思うと、
仮にこの先“全原子炉停止”が実現しなかったとしても、
菅首相の決断は、やはり“英断”だと思います。

この先、政財界からの抵抗は必至です。
“脱原発”が国政選挙の大きな判断材料となり得る事から、
しばらくは政局“かけひき”の材料とされ、
国民はこれに翻弄される事になるかもしれません。
それでも、理由や過程はどうであれ、時の政権者には、どうか着実に反原発への道をつくり、
この道を、反核そして反戦へとつなげていってほしいと、強く期待します。


次に、食中毒について。
みなさんは、一連の食中毒報道をどうご覧になりましたか?

おそらく、大多数の方は、
最後まで苦しみながら亡くなったという6才の男の子に、強く同情したことでしょう。
焼肉店に一緒に行きながら自身は軽い症状ですんだという、男の子の父親、
苦しむ我が子を看病し続けた母親にも、同情の念があった事と思います。
この焼肉店や食肉卸業者への怒りもあるでしょう。
そして、
「生肉を食べるのはやめよう」とか「肉にはしっかり火を通そう」と
考えたのではないでしょうか。

私は、少し違いました。

勿論、男の子や両親の気持ちを考えずにはいられませんし、
亡くなられた方へ強い同情はあります。
しかしもっと強いのは、厚労省や保健所など、行政への怒りです。

ずさんな衛生管理の結果に人を死なせたのなら、
焼肉店や担当の従業員に重い責任があるのはいうまでもありません。

しかしこれを監督責任という面から考えた場合、
現場にいなかったかもしれない食品衛生責任者や店長、チェーン本部の経営陣、
関連する食肉卸業者が、責任に問われる事になるわけですが、
この時同じように、行政側にも、
経営陣と等しくまたはそれ以上に、責任を問うべきです。


私たちは会社設立にあたり、事業内容のある項目に対する解釈をめぐって、
厚労省・県庁の医療整備課・保健所と相談する機会がありました。
この時、保健所などの権力の強さを、思い知りました。
警察との連携をちらつかせ、脅しともとれる言い回しで、
法律の文言を大きく超えて、行政側の『慣例』へ従うことを強要しようとするのです。

あちらは「消費者の安全確保」「健康被害の防止」をしきりに言っていましたが、
面子や責任回避を優先しているようにしか思えませんでした。

前例のない事は認めない。

前例のない者には認めない。

お役所の仕事とは、この程度です。


お役所の人達は、本質的な「消費者の安全」をどう考えているのでしょうか?

保健所が把握していない無許可営業の店舗は皆無(一部地域を除けば)といってもいい、
現代日本の店舗型飲食店。
感染症に対する研究水準は世界有数の高さで、もちろん医療水準でも先進国といえます。

この現代日本で、未だに食中毒による死者を出し続けている事に、
国や厚労省、保健所などは、これで消費者の安全を確保していると思っているのでしょうか?

生活衛生全般の事業者に対して、
立ち入り検査、営業停止、そして警察と連携しての逮捕など、強大な権力を持ちながらも、
本質的な消費者の安全の為には、権力は行使されていない。

その結果、最も優先されるべき、人命を失っているのです。

健康被害でも怪我でもなければ、これらに対するリスク回避でもない、
最も重い、人が死んでいるという事実。

マスコミから得られる情報の限りでは、行政が責任を認めているとは、全く感じられません。

食中毒が季節によって増えることは一般常識ですが、一般常識すら防ぐ事ができていない行政には、
自らの無力さを恥じてほしい。

民間事業者が資本主義社会で事業をする以上、人員や手間を省く可能性があることは、
容易に想定できます。
保健所などには、今回のような重大な事故を防ぐため与えられた、強大な権力を、
正しく行使してほしいものです。


またまた長くなってしまいました。
最後まで読んでくれてありがとう!

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子育てを取り巻く「環境」

2011-05-01 | 育児
今日は、
子育て支援とはどうあるべきか?
ということを、自分なりに整理してみたいと思います。

今までに私たちは、二つの市・三つの保育園(一時保育含む)に子どもをお願いしてきました。
その間の様々な不満から、起業を決意する事になるのですが、
まずは、それぞれの市や保育園の違いを整理してみます。

まずは、子どもを産み、子どもが生後3ヶ月の時に、初めて一時保育を利用した市と保育園。
妊婦検診の補助券も多く、妊婦を対象としたカウンセリング機関なども
それなりに充実していました(パートナーは利用していませんが)。
出産後の保育行政としても、公立保育園の多くが一時保育の受け入れ態勢を整えているなど、
それなりに力を入れているようでした。
保育園は、改装したばかりで、広々として明るく、子どものアレルギー(診断確定前)にも
細かな対応が可能でした。
一時保育担当の保育士は、明らかにベテランでしたが、横柄な態度には不満がありました。

次に、現在住んでいる市です。
この市では、保育園受け入れの最低月齢が10ヶ月でした。
これは明らかに遅すぎで、例えばシングルの場合、子どもが生後10ヶ月になるまで
仕事ができず、この間に収入を得られない事を意味します。
この保育園は、おそらく市の中で一番の、「街」の保育園でありながら、
園内はとてもアットホームな雰囲気でした。
保育士さんの質は高く、親とのコミュニケーションも大事にしていました。

