ジョゼと虎と魚たち 特別版 (初回限定生産2枚組)アスミックこのアイテムの詳細を見る |
昨日「きょうのできごと」を見た勢いで、観たくなってDVD借りてきちゃいまして、今日早速観ました。
主役は、中沢役をやった妻夫木聡と、ちよ役をやった池脇千鶴。
なんか、「きょうのできごと」と並行して撮影してたらしい・・・すごいね。
なーんか、切ない映画だったな・・・。
ひょんなことから、大学生の恒夫と足の悪いジョゼは出会って、不思議な距離を保ちつつ惹かれていって、そして結ばれる。
でも、それは最後まで続かなかった。関係を続けていく自信をなくした恒夫が、ジョゼから逃げるようにして別れていった。しかも、ジョゼと付き合う前に仲良くしてた子に乗り換える形で。
二人の別れの場面はすごくあっさりしたものだったけど、別れた後の二人の様子は全く違ってた。
恒夫は、次の彼女の目の前で、こらえきれずに嗚咽した。その、嗚咽の意味・・・。自分の無力さ意気地なさ、心のどこかにあったかも知れない偽善を嘆いた? だとしてもそれだけじゃない。それだけ恒夫にとっては、ジョゼが特別な存在であったことは間違いなくて。ジョゼとはもう、ただの友達の関係には戻れない。だから、もう一生出逢うことはない。でも忘れられない。一生で唯一の出逢いだったから。
そしてそれは、ジョゼも同じ。恒夫と初めて出逢った頃、乳母車に乗っていたジョゼは、一緒に住んでいたおばあちゃんが亡くなり、恒夫に背負われることもなくなって、颯爽と電動車椅子に乗る。恒夫も、恒夫と一緒にやってきた家具もなくなった部屋の中、自分一人で気丈に生き始める。一見出逢う前に戻ったようなジョゼ。でも、ジョゼにとっても、恒夫との出逢いはきっと唯一のものだったはず。この後もし、万が一、幼なじみの幸治(新井浩文)と暮らし始めるようなことになったとしても、恒夫に代わる存在にはなり得ない。
すごくピュアで、可愛らしい恋だったな。
池脇千鶴ちゃんが、カメラの前に小さな胸をあらわにして挑んだベッドシーン。その中に、激しいキスがあったとしても、でもいやらしさはなくて、ほほえましくて。だから余計に二人の別れは来てほしくなかった。でも、あの別れがあったからこそ、単なる美談には終わらなくて、リアルさがあった。そこがよかった。
そんなことをいろいろ思いながら本編を観た後、妻夫木君と千鶴ちゃんと犬童監督3人のコメントが副音声として入ったバージョンを観た。裏話がきけたりして面白かった。
トータルで4時間。昨日に引き続きまたやってしまった・・・。
ああ。これも良い映画だったな。
昨日の「きょうのできごと」の主題歌「マーブル色の日」(矢井田瞳)に引き続き、今回の主題歌「ハイウェイ」(くるり)もよかった。あぁー・・・。
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