


韓国ドラマ「30だけど17です」(連載186)
「30だけど17です」第21話(そばにいる資格)⑧
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
「約束は守らなきゃいけないから。また逃げちゃ情けないから」
ソリは話を聞き終わらないうち、ウジンに抱きついていた。
「どこに行ってたの? 消えたりしないって約束したのに―」
「ごめん。…ほんとにすまない」
ソリは身体を離した。
ウジンを見つめた。
「ごめん」
ウジンはソリの目を見た。
「あれから、何百回も考えた―僕に何ができるのか、って」
「…」
「このまま、逃げて隠れようか? それとも今までと変わらず、知らないフリでやり過ごし、黙って君のそばにいようか…、一生、隠し通せるかもしれない、と思ったりして ― 何百回も堂々巡りをした」
★★★
ウジンは涙を流しながらソリを見つめた。
「自分のせいだと知ってたら、僕は君を愛したりしなかった」
「…」
「好きになる前だったら―迷わず君の許から去れた。簡単に心を閉ざせただろう」
「…」
「でも、どうしても ― 君から離れられない」
ウジンはソリを見つめた。
「君のいない想像できない。僕は君を愛してしまったから」
ウジンに向けるソリの眼差しも揺れた。
(おじさんもいなくなったと思うと、私も怖くてたまらなかったんです)
「君に憎まれることよりも―会えなくなるほうが怖かった」
ウジンはソリの手を握った。
「僕は分かってる。自分にそんな資格はない。君の大事な時間を僕は奪ってしまった。だから君の幸せを見守っていきたい」
「…」
「身勝手だと君に恨まれてもかまわない。たとえ、死ぬほど憎まれても、僕は君のそばにいたい。だから、どうか僕を…」
ウジンの話を聞きながら、ソリの気持ちは落ち着きを取り戻した。
ウジンの思いは痛いほど伝わってきたし、それとともに自分の気持ちの
整理もついて来た。
ウジンの話には一点抜け落ちているものがある。それは自分の気持ちについてだ。特にあの頃の自分の気持ちについてだ。
「ウジンさん」
ソリはウジンをしっかりと見つめた。
「その人はコン・ウジンだった」
「…」
「私からも―伝えたいことがある」
「…」
「あなたが知ってることが―すべてじゃないわ」
「あの頃、私もバイオリンの練習の合間の散歩などで、ペンを抱いてあなたの姿を見かけていたりした。ペン見える? あの子が私のクレッシェンドよ。学級委員長 ― バスケットボールに興じてる仲間の人は、彼をそう呼んでいた。学級委員長なのね…名前は何ていうんだろう? 気になるわ。バスの中から見かけたこともあったわ。仲良しの子が一緒の時だった。横に座ってるノ・スミが訊ねてきたりした。天然ちゃん、それ、何の絵? 口からの湯気を窓ガラスに当てて私が書いた文字だった。ああ…、ためらいつつも私は答えたりしたものだった。クレッシェンド。クレッシェンド? うん、クレッシェンドよ。そう答えて目をやるとリュックのカバンと丸筒を背負って、いつもの自転車で彼は走り去るところだった。その姿をずっと見送ったものだったわ…」
そう話してソリは笑顔を見せた。
「30だけど17です」第21話(そばにいる資格)⑧
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
「約束は守らなきゃいけないから。また逃げちゃ情けないから」
ソリは話を聞き終わらないうち、ウジンに抱きついていた。
「どこに行ってたの? 消えたりしないって約束したのに―」
「ごめん。…ほんとにすまない」
ソリは身体を離した。
ウジンを見つめた。
「ごめん」
ウジンはソリの目を見た。
「あれから、何百回も考えた―僕に何ができるのか、って」
「…」
「このまま、逃げて隠れようか? それとも今までと変わらず、知らないフリでやり過ごし、黙って君のそばにいようか…、一生、隠し通せるかもしれない、と思ったりして ― 何百回も堂々巡りをした」
★★★
ウジンは涙を流しながらソリを見つめた。
「自分のせいだと知ってたら、僕は君を愛したりしなかった」
「…」
「好きになる前だったら―迷わず君の許から去れた。簡単に心を閉ざせただろう」
「…」
「でも、どうしても ― 君から離れられない」
ウジンはソリを見つめた。
「君のいない想像できない。僕は君を愛してしまったから」
ウジンに向けるソリの眼差しも揺れた。
(おじさんもいなくなったと思うと、私も怖くてたまらなかったんです)
「君に憎まれることよりも―会えなくなるほうが怖かった」
ウジンはソリの手を握った。
「僕は分かってる。自分にそんな資格はない。君の大事な時間を僕は奪ってしまった。だから君の幸せを見守っていきたい」
「…」
「身勝手だと君に恨まれてもかまわない。たとえ、死ぬほど憎まれても、僕は君のそばにいたい。だから、どうか僕を…」
ウジンの話を聞きながら、ソリの気持ちは落ち着きを取り戻した。
ウジンの思いは痛いほど伝わってきたし、それとともに自分の気持ちの
整理もついて来た。
ウジンの話には一点抜け落ちているものがある。それは自分の気持ちについてだ。特にあの頃の自分の気持ちについてだ。
「ウジンさん」
ソリはウジンをしっかりと見つめた。
「その人はコン・ウジンだった」
「…」
「私からも―伝えたいことがある」
「…」
「あなたが知ってることが―すべてじゃないわ」
「あの頃、私もバイオリンの練習の合間の散歩などで、ペンを抱いてあなたの姿を見かけていたりした。ペン見える? あの子が私のクレッシェンドよ。学級委員長 ― バスケットボールに興じてる仲間の人は、彼をそう呼んでいた。学級委員長なのね…名前は何ていうんだろう? 気になるわ。バスの中から見かけたこともあったわ。仲良しの子が一緒の時だった。横に座ってるノ・スミが訊ねてきたりした。天然ちゃん、それ、何の絵? 口からの湯気を窓ガラスに当てて私が書いた文字だった。ああ…、ためらいつつも私は答えたりしたものだった。クレッシェンド。クレッシェンド? うん、クレッシェンドよ。そう答えて目をやるとリュックのカバンと丸筒を背負って、いつもの自転車で彼は走り去るところだった。その姿をずっと見送ったものだったわ…」
そう話してソリは笑顔を見せた。
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