就職のためのコミュニケーション力

それは、企業(組織)で成果を上げるためのコミュニケーション力と同じです。

何が本質的な問題か、を問い続ける

2015年07月08日 18時52分10秒 | 採用する側の観点

  前回、
  職務経歴書の作成にあたっては、
  「読みやすさ」よりも「内容」の方が重要である、
  ということを書きました。
 
  この場合、
  読みやすい職務経歴書を書く、
  ということよりも、
  採用担当者が会ってみたいと思うような内容を書く、
  ということの方が、
  より本質的な問題です。
 
  このように問題の設定を間違えると、
  その問題を解決するための努力が
  すべて無駄になります。
 
  たとえば、この例の場合、
  内容のない職務経歴書を
  いくら読みやすく書いたところで、
  書類選考は通過しません。
 
  努力を無駄にしないためには、
  常に、
  自分は一体、どのような問題に
  取り組んでいるのか
  を考え続けることが必要です。
 
  思うとおりの結果が出ない時、
  それは、やり方(努力)の問題ではなく、
  その前提となる問題設定が間違っている、
  というのはよくあることです。
  
 


「読みやすさ」より「内容」が大事

2015年07月04日 10時44分59秒 | 職務経歴書の書き方

  職務経歴書の書き方について、
  採用担当者に読んでもらうために、
  ・箇条書きで書きましょう、とか、
  ・枚数は1枚にまとめましょう、
  といったアドバイスをする人がいます。
 
  もちろん、これらのアドバイスは、
  間違いではありませんが、
  それは、あくまで
  職務経歴書の内容が
  採用担当者の興味をひく内容になっている、
  ということを前提にしての話です。
 
  書いている内容が
  採用担当者の興味をひくものでなければ、
  いくら読み易くても、
  興味のないものは興味がないので、
  採用担当者は、その応募者を面接に呼んで、
  話を聴きたいとは思いません。
 
  逆に、
  職務経歴書がいくら読みにくくとも
  その内容に興味をひかれれば、
  採用担当者は、
  直接会って(面接して)詳しいことを確認したい
  と思うでしょう。
 
  つまり、職務経歴書作成にあたって、
  重要なのは、
  「読みやすさ」よりも「内容」です。
 
 
 
  応募者にとっての
  職務経歴書の目的は、
  採用担当者に読んでもらうことではなくて、
  面接に呼ばれることです。
 
  特に、未経験の職種に応募する人は、
  この点をしっかり認識する必要があります。
 
  たとえば、
  接客業に携わっていた人が経理職に応募する場合、
  職務経歴を箇条書きにすると、
  経理の人は、その職務経歴の内容が理解できないかもしれません。
  (というより、理解できないことを前提にすべきです)
 
  自分の書いた内容を理解してもらえなければ、
  何のアピールにもなりません。
 
 
  接客業の仕事でも、
  経理の仕事に活かせるものは多々あります。
 
  それらを説明しようと思ったら、
  当然、職務経歴書は長くなりますが、
  それでOKです。
 
  読み手(採用担当者)は、
  興味をひかれれば、
  どんなに長くても読み続けます。
  逆に、
  興味のない職務経歴書は、
  たとえ1枚に簡潔にまとめてあっても、
  最後まで読みません。
  (採用担当者はそんなに暇ではありません)
 
  自分が採用担当者だったらどうするか、
  採用担当者の立場にたって
  想像してみてください。
  
 


「人格」を使い分ける

2015年06月28日 18時48分13秒 | 感情のマネジメント

  状況(文脈)が変われば、
  その場面で最も成果が出せる人格も変わります。
 
  たとえば、
  周囲に目もくれず一つのことに集中すべき場面もあれば、
  広く周囲に目を配った方が良い場面もあります。
 
  そして、
  どんな仕事でも一つの人格だけで
  間に合うということはありません。
 
  複雑で高度な仕事になればなるほど、
  また
  いろいろな人と接する機会が多い仕事ほど、
  さまざまな人格を使い分けることが求められます。
  
  
  人は、誰もが「多重人格」(田坂広志著、光文社新書)
  という本が最近、出版されましたが、
  その本の中で、著者は、
  「才能」の本質は、「人格」である
  と述べています。
 
  その通りだと思います。
 
  どんなに優れた知識やスキルがあっても、
  それらをどの程度使いこなせるか、
  また、
  いろいろな人と良好な関係を築けるかは
  その人の人格によって大きく左右されます。
 
 
  では、「人格」とは何でしょうか?
 
