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雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「青い海の伝説」第4話⑨






韓国ドラマ「青い海の伝説」第4話⑨
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 4⑨
 


第4話⑧

「おい」
 女に言った。
「確かめたいことがある…言ってみてくれ」
「何を?」
「あれだよ。あいッ…」
 女はジュンジェを見つめ返す。
 彼女にじっと見つめ返され、ジュンジェはリクエストを取り消す。
「いい。何でもない」
 この時、ジュンジェは自分たちを尾行してる車に気付いた。
「今度は誰なんだ? 何て日だ…」
 ジュンジェはぼやく。
 尾行していたのはマ・デヨンの車だった。
 マ・デヨンの尾行は執拗だった。だがジュンジェは何とか振り切った。

★★★

 知らない路地へ誘導され、マ・デヨンはジュンジェの車を見失った。
 車を降りた彼はあたりを窺い、追跡した車の気配がすっかり消えてしまったのを感じて舌打ちした。帽子をとって振り回した。
「ちくしょう! あのヤローッ!」

 その日、チャ・シアは遅い時間まで仕事場にいた。人魚とキスする男の姿を描きとった壷を眺めて考え込んでいた。
「まだ見てるのか?」
 同僚らが声をかけてくる。
「知りたいんだけど、あの時代の絵にこんな絵が描かれていたことはある?」
 同僚はシアの横に立った。壷を眺め下ろした。
「初めて見たよ…朝鮮時代の絵とは思えない。この男はまるで現代人だ」
 もう一人が応じた。
「教授は未来を見てきたみたいだって」
「何だか」シアは言った。「知り合いに似てる気がするの」
「知り合いって…誰?」
「今日が誕生日の人よ」
 シアはそう答えて笑った。





 ジュンジェは女を家まで連れてきた。
「入れ」
 彼が女を連れて来たので居候のナムドゥとテオは驚いた。初めて見る光景だったからだ。
 女は部屋を眺め回しながらソロソロと入ってきた。
 何やら見つけて小走りになる。テオの横を通ってミニプールの前に立って嬉しそうにした。
「おい」小さい声だが、きつい調子でナムドゥはジュンジェに言った。「隠れ家にあの女を連れてきたのか? 大丈夫なのか?」
 女はナムドゥを見た。
 ナムドゥは驚く。
「聞こえたのか?」
 女はじっとナムドゥの顔を見ている。
 女は訊ねる。
「ここ、食べ物はないの?」
 ジュンジェは答える。
「そこに食べ物があるわけないだろ。あるからこっちへ来い」
 やってきて唸っている電子レンジの中を眺めている。電子レンジの明かりが消えると、テオがやってきて食べ物を取り出した。
 女は匂いに惹かれてテオの後ろに立つ。テオは食べ物を残してそこから離れる。テオが電子レンジで食べ物をチンしてやったのだ。
 女はスパゲティをフーフー吹き始める。
 少しこっけいな光景なので、ジュンジェはナムドゥと目を合わせた。二人は咳払いし、腕を組んだ。
 女の食事の様子を見てナムドゥは切り出した。
「お嬢さん」
 女は顔を上げる。
「家はどこですか?」
 少し考えて答える。
「遠いわ」
「俺だって南ヤンジュだぞ」
「うちはすっ…ごく遠いの」
 ナムドゥは苦笑する。
「負けず嫌いみたいだ。服のセンスだって俺とは合わないな…」
「かまうなよ。関係ないだろ?」
「しかし、共同生活なんだから…」
「共同生活? おたく二人は居候じゃないか。もう出ていけ」
「何だか怪しいな…俺たちを追い出して何する気だ?」
「何言ってる? 確かめたいことがあるだけだ」
「確かめるって、何を?」
 ジュンジェは懐から翡翠の腕輪を取り出した。
「おい、それは見せるなって」
 ナムドゥを無視してジュンジェは女に指輪をかざす。
「これに見覚えは?」
 女は食べるのを止める。指輪を見る。目を背け、答えるのを拒否する。
 ジュンジェは指輪をテーブルに置く。女の方へ手指で弾く。
「知ってるだろ?」
 女はずるっとスパゲティを飲み込む。ややあって「うん」と頷く。
「お前のか?」
「あなたにあげたの」
「あげた…」ナムドゥが嬉しそうに反応する。「そういうことだったのか」
 しかしジュンジェはクールなままだ。
「俺にくれた?」
「うん。ほしがってたから」
「しかし」とナムドゥ。「簡単にあげられる物じゃないと思うがな…ずいぶん、親切なお嬢さんだ。じゃあ、遠慮なく」
 伸びてきたナムドゥの手をジュンジェが遮る。
 女はさらに答えた。
「たくさん持ってるわ」
 その言葉にジュンジェたちは目を見合わせた。



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