飛んで火にいる夏の虫ってことわざがあるが、これは跳んで口に入る夏の魚(うおと読んだ方がなんだか雰囲気があって、それっぽい)である。 今は殆どの川には堰がある。魚道が設けられているが、魚がそれを知る由もない。激しく流れ落ちる水流に逆らって、遡上しようとして跳びはねるのだが、そこに待っているのは大食漢のサギたちなのである。 人間の叡知は自然への冒涜となることも少なくない。