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雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ ファンタスティック・カップル 第11話(5)



  

 チョルスは警察に出向いていた。
「じゃあ、失踪届けはまだ出てないんですか?」
「ええ。指紋も照会したが該当する者はいませんでした。さいわい、前科者ではないようです」
「…捜査はしてもらえますか?」
「何の情報もないでしょう? どうにもなりません。名前さえ覚えてないんですから。失踪届けが出たらすぐ連絡を入れますよ」
 チョルスはうなだれて警察を後にした。
「一人くらいは親しい人間がいてもいいはずだが…どうして彼女を捜す者が出ないんだ…?」

 ビリーは車を走らせ、チョルスの住む町を目指した。
「アンナが既婚者だと知ったら驚くだろうな・・・」
 やたらに喉が渇く。傍らのスポーツドリンクはもう空になっている。
 ビリーとアンナのツーショット写真もそこに置かれている。
 ドリンクを買うため、店に車を横付けした。妙な女のいた店だ。
 ビリーはあたりをうかがってつぶやいた。
「今日は…あの変な女はいないようだ…よかった」
 ビリーに店に入った。

 この時、カンジャはビリーの車内を覗き込んでいる。写真立てに収まったビリーとアンナのツーショット写真をすかさず見つけてしまう。
「お姉さん、なぜそこにいるの? 私がいいところに連れてってあげる」

 ビリーはスポーツドリンクを買って店から出てくる。
 車に乗り込んでいざ出発しようとした時、ビリーは写真立てが消え失せているのに気付いた。
「写真は? どこに消えたんだ!」
 ふと顔を上げるとカンジャが店の前に立っている。
「また君か」
「こんにちは」カンジャはビリーに向かって頭をさげた。「ご結婚おめでとうございます」
 ビリーは車の外に出た。
「写真を私に返してください」
 カンジャは首を横に振る。
「早くバッグを出して」
 ビリーはカンジャに近づいて要求する。
 カンジャは突然ビリーの前から逃げ出した。
「待ちなさい」
 二人の鬼ごっこが始まった。
「待って、待ってくれ」
 ビリーは必死で逃げるがカンジャの逃げ足は速かった。
 カンジャは両手をふりあげ大きな声で叫びながら逃げ続ける。
「おじさんとお姉さんは結婚した――!」
「やめて、黙って!」
 ビリーは必死にカンジャの後を追った。
「ワーイ…おじさんとお姉さんは結婚した――!」
 ビリーは泣き笑いで追いかけながら弁解する。
「はははは、冗談はやめて!」



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