川や池の水草(浮草)はと訊かれてホテイアオイを挙げる人は多いと思う。淡い紫色の花が水面を蔽いつくしている光景はなかなか綺麗ではある。が、この草は外来種である。コスモスやセイタカアワダチソウが日本の風景に当たり前のように馴染んだように、ホテイアオイも日本を大いに気に言ったようである。
一方で、日本で自生しているミズアオイは絶滅危惧種になってしまって、見る機会が激減してしまった。ホテイアオイより濃い紫で、その佇まいには気品さえ漂っている美しい花である。「前途洋々」という立派な花言葉を持っている花である。