ピアノ音楽の中でもとりわけモーツァルトのとらえ方は他のどんな作曲家よりも人によってさまざまに分かれる気がしている。好きか、嫌いか。愛好者としての弾き手(聴き手も?)は特に合う合わない以前のところではっきり分かれるかもしれない。
私自身は古今東西の作曲家の中で唯一人天才と呼べる人をあげよと言われたら迷わずモーツァルトと答える。バッハもベートーヴェンもドビュッシーも勿論天才の名にふさわしいけれど、モーツァルトの音楽は天からの贈り物と呼べぶことを許された神様の音楽なのだと思っている。
モーツァルトつまらん派の人は概ねあの予定調和の中で作られた音楽のどこが面白いのかわからないみたいなことを言うけれど、予定調和の美しさだけではない部分も勿論あるし、又予定調和の持つ洗練された美しい器の中であれほど流麗に溢れるように書いた人はやはり他に見当たらない。
そもそも自由というものは何にせよ何か法則性を持った縛りの中でこそ見出されるものではないかしらと。あらゆる人に優しく降り注ぐモーツァルトの懐の深さはそんな秩序だった自由に基づくものと感じるものです。
好きになれないとかいう人の話をふうんなどと聞き流しながら、可哀想に(笑)もう少し大人になればわかるわよなどと心密かにつぶやいてしまう。
自然なテクニックと作為を感じさせない演奏をという点ではモーツァルトは上手な子供が弾く演奏がチャーミングだったりするかなとも以前は思ったりしていた。が、いやいやこれは究極の大人の音楽ではなかろうかと再々再度くらいの見直しをているこの頃。
お好きですか?モーツァルト。
モーツァルトは猫的作曲家♪
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