  そこには、いろいろなものが含まれるでしょうが、
  見え/聞こえ/感じられる形で、
  「人格」という言葉を言い換えれば、
  それは、
  心の状態
  と言えるでしょう。
 
  さらに、
  心の状態と身体の状態は、
  密接に結びついているので、
  心の状態 = 心身の状態
  でもあります。
 
  そのように考えるならば、
  状況に応じて
  最大のパフォーマンスが発揮できるように
  人格を使い分ける、
  というのは、
  状況に応じて、
  心身の状態を切り替えられる、
  ということだと言えます。


「違いを生み出す違い」を見つける

2015年06月23日 18時20分12秒 | 強みの見つけ方

  世の中には、
  辛い経験や失敗経験など、
  自分にとってネガティブな記憶を
  思い出しやすい人がいます。
 
  そのために、
  自分に自信がもてない、とか
  消極的になってしまう、とかで、
  なかなか前に進めない人がいます。
 
  しかし、
  ものは考えようで、
  ネガティブな記憶を思い出しやすい、
  ということは、
  ポジティブな記憶を思い出すのも簡単なはず、
  と考えることができます。
 
  なぜなら、
  思い出す内容が、
  ネガティブであろうが、ポジティブであろうが、
  記憶を思い出すプロセスそのものは、
  同じだからです。
 
  言い換えれば、
  思い出すというプロセスは同じはずだから、
  そのプロセスを通じて、
  思い出される内容(出力結果)が
  何らかの理由で、
  たまたま、ネガティブなものになっている、
  と考えます。
 
  このように、
  プロセスと内容(出力結果)に
  分解して考えることで、
  より良い結果を得るための
  突破口を見つけられる場合があります。
 
  たとえば、
  もし、この人が、
  自信を持ちたい、とか
  積極的になりたい、と望むならば、
  思い出すというプロセスは変える必要はなくて、
  思い出す内容(出力結果)を、
  ポジティブなものに変えれば良いだけ、
  ということになります。
 
  では、どうすれば、出力結果を変えられるでしょうか?
 
  それは、入力を変えることです。
 
  ここで言う「入力」とは、
  見るもの、聞くもの、感じるものです。
 
  自分が得たい結果(出力)に関連するものを
  見たり、聞いたり、感じたりすることで、
  その結果(出力)が得られやすくなります。
 
  そして、それを継続していけば、
  だんだん、
  ネガティブなことよりも、
  ポジティブなことの方が思い出しやすくなっていくでしょう。
  
 


ものの考え方を習慣化する(面接対策)

2015年06月20日 09時05分38秒 | 採用する側の観点

  人間が頭の中で思っていることは、
  その人の言葉に表れます。
 
  特に、
  無意識に出てくる言葉には、
  その人の本心が表れるので、
  面接の場では、
  優れた面接員は、
  応募者の無意識の言葉に
  注意を向けています。
 
 
  面接対策として、
  想定される質問に対して、
  その答えを事前に準備することが
  一般に行われていますが、
  そのとき、
  準備した答えを思い出しながら
  答えるというレベルでは、
  それは、
  無意識から出た言葉になっていないので
  準備としては十分ではありません。
 
 
  いくら立派なことを言ったとしても、
  それが無意識から出た言葉でなければ、
  面接員には、評価してもらえないでしょう。
 
  一方、
  たとえ、言葉はグダグダでも
  その言葉の元となっている考え方が、
  会社の貢献につながる考え方であれば、
  その人は評価されるでしょう。
 
 
  ある言葉が
  無意識から出た言葉か、
  考えながら話している言葉かは、
  話している人の
  声や表情や姿勢・身振り手振り等で判断できます。
 
 
  では、
  面接員に評価されるような言葉が
  無意識のうちに出てくるようにするには
  どうすればいいのでしょうか?
 
  それは、
  そのような言葉の元となる
  ものの考え方を習慣化することです。
 
  では、
  ものの考え方を習慣化するには、
  どうすれば良いでしょうか?
 
  いろいろなやり方があると思いますが、
  効果的な方法の一つは、
  その考え方を表す言葉を、
  ノートなどに記録して
  何度も繰り返して読んだり、
  口ぐせにしたりすることです。
 
  言葉を変え、
  その言葉を習慣化することで、
  考え方も変わります。