そして最後が、現在の保育園。
田舎にあり、建物も古い保育園です。
一時保育に関しては、今までで最悪でした。そもそも一時保育を担当する職員がおらず、
増員の予定もありませんでした。
市として公立保育園の一時保育の態勢は整っていると聞いていましたし、
事実、前の保育園では可能だった一時保育が、
この保育園は現場では対応できていなかったのです。
これは、保育園ではなく市役所の不備です。
受け皿としての準備ができていないのは、行政側の責任であり、
私たちが合わせるのはおかしいとも考えましたが、
結局、ここで初めて、正式に入園することになりました。
ここでも、保育士さんの質は高く、
ベテラン・若手のバランスもうまくとれているようにみえました。
私を保育していた保育士さんが副園長、私の弟を保育していた保育士さんが園長という、
ビックリするような偶然もありました。
田舎ゆえに、勿論アットホームな雰囲気で、園児達もイキイキしていました。

三つの保育園を渡り歩いてわかった事は、市町村や保育園によって、
対応が大きく違うということ。

送り迎えのルールや保護者会など細かいことから、延長保育や一時保育、最低月齢など、
場所によって大きく違いました。

これらの違いは、親の就労時間に大きな制約を与えることから、
結果的に、その家族全員のライフスタイルを決める大きな要因となります。

延長保育が充実していなければ、就労時間は短くなります。
これは、共働き家庭の場合、どちらかの短時間勤務を意味します。
“正社員”の方が賃金の高い現状を考えれば、
2人共が短時間勤務という働き方は現実ではないからです。

そして、どちらかが短時間勤務を余儀なくされるとき、
ほとんどの場合は、女性がこちらを選択する事になります。

賃金の差や扶養控除などが大きな理由として挙げられますが、
夫婦間の関係や、保育園などの母親優先の扱いも理由になっていると思います。

事実、私が保育園の初めての申請に行こうとすると、
「お子さんについての細かい聞き取り調査は、お母さんが同席して下さい」
と、すべての保育園で言われました。
多くの病院でも、同様の対応でした。
こういった“暗黙の了解”は、男性の育児参加を妨げます。
「やっぱり子どもには、お母さんじゃないと。」
「母親が、小さい子どもをおいて、仕事に行くなんて。」
社会の“暗黙の了解”という力は、当事者の親たちに対して、とても強く働きます。
当事者の親たちは、子どもに対して、
「保育園に行かせてごめんね」「仕事に行ってごめんね」という思いを、
もともと強く持っているからです。

こうしたいろいろな理由により、母親が保育園を担当するとどうなるかといえば、
保育園の迎え+育児+家事の全てを請け負うことになります。
保育園に迎えに行くために短時間勤務を余儀なくされ、、空いた時間に夕食の買い物をし、
子どもを迎えに行き、食事をつくる。
そしてこれは、保育園以外の時間にも、母親が家庭の中の
仕事以外の全てを請負うという、夫婦間の事前了解を生み出します。

母親が短時間勤務で仕事をしても、賃金の差・扶養関係などから、対等な仕事をしているとは
夫婦間の了解として、なり得ません。

ここまであげたいろいろな要因は、全てがサイクルしていると感じませんか?
それぞれの要因は、物理的・心理的に影響を与え合い、互いに足を引っ張り合っているのです。

子育て支援という言葉の中には、とても多くの課題が含まれます。
これらを解決して子育てしやすい環境をつくるには、
保育時間・保育場所・男女間の差別・女性の就労環境、居住環境・子どものケア、
そして世帯の収入など、全ての課題を広くとらえ、解決していく姿勢が必要です。
そしてそれを、子どもが小学校・中学校になっても継続しなければなりません。

子育て支援とは、「子ども手当て」などの一時的で不確かな政策ではなく、
社会福祉としてとらえ、行政や地域社会が、子どもや親を支えていく姿勢です。

アメリカなどの保育行政の失敗は、保育事業が単一の事業者だけでは成り立たない事を、
ハッキリと証明しました。

子育て支援は特定の人・団体・行政だけでは成り立たず、それぞれが協力し合う形が必要な、
新しい時期にきているのではないしょうか。

低い月齢からの保育を求めることや、出産直後からの女性の就労は、
子どもと一緒の時間をどう過ごすか、自分の生活をどう選択していくかという事を、
当事者が主体的に考えていくということです。

子どもを出産したことで、社会的に不利になることがないよう、子育て中の家族全員が、
主体的にライフスタイルを選択し自分らしく生活できる事が、当然の権利だと考えます。


私の今のところの考えは、こんなところです。
今後いろいろな新しい不満が生まれ、考えもかわっていくかもしれません。
あとは、これらの課題に、自分がどう対応していくかです。
現在パートナーとは、こういった環境を改善するために、
合同会社を設立し自分たちでモデルケースを創っていく準備を進めています。

もう1つ、行政の中に入り、直接この市を変えていくという道もあります。

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